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循環素数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

循環素数とは10進数における各桁を循環するように並べ替えた数がすべて素数となるようなものである[1][2]。具体的には、 1193は循環素数で、並び替えた1931, 9311,3119のすべてが素数になる[3]

2桁以上の循環素数は、1,3,7,9で構成される。なぜなら、0,2,4,6,8を含む数であればどこかの並びで2で割り切ることができ、0,5を含む数であれば5で割り切ることができるからだ。[4]

以下は既知の循環素数である。(ただし、1桁の素数またはレピュニット数は並び替えはできないがここに含まれる。)

2, 3, 5, 7, R2, 13, 17, 37, 79, 113, 197, 199, 337, 1193, 3779, 11939, 19937, 193939, 199933, R19, R23, R317, R1031, R49081, R86453, R109297, R270343, R5794777, R8177207

ここで、Rnはn桁のレピュニット素数である[3]。なお、1023まで循環素数は上記以外に存在しない。

また、似たようなものとして置換可能素数があるが、これは循環素数の部分集合である(すべての置換可能素数は循環素数だが、逆は必ずしも成り立たない)[3]

N進法

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十二進法

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十二進法における循環素数は以下のとおり(Ɛ:10,ᘔ:11とする)。

2, 3, 5, 7, Ɛ, R2, 15, 57, 5Ɛ, R3, 117, 11Ɛ, 175, 1Ɛ7, 157Ɛ, 555Ɛ, R5, 115Ɛ77, R17, R81, R91, R225, R255, R4ᘔ5, R5777, R879Ɛ, R198Ɛ1, R23175 と R311407.

ここで、Rnとは十二進法におけるレピュニット素数。十二進法では、1212の範囲で上記以外の循環素数は存在しない。

二進法

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二進法では、メルセンヌ素数が循環素数になる。これは、0を含むと偶数になってしまうからだ。

参考文献

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  1. ^ The Universal Book of Mathematics, Darling, David J., (2004-08-11), p. 70, ISBN 9780471270478, https://books.google.com/books?id=nnpChqstvg0C&dq=circular+prime&pg=PA70 2010年7月25日閲覧。 
  2. ^ Prime Numbers—The Most Mysterious Figures in Math, Wells, D., p. 47 (page 28 of the book), http://wenku.baidu.com/view/8d95d909581b6bd97f19ea85.html 2010年7月27日閲覧。 
  3. ^ a b c Circular Primes, Patrick De Geest, http://www.worldofnumbers.com/circular.htm 2010年7月25日閲覧。 
  4. ^ The mathematics of Oz: mental gymnastics from beyond the edge, Pickover, Clifford A., (2002-09-02), p. 330, ISBN 9780521016780, https://books.google.com/books?id=4qA2qZhVb9AC&dq=circular+prime&pg=PA330 2011年3月9日閲覧。 

外部リンク

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