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ダーウィンゾン・ヘルナンデス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダーウィンゾン・ヘルナンデス
Darwinzon Hernández
福岡ソフトバンクホークス #63
2024年6月26日 京セラドーム大阪
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 ボリバル州シウダ・ボリバル
生年月日 (1996-12-17) 1996年12月17日(27歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
245 lb =約111.1 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2013年 アマチュアFA
初出場 MLB / 2019年4月23日
NPB / 2023年8月23日
年俸 6400万円+出来高(2023年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラの旗 ベネズエラ
WBC 2023年

ダーウィンゾン・デビッド・ヘルナンデス・アファナドルDarwinzon David Hernández Afanador[注 1]1996年12月17日 - )は、ベネズエラボリバル州シウダ・ボリバル出身のプロ野球選手投手)。左投左打。福岡ソフトバンクホークス所属。

経歴

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プロ入りとレッドソックス時代

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2013年8月26日にインターナショナル・フリーエージェントボストン・レッドソックスとマイナー契約を結んだ[2][3]

2014年6月3日にレッドソックス傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・レッドソックス英語版でプロデビュー。このシーズンは同チームに専属し、14試合に出場。1先発13救援・28.0を投げて、11防御率2.89を記録した。

2015年もルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・レッドソックスで開幕を迎え[注 2]、シーズンを専属した。このシーズンは13先発3救援・65.1回を投げて、6勝1敗・防御率1.10を記録した。

2016年はA-級ローウェル・スピナーズ英語版に昇格、シーズンを専属した。このシーズンは14先発・48.1回を投げて、3勝5敗・防御率4.10を記録した。

2017年はA級グリーンビル・ドライブに昇格、シーズンを専属した。このシーズンは23先発・103.1回を投げて、4勝5敗・防御率4.01を記録した。

2018年はA+級セイラム・レッドソックスに昇格して開幕を迎えた。8月22日にAA級ポートランド・シードッグスに昇格、同チームでシーズンを終えた[4]。このシーズンは2チーム合計で、23先発5救援[注 3]・107.0回を投げて、9勝5敗・防御率3.53を記録。オフにはアリゾナ・フォールリーグメサ・ソーラーソックスに所属、8試合に救援登板した[5]。また、2018年オフにレッドソックスはエルナンデスを40人枠に追加した[6]

2019年はAA級ポートランドで開幕を迎えた。4月23日にダブルヘッダーに伴う26人枠として招集され、メジャー昇格した[7]。同日行われたデトロイト・タイガース戦のゲーム2で救援登板してメジャーデビュー[8]。この試合では2.1回を投げて無失点であった。翌24日にAA級ポートランドへ降格した[9]。6月11日に再びメジャー昇格し、同日行われたテキサス・レンジャーズ戦でメジャー初先発した。この試合では3.0回を投げて4失点で、敗戦投手となった。同月15日にAAA級ポータケット・レッドソックスへ降格した。7月16日にメジャーに再々昇格し、以後シーズン終了まで在籍した。このシーズンはメジャーで29試合・30.1回を投げて、0勝1敗、防御率4.45を記録した。

2020年は7試合に登板して1勝0敗、防御率2.16、13奪三振を記録した。

2021年は48試合に登板して2勝2敗、防御率3.38、54奪三振を記録した。

2022年は7試合に登板して0勝1敗、防御率3.98、9奪三振を記録した。

2023年1月5日にDFAとなった[10]

オリオールズ傘下時代

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2023年1月11日に金銭トレードで、ボルチモア・オリオールズへ移籍した[11]。だが、1月26日にDFAとなり[12]、2月2日にマイナー契約で傘下のAAA級ノーフォーク・タイズへ配属された[13]

ソフトバンク時代

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2023年7月28日、福岡ソフトバンクホークスへの入団が発表された[14]。背番号は61。ソフトバンクは、左肘手術のため長期離脱となったリバン・モイネロの代役を探していた[14]

8月13日、ウエスタン・リーグでの対中日ドラゴンズ戦(タマホーム スタジアム筑後)で3回表に2番手として登板すると、3四死球を与えるも相手の犠打失敗による併殺と1奪三振で無失点に抑えた。8月19、20日の対オリックス・バファローズ戦(タマスタ筑後)ではいずれも1回無失点に抑え、同月23日に一軍昇格。同日の対千葉ロッテマリーンズ18回戦(ZOZOマリンスタジアム)では、9-3で迎えた9回裏無死から4番手として一軍初登板を果たしたものの、先頭打者のポランコに本塁打を被弾。一軍初登板の最初の打者に本塁打を被弾するのは、同年開幕戦の西武ティノコ以来NPB史上83人目、パ・リーグ史上43人目となった[15]。その後安打四死球などで更に1点を失い、なおも2死満塁で本塁打が出れば同点という状況で甲斐野央と交代、降板となった。8月27日に登録抹消となると[16]、そのまま一軍昇格はなく、二軍戦では7試合の登板で計7回を3失点に抑えた。その後はみやざきフェニックスリーグに参加していたが、クライマックスシリーズで再び一軍へ昇格[17]。同シリーズでは第1戦と第3戦に登板し、計1回を投げて走者を許さなかった。10月17日、来季も残留する見込みであることが報じられ、12月1日に公示された保留者名簿にも名前が記載された。12月13日、背番号がメジャー時代の63に変更されることが発表された[18][19]

2024年はオープン戦3試合に登板し2回2/3を無失点で抑えていたものの、右脚の違和感から3月20日に右半腱様筋筋損傷と診断されリハビリ組に入り開幕を二軍で迎え[20]、その後4月19日のウエスタン・リーグ広島戦(タマスタ筑後)で実戦復帰、その試合を含む二軍戦3試合に登板し無失点に抑えると、4月27日に出場選手登録、同月29日の対西武6回戦(みずほPayPayドーム)8回表に3番手としてシーズン一軍初登板、その試合を含む4試合で起用されいずれの試合も1回無失点で抑えた後、3連投目となった5月7日の対日本ハム6回戦(みずほPayPayドーム)で延長12回表に5番手で登板し無失点で抑えた裏にチームがサヨナラ勝ちしたことにより、来日初勝利を挙げた[21]。7月17日には4月29日のシーズン初登板から26イニング連続奪三振のプロ野球記録を樹立し[22][注 4]、最終的に29イニングまで記録を伸ばした[23]。9月23日、チームがリーグ優勝を決めた対オリックス・バファローズ戦にて4番手の抑え投手を務めた。

投球スタイル

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スリークォーターから最速99.1mph・平均96mphの速球が全投球のうち74%占め、25%が平均83mphのスライダー、1%が平均77mphのカーブの球種配分となっている[注 5]。コントロールに課題を抱える[24]

人物

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日常生活ではどのような時でも常に左手に結婚指輪をはめている。野球をプレーする際に指輪を外し忘れてしまうこともあり、2024年7月21日の対西武戦では相手チームの指摘により注意を受けた[25]

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2019 BOS 29 1 0 0 0 0 1 0 4 .000 147 30.1 27 1 26 1 3 57 4 0 18 15 4.45 1.75
2020 7 0 0 0 0 1 0 0 2 1.000 40 8.1 5 0 8 0 1 13 1 0 2 2 2.16 1.56
2021 48 0 0 0 0 2 2 0 12 .500 182 40.0 29 5 31 0 5 54 3 0 17 15 3.38 1.50
2022 7 0 0 0 0 0 1 0 0 .000 43 6.2 14 4 8 0 2 9 0 0 17 16 21.60 3.30
2023 ソフトバンク 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 7 0.2 3 1 1 0 1 1 0 0 2 2 27.00 6.00
MLB:4年 91 1 0 0 0 3 4 0 18 .429 412 85.1 75 10 73 1 11 133 8 0 54 48 5.06 1.73
NPB:1年 1 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 7 0.2 3 1 1 0 1 1 0 0 2 2 27.00 6.00
  • 2023年度シーズン終了時

WBCでの投手成績

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2023 ベネズエラ 1 0 0 0 0 4 1.0 1 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0.00

年度別守備成績

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投手(P)












2019 BOS 29 1 4 0 1 1.000
2020 7 0 0 0 0 ----
2021 48 1 2 0 0 1.000
2022 7 0 1 0 0 1.000
2023 ソフトバンク 1 0 0 0 0 ----
MLB 91 2 7 0 1 1.000
MLB 1 0 0 0 0 ----
  • 2023年度シーズン終了時

記録

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NPB

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初記録
その他の記録
  • 初登板で対戦した第1打者に被本塁打:初登板参照、9回裏にグレゴリー・ポランコに右越ソロ ※史上83人目[26]
  • シーズン初登板初回から29イニング連続奪三振:2024年4月29日、対埼玉西武ライオンズ6回戦(みずほPayPayドーム福岡) - 7月28日、対オリックス・バファローズ15回戦(みずほPayPayドーム福岡) ※日本記録[28]

背番号

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  • 63(2019年 - 2022年、2024年 - )
  • 61(2023年7月31日 - 同年終了)

代表歴

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脚注

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注釈

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  1. ^ スペイン語発音: [da.ˈɾwĩn.sõn da.ˈβið ɛɾ.ˈnãn̪.des a.fa.na.ˈðoɾ][1]英語発音: [ˈdɑrwɪnzən ˈdeɪvɪd hɚˈnændɛz əˈfænəˌdɔr]
  2. ^ DSLレッドソックス2に配属
  3. ^ 23先発全てセイラム所属時、5救援全てポートランド所属時
  4. ^ 連続イニング奪三振の記録は2015年にサファテ(ソフトバンク)が記録した43イニング
  5. ^ 2019年の投球データに基づく。

出典

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  1. ^ スペイン語の発音記号変換ツール”. Easy Pronunciation.com. 2019年5月30日閲覧。
  2. ^ Alex Speier. “Red Sox prospect Darwinzon Hernandez makes his pitch for the fast track”. The Boston Globe. April 19, 2019閲覧。
  3. ^ Gerard Gilberto. “Hernandez brilliant again for Salem”. MiLB.com. April 19, 2019閲覧。
  4. ^ Alex Speier. “Red Sox promote top pitching prospect Darwinzon Hernandez to Double A”. The Boston Globe. April 19, 2019閲覧。
  5. ^ Matt Collins (October 15, 2018). “AFL Roundup: Darwinzon Hernandez is dominating”. overthemonster.com. April 23, 2019閲覧。
  6. ^ Chris Cotillo (November 20, 2018). “Boston Red Sox roster moves: Michael Chavis, Travis Lakins among six added to 40-man roster; William Cuevas, Austin Maddox cut”. https://www.masslive.com/redsox/index.ssf/2018/11/boston_red_sox_roster_moves_mi.html 
  7. ^ Pete Abraham [@PeteAbe] (2019年4月23日). "Darwinzon Hernandez the 26th man". X(旧Twitter)より2019年4月23日閲覧
  8. ^ Ian Browne [@IanMBrowne] (2019年4月23日). "Here comes big Darwinzon Hernandez making his MLB debut. Number 63 in your program". X(旧Twitter)より2019年4月23日閲覧
  9. ^ Chris Cotillo [@ChrisCotillo] (2019年4月23日). "Darwinzon Hernandez sent back to Portland as expected". X(旧Twitter)より2019年4月24日閲覧
  10. ^ Red Sox agree to one-year contract with infielder Justin Turner” (英語). MLB.com (2023年1月5日). 2023年2月14日閲覧。
  11. ^ Steve Adams (2023年1月11日). “Orioles Acquire Darwinzon Hernandez, Designate Lewin Diaz” (英語). MLB Trade Rumors. 2023年2月14日閲覧。
  12. ^ Jake Rill (2023年1月26日). “O's deal for southpaw Cole Irvin from A's” (英語). MLB.com. 2023年2月14日閲覧。
  13. ^ Anthony Franco (2023年2月2日). “Orioles Outright Darwinzon Hernandez” (英語). MLB Trade Rumors. 2023年2月14日閲覧。
  14. ^ a b 鷹がWBCベネズエラ代表左腕の獲得発表 メジャー通算91試合登板のリリーフを緊急補強”. Full-Count (2023年7月28日). 2023年7月28日閲覧。
  15. ^ "ソフトバンク新外国人ヘルナンデスが来日初登板…1人目にいきなり被弾……プロ野球83人目の珍記録". 西スポWEB OTTO!. 西日本新聞社. 23 August 2023. 2023年8月23日閲覧
  16. ^ Shimbun, The Nishinippon. “1試合で防御率27.00、ソフトバンクが新外国人ヘルナンデス抹消 代わりにプロ初先発の松本晴を登録”. 西スポWEB OTTO!. 2023年11月14日閲覧。
  17. ^ 佐藤究. “【ソフトバンク】ヘルナンデスCSで1軍再昇格へ 8月加入後初登板で乱調、2軍で再調整”. nikkansports.com. 2023年11月14日閲覧。
  18. ^ Shimbun, The Nishinippon. “ソフトバンク、大関友久、川瀬晃、ヘルナンデスの背番号を変更:「おっ!」でつながる地元密着のスポーツ応援メディア 西スポWEB OTTO!”. 「おっ!」でつながる地元密着のスポーツ応援メディア 西スポWEB OTTO!. 2023年12月13日閲覧。
  19. ^ 背番号の変更について”. 福岡ソフトバンクホークス. 2023年12月13日閲覧。
  20. ^ 佐竹英治. “【ソフトバンク】ヘルナンデスが右太もも裏の負傷のためファーム施設のリハビリ組で調整へ - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年11月4日閲覧。
  21. ^ 【プロ野球速報】福岡ソフトバンクホークスの試合”. 西日本新聞me. 2024年11月4日閲覧。
  22. ^ 只松憲. “【ソフトバンク】プロ野球記録! ヘルナンデスがシーズン初登板から26イニング連続奪三振 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年11月4日閲覧。
  23. ^ ソフトバンク・ヘルナンデスのプロ野球最多連続イニング奪三振は「29」で止まる - スポニチ Sponichi Annex 野球”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年11月4日閲覧。
  24. ^ “Darwinzon Hernandez”. http://soxprospects.com/players/hernandez-darwinzon.htm May 30, 2019閲覧。 
  25. ^ ソフトバンク・ヘルナンデスが指輪着用の経緯説明「僕のミスです」」『Sponichi Annex』2024年7月21日。2024年7月22日閲覧。
  26. ^ a b c “【ソフトバンク】新外国人ヘルナンデス、史上83人目の来日初登板先頭打者に被弾 2四死球2失点KOの大荒れデビュー”. スポーツ報知. (2023年8月23日). https://hochi.news/articles/20230823-OHT1T51260.html?page=1 2023年8月23日閲覧。 
  27. ^ 産経新聞 (2024年9月8日). “ソ3―西1 ソフトバンク、連敗4で止める ヘルナンデスが来日初セーブ”. 産経新聞:産経ニュース. 2024年9月8日閲覧。
  28. ^ 只松憲. “【ソフトバンク】プロ野球記録! ヘルナンデスがシーズン初登板から26イニング連続奪三振 - プロ野球 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年7月17日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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