ヘルモーズ
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ヘルモーズ | |
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18世紀のアイスランド語の写本『NKS 1867 4to』の挿絵より。ヘルモーズがスレイプニルに乗ってヘルヘイムへ赴き、女王ヘルとバルドルに会う場面 | |
古ノルド語 | Hermóðr |
親 | オーディン |
ヘルモーズ[1](古ノルド語: Hermóðr 英語: Hermod)は北欧神話の神の一柱。「Hermóðr」とは、古ノルド語で「勇気-戦い」を意味する[2]。 オーディンの息子であり、アース神族に属する。〈俊敏のヘルモーズ〉とも呼ばれる[3]。
ギュルヴィたぶらかし
[編集]ヘルモーズは『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』第49章に登場する[4]。
ロキの奸計によって兄弟であるバルドルが命を落とした際、オーディンの命により8脚の神馬スレイプニルを駆って、冥府の女王ヘルの下に向かった。
ギョッル川にかかった橋ギャッラルブルーのところで番をしている巨人女性モーズグズから道を教えてもらい、ヘルの垣根を越え、館へ進んで、その広間で兄バルドルと再会した。
ヘルモーズは兄と一晩過ごし、翌朝、ヘルと会って兄の黄泉還りを願った。 ヘルは「全世界の者がバルドルのために泣くならば」と蘇生に条件をつける。
アースガルズへ戻る前にヘルモーズは、バルドルから父オーディンへの贈り物として、バルドルと一緒に焼かれたドラウプニルを渡された。 また、バルドルの妻ナンナからは、バルドルの母フリッグと、女神フッラへの贈り物を託された。
ヘルモーズから報告を受けたフリッグの頼みにより、あらゆる生物・無生物が彼の為に泣いた。しかし、ロキの変身した女巨人セック(ソック)だけが泣かなかったので、バルドルの復活はついにかなわなかった。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
- Orchard, Andy (1997). Dictionary of Norse Myth and Legend. Cassell. ISBN 978-0-304-34520-5.