カオマーク
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カオマーク(タイ語: ข้าวหมาก、khao mak)は、タイのデザートとして飲まれる甘酒。khaoは米や炊飯時の糊汁、makは豊富という意味がある[1]。ナム・タン・マオ(nam tan mao、namは水、tanは砂糖、maoは飲料)とも呼ばれる[1]。
乳酸約0.3%、還元糖約35%、タンパク質1.7%を含み、やや酸味のある甘酒である[2]。
製法
[編集]通常は白いもち米を原料とするが、赤米を用いる場合もあり、完成品の色に反映される[1]。もち米を1晩浸水させ、30 - 40分かけて固めになるよう蒸し煮を行い、プラスチック容器に移して水洗する[1]。室温(25 - 35°C)まで温度が下がったらルクパンという餅麹の粉末を散布し、よく混ぜる[1]。かつてはここで小分けしてバナナの葉に包んでいたが、近年は容器に入れたまま糖化させる[1]。2日ほど室温に置くとデンプン分解菌によって米の液化が進み、甘味が増してカオマークが完成する[2]。
なお、そのまま10日間ほど熟成させるとルクパン内の酵母によってアルコール発酵が進み酒になる[2]。さらに2 - 3週間おくと、米酢に変化する[2]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 小崎道雄、岡田早苗、関達治「タイの米酒-籾殻混合酒オウと糯米酒サトー」『日本醸造協会誌』第97巻第1号、日本醸造協会、2002年、46-61頁、doi:10.6013/jbrewsocjapan1988.97.46。