アンドレ・クート
アンドレ・クート/アンドレ・コウト[1](André Couto、1976年12月14日 - )は、ポルトガル人のレーシングドライバー。現在はマカオに在住。
父親は建築家であり、その業務の関係上マカオで育った。そのため、マカオグランプリ、ギアレースなど、ドライバーとしても「マカオ」のライセンスで走ることがある。
プロフィール
[編集]- 身長:173cm
- 体重:60kg
- 血液型:RH+O
経歴
[編集]1991年(15歳)にカートレースにデビュー。1995年にフォーミュラ・オペル・ユーロシリーズで4輪レースデビュー。この年は、F3未経験ながら地元のマカオGPに出場する。1996年にイタリアF3選手権にステップアップし、ドイツF3選手権にも参戦した。1997年は前年に引き続きイタリアF3選手権に参戦しシリーズランキング2位。
1998年、国際F3000選手権にステップアップし、2000年まで参戦したが1998年にベストルーキー賞を獲得後は成果を出せず苦しい時期となった。2000年に出場した地元・F3マカオGPでは好走し、念願の優勝を飾る。
2001年に初来日し、全日本GT選手権と全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの両シリーズを戦った。2002年にはヨーロッパに戻りワールドシリーズ・バイ・ニッサンに参戦したほか、2003年にはヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)に参戦。2004年に再び日本に戦場を移し、以降は全日本GT選手権・SUPER GTにトヨタ陣営のドライバーとして2013年まで参戦した。
2015年、日産陣営に移籍しGAINERの一員として千代勝正とサードドライバーの富田竜一郎と共にSUPER GT・GT300クラスに参戦。2勝を挙げるとともに全レースで安定した走りを見せ最終戦を待たずにシリーズチャンピオンを獲得した。
2016年、千代がGT500にステップアップしたため、前年サードドライバーだった富田とコンビを組んだ。
なお、2005年には第34回インターナショナルPokka1000kmレースで総合優勝を記録している。また、2005年・2006年はマカオGP、WTCC最終戦にゲスト参戦した。
2006年に行われた第13回十勝24時間レースにおいて、トヨタ自動車が初めて実戦レースに持ち込んだハイブリッドカー『LEXUS・GS450h』を平中克幸・嵯峨宏紀とともにドライブした。
レース戦績
[編集]- 1991年
- フォーミュラ・インターナショナル・マカオ(チャンピオン)
- 香港カートグランプリ・ジュニアカップ
- 1995年
- フォーミュラ・オペル・ユーロシリーズ
- F3マカオGP(6位)
- 1996年
- イタリアF3選手権(シリーズ7位)
- ドイツF3選手権(シリーズ13位)
- F3マカオGP(8位)
- 1997年
- イタリアF3選手権(シリーズ2位)
- F3マカオGP(5位)
- 1998年
- 国際F3000選手権(シリーズ11位)
- F3マカオGP(7位)
- 1999年 - 国際F3000選手権(シリーズ13位)
- 2000年
- 国際f3000選手権(シリーズ11位)
- F3マカオGP(優勝)
- F3コリア・スーパープリGP(6位)
- 2001年
- 全日本選手権フォーミュラ・ニッポン(ノバエンジニアリング #10 Team Morinaga NOVA/レイナード99L MF308)(シリーズ11位)
- 全日本GT選手権・GT500クラス(TEAM TAKE ONE #30 綜警 McLarenGTR/McLaren F-1 19R GTR)(シリーズ9位・優勝1回)
- 第30回インターナショナルPokka1000km ・GT500クラス(TEAM TAKE ONE #30 綜警McLaren GTR/McLaren F-1GTR 19R GTR)(決勝3位)
- 2002年 - テレフォニカ・ワールドシリーズbyニッサン(シリーズ7位)
- 2003年
- FIAヨーロッパツーリングカー選手権
- マカオGPギアレース
- 2004年
- 2005年
- SUPER GT・GT500クラス(TOYOTA TEAM SARD #39 デンソー サード スープラGT/SUPRA JZA80 3UZ-FE)(シリーズ16位)
- 第34回インターナショナルPokka1000km ・GT500クラス(TOYOTA TEAM SARD #39 iDC大塚家具 サード スープラ/SUPRA JZA80 3UZ-FE)(綜合優勝)
- 2006年
- SUPER GT・GT500クラス(TOYOTA TEAM SARD #66 triple a サード スープラGT/SUPRA JZA80 3UZ-FE)(シリーズ23位)
- 第13回十勝24時間レース・STクラス1(LEXUS team SARD #39 デンソー・レクサスGS450h/LEXUS GS450h GWS191)(総合17位・ST-class1 4位)
- 2007年
- SUPER GT・GT500クラス(TOYOTA TEAM SARD #39 デンソー サード SC430/LEXUS SC430 UUZ40 3UZ-FE)(シリーズ15位)
- 第14回十勝24時間レース・GT-1クラス(TOYOTA TEAM SARD #039 DENSO SARD スープラ HV-R)(総合優勝)
- 2008年 - SUPER GT・GT500クラス(TOYOTA TEAM SARD #39 DENSO DUNLOP SARD SC430/LEXUS SC430 UUZ40 3UZ-FE)(シリーズ21位)
- 2009年 - SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM SARD #39 DUNLOP SARD SC430/LEXUS SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ14位)
- 2010年 - SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM SARD #39 DUNLOP SARD SC430/LEXUS SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ13位)
- 2011年 - SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM KRAFT #35 D’STATION KeePer SC430 /LEXUS SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ7位)
- 2012年
- SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN SC430 /LEXUS SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ9位)
- 世界ツーリングカー選手権マカオラウンド・ギアレース(レース1:15位、レース2:11位、マカオ地区選手権:優勝)
- 2013年 - SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM WedsSport BANDOH #19 WedsSport ADVAN SC430 /LEXUS SC430 UZZ40 RV8KG)(シリーズ14位)
- 2014年 - SUPER GT・GT300クラス<Rd.2-6>(PACIFIC DIRECTION RACING #9 国立音ノ木坂学院NACポルシェ with DR/PORSCHE 911 GT3R 997 M97/79)
- 2015年 - SUPER GT・GT300クラス(GAINER #10 GAINER TANAX GT-R/NISSAN GT-R NISMO GT3 R35 VR38DETT)(2勝・シリーズチャンピオン)
- 2016年 - SUPER GT・GT300クラス(GAINER #0 GAINER TANAX GT-R/NISSAN GT-R NISMO GT3 R35 VR38DETT)(シリーズ8位)
- 2017年 - SUPER GT・GT300クラス<Rd.3>(D'station Racing #33 D'station Porsche/PORSCHE 911 GT3 R 991 MA185)(シリーズ21位)
- 2018年 - スーパー耐久・ST-Xクラス(J–Fly Racing by Phoenix Racing Asia #81 J-Fly Racing R8/Audi R8 LMS GT3 R8 LMS DAR)
フォーミュラ
[編集]国際F3000選手権
[編集]年 | チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1998年 | プレマ・パワーチーム | OSC Ret |
IMO 5 |
CAT 14 |
SIL Ret |
MON Ret |
PAU 6 |
A1R Ret |
HOC Ret |
HUN 5 |
SPA 14 |
PER 9 |
NÜR 5 |
11位 | 7 |
1999年 | ゴロワーズ・ジュニア | IMO Ret |
MON Ret |
CAT 3 |
MAG Ret |
SIL DNQ |
A1R 7 |
HOC Ret |
HUN Ret |
SPA 7 |
NÜR DNS |
13位 | 4 | ||
2000年 | ゴロワーズ・フォーミュラ | IMO Ret |
SIL 14 |
CAT 10 |
NÜR 3 |
MON Ret |
MAG 21 |
A1R Ret |
HOC 17 |
HUN Ret |
SPA 11 |
18位 | 4 |
(key)
フォーミュラ・ニッポン
[編集]年 | チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2001年 | Team Morinaga NOVA | SUZ Ret |
TRM Ret |
MIN Ret |
FSW 12 |
SUZ Ret |
SUG Ret |
FSW 5 |
MIN Ret |
TRM 4 |
SUZ 14 |
11位 | 5 |
(key)
ワールドシリーズ・バイ・ニッサン
[編集]年 | エントラント | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2002年 | レーシング・エンジニアリング | VAL 1 Ret |
VAL 2 Ret |
JAR 1 11 |
JAR 2 8 |
ALB 1 11 |
ALB 2 3 |
MNZ 1 7 |
MNZ 2 3 |
MAG 1 7 |
MAG 2 11 |
CAT 1 2 |
CAT 2 15 |
VAL 1 Ret |
VAL 2 Ret |
CUR 1 2 |
CUR 2 Ret |
INT 1 10 |
INT 2 11 |
7位 | 66 |
全日本GT選手権/SUPER GT
[編集]ヨーロッパツーリングカー選手権
[編集]年 | チーム | 車両 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | DC | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2003年 | PROモータースポーツ | ホンダ・シビックタイプR | VAL 1 Ret |
VAL 2 DNS |
MAG 1 15 |
MAG 2 Ret |
PER 1 Ret |
PER 2 Ret |
BRN 1 15 |
BRN 2 15 |
DON 1 12 |
DON 2 6 |
SPA 1 18† |
SPA 2 15 |
AND 1 12 |
AND 2 14 |
OSC 1 16 |
OSC 2 15† |
EST 1 20 |
EST 2 Ret |
MON 1 Ret |
MON 2 DNS |
18位 | 3 |
- † : リタイアだが、90%以上の距離を走行したため規定により完走扱い。
(key)
脚註
[編集]- ^ ポルトガル語風に表記するとCoutoはコウトないしコートが近いが、日本ではクートと表記されることが多い。
外部リンク
[編集]- アンドレ・クート公式サイト
- André Couto (@acouto39) - Instagram
タイトル | ||
---|---|---|
先代 ダレン・マニング |
マカオグランプリ優勝者 2000年 |
次代 佐藤琢磨 |
PIAA NAKAJIMA RACING | Olympic KONDO Racing Team | TEAM 5ZIGEN | Team LeMans | Team Morinaga NOVA | COSMO OIL RACING TEAM CERUMO | ||||||
1 | 松田次生 | 3 | 立川祐路 | 5 | 服部尚貴 | 7 | アレックス・ユーン(第1 - 6戦) → 山西康司(第7 - 10戦) |
9 | リチャード・ライアン | 11 | 影山正美 |
2 | ラルフ・ファーマン | 4 | 金石勝智 | 6 | ミハエル・クルム | 8 | 五十嵐勇大 | 10 | アンドレ・クート | 12 | 荒聖治 |
MOONCRAFT | excite TEAM IMPUL | TAKAGI B-1 CAR倶楽部 | AUTOBACS RACING TEAM AGURI | DoCoMo TEAM DANDELION RACING | |||||||
14 | 道上龍(第2 - 10戦) | 19 | 本山哲 | 36 | 玉中哲二 | 55 | 脇阪寿一 | 68 | 野田英樹 | ||
20 | ナレイン・カーティケヤン | 37 | 影山正彦 | 56 | 土屋武士 | 69 | ヤレック・ヴィエルチュク(第1 - 3戦) → 光貞秀俊(第5戦) |