コンテンツにスキップ

テイキン・オフ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『テイキン・オフ』
ハービー・ハンコックスタジオ・アルバム
リリース
録音 1962年5月28日 ニュージャージー州 ヴァン・ゲルダー・スタジオ[1]
ジャンル ジャズハード・バップ
時間
レーベル ブルーノート・レコード
プロデュース アルフレッド・ライオン
専門評論家によるレビュー
ハービー・ハンコック アルバム 年表
テイキン・オフ
(1962年)
マイ・ポイント・オブ・ヴュー
(1963年)
テンプレートを表示

テイキン・オフ』(Takin' Off)は、アメリカ合衆国ジャズ・ミュージシャン、ハービー・ハンコック1962年に録音・発表した初のスタジオ・アルバム

背景

[編集]

ハンコックは1961年、ドナルド・バードブルーノート・レコードで録音した3作のアルバム『チャント』(当時は未発表となる)、『ロイヤル・フラッシュ』、『フリー・フォーム』でサイドマンを務め、翌1962年に初のリーダー・セッションを行った[2]。ハンコック自身は当初、スタンダード・ナンバー3曲、オリジナル3曲、ブルース1曲という構成を考えていたが、ブルーノートのプロデューサーであるアルフレッド・ライオンは、「ウォーターメロン・マン」を聴いて感銘を受け、もっとオリジナル曲を書くように進言して、最終的には全6曲ともハンコックのオリジナル曲となった[2]

評価

[編集]

スティーヴ・ヒューイはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け「作曲家としてもピアニストとしても、洗練と親しみやすさのバランスが取れていることを示しており、幾分ブルーノートのハード・バッパーの先人であるホレス・シルヴァーを思わせる」「並外れたファースト・アルバムであり、以後ハンコックがハード・バップの限界を押し広げていく幾つかのレコードの基礎となっている」と評している[3]。また、Charles Waringが2020年に選出した「ハービー・ハンコックの名盤20選」では、本作が4位となり「中毒性の高い"Watermelon Man"のファンキーなR&B風味から、冒険的なハード・バップ"The Maze"まで含まれている」と評されている[4]

収録曲

[編集]

全曲ともハービー・ハンコック作曲。

  1. ウォーターメロン・マン - "Watermelon Man" - 7:14
  2. スリー・バッグス・フル - "Three Bags Full" - 5:30
  3. エンプティ・ポケッツ - "Empty Pockets" - 6:13
  4. ザ・メイズ - "The Maze" - 6:49
  5. ドリフティン - "Driftin'" - 7:01
  6. アローン・アンド・アイ - "Alone and I" - 6:27

参加ミュージシャン

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Herbie Hancock Discography”. Jazz Discography Project. 2021年1月29日閲覧。
  2. ^ a b 小川隆夫『ブルーノートの真実』東京キララ社、2004年8月3日、453-456頁。ISBN 4-380-04206-5 
  3. ^ Huey, Steve. “Takin' Off - Herbie Hancock”. AllMusic. 2021年1月29日閲覧。
  4. ^ Waring, Charles (2020年4月12日). “Best Herbie Hancock Albums: 20 Essentials From The Legendary Jazz Pianist”. uDiscoverMusic. 2021年1月29日閲覧。

外部リンク

[編集]