大鴉の言葉
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『大鴉の言葉』(古ノルド語: Hrafnsmál)とは、スカルド詩の一つである。断片的に残っており、残っているのは全23スタンザである。一般に9世紀ノルウェーの詩人ソルビョルン・ホルンクロヴィの作であると考えられている。
この詩の大部分は、名も無きヴァルキュリャと大鴉(ワタリガラス)の対話で構成されている。両者は、ハラルドル美髪王(ノルウェー王ハーラル1世)の生涯と戦歴について議論を交わす。そのため『ハラルドルの歌』(古ノルド語: Haraldskvæði)という題で言及されていることもある[1]。
この詩の韻律は、大部分が談話律(古ノルド語: Málaháttr)であるが、一部には古譚律(古ノルド語: Fornyrðislag)や歌謡律(古ノルド語: Ljóðaháttr)もみられる[2]。
邦題は他に『ワタリガラスの歌』[3]『ハラルドの詩』[4][3]『ハラルド讃歌』[5]など。
翻訳
[編集]英語訳
[編集]- Borrow, George (Trans.) (1862). Once A Week: An Illustrated Miscellany of Literature, Art, Science &Popular Information. Vol. VII. June to December, 1862. London: Bradbury & Evans, 11, Bouverie Street. Entitled Harald Harfagr. Features an illustration by Anthony Frederick Augustus Sandys.
- Kershaw, Nora (1922). Anglo-Saxon and Norse Poems. Cambridge at the University Press.
- Hollander, Lee Milton (1980). Old Norse Poems: The Most Important Nonskaldic Verse Not Included in the Poetic Edda. Forgotten Books. ISBN 1605067156 電子テキスト Google books
脚注
[編集]- ^ Orchard (1997:89).
- ^ Hollander (1980:54).
- ^ a b 菅原邦城訳 フォルケ・ストレム『古代北欧の宗教と神話』(人文書院、1982年)初版第1刷 p.116 にみられる邦題。
- ^ 菅原邦城訳 シーグルズル・ノルダル『巫女の予言 エッダ詩校訂本』(東海大学出版会、1993年、ISBN 4-486-01225-9)p.62,103 にみられる邦題。
- ^ 山室静『サガとエッダの世界 アイスランドの歴史と文化』(社会思想社〈現代教養文庫〉、1992年、ISBN 4-390-11441-7)p.156 にみられる邦題。
参考文献
[編集]- Hollander, Lee Milton (1980). Old Norse Poems: The Most Important Nonskaldic Verse Not Included in the Poetic Edda. Forgotten Books. ISBN 1605067156 電子テキスト Google books
- Orchard, Andy (1997). Dictionary of Norse Myth and Legend. Cassell. ISBN 0-304-34520-2