KSAT
KSAT / ハヤト | |
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所属 | 鹿児島人工衛星開発部会 |
公式ページ | KSAT |
国際標識番号 | 2010-020A |
カタログ番号 | 36573 |
状態 | 運用終了 |
打上げ機 | H-IIA17号機 |
打上げ日時 |
2010年5月21日 6時58分22秒(日本時間) |
通信途絶日 | 2010年6月8日 |
運用終了日 | 2010年7月10日 |
物理的特長 | |
本体寸法 | 10 cm立方 |
質量 | 約1.4 kg |
軌道要素 | |
周回対象 | 地球 |
搭載機器 | |
水蒸気観測機器 | |
地球撮影カメラ |
KSAT(Kagoshima Satellite、かごしまサテライト)は鹿児島大学と地元企業が開発した超小型人工衛星。2010年5月21日に、あかつきの相乗り衛星としてH-IIAロケットにより打ち上げられた。愛称は「ハヤト」。
機体
[編集]1辺約10cmのキューブ型で、重さは約1.4kg。4面に太陽電池パネルを備え、大気中の水蒸気分布を観測する機器や地球撮影用のカメラを搭載している[1]。製作費用は約1000万円[2]。
打ち上げと運用
[編集]金星探査機「あかつき」の相乗り衛星としてKSATを載せたH-IIAロケット17号機は当初、2010年5月18日6時44分14秒(JST)に打ち上げを予定していたが、天候不順のため延期され、3日後の21日6時58分22秒(JST)に打ち上げられた。打ち上げは成功し、KSATの愛称「ハヤト」が決定した。
打ち上げ直後に「交信に成功した」と発表されたが、その後の分析で「受信したのがハヤトの信号とは断定できない」と修正[2]。5月26日に開催された宇宙開発委員会では、ハヤトと同時に打ち上げられた副衛星「UNITEC-1」、「WASEDA-SAT2」と共に行方不明として報告された[3]。
その後もアンテナの調整作業などが続き、12日後の6月1日に鹿児島大学理学部の地上管制局での観測において、初の受信に成功した[4]。
その後は大気中の水蒸気分布を観測し、集中豪雨や竜巻発生の予測研究に役立てる予定となっていた[4]。しかし観測開始が予定されていた6月8日当日になって再び音信不通となった。そのまま行方不明の状態が長く続いたことで空気抵抗による軌道の変化を推定することが困難になり、コマンドの送信が難しくなった。1か月後の7月8日にはNORADも追跡情報の公開を終了し、やむなくミッションの断念が発表された[5]。その後も過去の軌道情報を元に独自に軌道が計算され、10日朝まで交信は試みられた。大気圏再突入による消滅は14日と見込まれている[6]。
脚注
[編集]- ^ “鹿児島人工衛星・KSATが完成 今夏打ち上げ予定”. 南日本新聞. (2010年2月9日) 2010年6月12日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b “衛星「ハヤト」行方不明10日…捜索続く”. 読売新聞. オリジナルの2010年6月5日時点におけるアーカイブ。 2010年6月12日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “H2Aロケット17号機の相乗り衛星、3機が電波を受信できず”. sorae.jp. 2010年6月12日閲覧。
- ^ a b “鹿児島人工衛星KSAT(ハヤト)の電波受信に成功 - 今後、集中豪雨や竜巻の予測研究に向けてデータ収集へ -”. 国立大学法人 鹿児島大学 2010年6月12日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “鹿児島大衛星ミッション断念=あかつき相乗りのKSAT”. 時事通信. (2010年7月8日) 2010年7月8日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “鹿児島県産人工衛星:さらばKSAT 追跡終え、大気圏で消滅へ /鹿児島”. 毎日新聞. (2010年7月11日) 2010年7月11日閲覧。[リンク切れ]