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ヴァルトガイスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヴァルトガイスト
2018年BCターフ出走時
欧字表記 Waldgeist[1]
品種 サラブレッド
性別 [2]
毛色 栗毛[2]
生誕 2014年2月17日[2]
Galileo[2]
Waldlerche[2]
母の父 Monsun[2]
生国 イギリスの旗 イギリス
生産者 The Waldlerche Partnership[2]
馬主 Gestut Ammerland & Newsells Park[2]
調教師 アンドレ・ファーブルフランスの旗 フランス
競走成績
生涯成績 21戦9勝[2]
獲得賞金 £4,298,561[2]
勝ち鞍
GI クリテリウムドサンクルー 2016年
GI サンクルー大賞 2018年
GI ガネー賞 2019年
GI 凱旋門賞 2019年
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ヴァルトガイスト (Waldgeist[1]) はイギリス生産、フランス調教の競走馬である。主な勝ち鞍は2016年クリテリウムドサンクルー(GI)、2018年サンクルー大賞(GI)、2019年ガネー賞(GI)、凱旋門賞(GI)。

牡馬としては小柄な体格で、2018年香港ヴァーズ出走時の馬体重は927ポンド(約420.48kg)であった[3]

戦績

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2014年2月18日にイギリスで誕生。フランスの名門アンドレ・ファーブル厩舎から2016年9月にデビュー。3戦目のクリテリウムドサンクルーで2着ベストソリューションを破ってG1初制覇[2]

2017年ジョッケクルブ賞(仏ダービー)での僅差の2着に入るなど善戦を続けたものの、年間を通して未勝利に終わった[2]

2018年5月のエドゥヴィユ賞で2歳戦以来となる久々の勝ち星を挙げると、続くシャンティイ大賞も3馬身差で快勝。迎えたサンクルー大賞で2着コロネットとの争いをハナ差制して2度目のG1タイトルを手にした。秋は日本からクリンチャーも出走していたフォワ賞で鋭い瞬発力を発揮し、2馬身半差で完勝。これで4連勝とし、主戦のピエールシャルル・ブドーも「今年になってフィジカルもメンタルも非常に成長して、足りなかった小さなパーツたちが集まってきた」と成長ぶりを讃えた[4]。本番の凱旋門賞では牡馬の大将格としてエネイブルに次ぐ2番人気に推されたが、後方から差を詰めたものの4着に敗れた。その後はブリーダーズカップ・ターフ香港ヴァーズと世界を転戦したが、それぞれ5着、4着に終わった[2]

2019年始動戦のガネー賞で前年の仏ダービー馬スタディオブマンに4馬身半差をつけて圧勝し、3度目のG1制覇を飾った。その後はイギリスに遠征し、プリンスオブウェールズステークスクリスタルオーシャンマジカルに次ぐ3着、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスではエネイブルとクリスタルオーシャンの壮絶な叩き合いに食らいついて約2馬身差の3着と善戦を続けた[2]。フォワ賞では直線で逃げたキセキを交わして先頭に立つと、ウェイトゥパリスに2馬身差を付ける完勝で連覇を達成した[5]

続く本番の第98回凱旋門賞は重馬場での開催となる。ヴァルトガイストは陣営からも速い馬場が得意と評されており[6]、エネイブルのジョン・ゴスデン調教師からもライバル視するのは「雨が降らない場合」とされていた[7]。しかし当日は重い馬場を苦にせず、史上初の凱旋門賞三連覇を狙ったエネイブルをゴール前で差し切り、JRAオッズ9番人気、現地オッズでも5番人気タイの評価を覆して優勝[8]。フォワ賞の勝ち馬としては1984年のサガス以来、5歳以上の馬としては2002年のマリエンバード以来の優勝となった。そしてこのレースを最後に現役を引退した。

種牡馬入り後

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2020年よりアイルランドのバリーリンチスタッドで種牡馬となる。

2025年よりドイツのゲシュティート・ルンツェンに移動し、種牡馬生活を続けることになった[9]

競走成績

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以下の内容は、Racing Post[2]の情報に基づく。

出走日 競馬場 競走名 距離 着順 騎手 着差 1着(2着)馬
2016.09.08 シャンティイ 未勝利 芝8f 1着 P.ブドー 2馬身 (Called to the Bar)
0000.10.08 シャンティイ コンデ賞 G3 芝9f 3着 P.ブドー 1/2馬身 Frankuus
0000.10.30 サンクルー クリテリウムドサンクルー G1 芝10f 1着 P.ブドー 1馬身 Best Solution
2017.05.08 サンクルー グレフュール賞 G2 芝10f 2着 P.ブドー 2馬身1/2 Recoletos
0000.06.04 シャンティイ ジョッケクルブ賞 G1 芝10.5f 2着 P.ブドー 短頭 ブラムト
0000.07.01 カラ 愛ダービー G1 芝12f 4着 P.ブドー 2馬身 Capri
0000.10.07 アスコット カンバーランドロッジステークス G3 芝12f 2着 V.シュミノー クビ Danehill Kodiac
0000.11.01 ミュンヘン バイエルン大賞 G1 芝12f 4着 P.ブドー 2馬身 Guignol
2018.04.08 パリロンシャン アルクール賞 G2 芝10f 5着 P.ブドー 2馬身1/2 Air Pilot
0000.05.06 パリロンシャン エドゥヴィユ賞 G3 芝12f 1着 P.ブドー 1馬身1/2 (Way To Paris)
0000.06.03 シャンティイ シャンティイ大賞 G2 芝12f 1着 P.ブドー 3馬身 (Dschingis Secret)
0000.07.01 サンクルー サンクルー大賞 G1 芝12f 1着 P.ブドー ハナ (Coronet)
0000.09.16 パリロンシャン フォワ賞 G2 芝12f 1着 P.ブドー 2馬身1/2 Talismanic
0000.10.07 パリロンシャン 凱旋門賞 G1 芝12f 4着 P.ブドー 1馬身3/4 Enable
0000.11.03 チャーチルダウンズ ブリーダーズカップ・ターフ G1 芝12f 5着 P.ブドー 13馬身1/2 Enable
0000.12.09 沙田 香港ヴァーズ G1 芝12f 5着 P.ブドー 4馬身1/2 Exultant
2019.04.28 パリロンシャン ガネー賞 G1 芝10.5f 1着 P.ブドー 4馬身1/2 Study Of Man
0000.06.19 アスコット プリンスオブウェールズステークス G1 芝10f 3着 P.ブドー 4馬身1/2 Crystal Ocean
0000.07.27 アスコット キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス G1 芝12f 3着 P.ブドー 2馬身 Enable
0000.09.15 パリロンシャン フォワ賞 G2 芝12f 1着 P.ブドー 2馬身 Way to Paris
0000.10.06 パリロンシャン 凱旋門賞 G1 芝12f 1着 P.ブドー 1馬身3/4 (Enable)

血統表

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ヴァルトガイスト血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サドラーズウェルズ系
[§ 2]

Galileo
1998 鹿毛
父の父
Sadler's Wells
1981 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
父の母
Urban Sea
1989 栗毛
Miswaki Mr.Prospector
Hopespringseternal
Allegretta Lombard
Anatevka

Waldlerche
2009 栗毛
Monsun
1990 黒鹿毛
Königsstuhl Dschingis Khan
Konigskronung
Mosella Surumu
Monasia
母の母
Waldmark
2000 栗毛
Mark of Esteem Darshaan
Homage
Wurftaube Acatenango
Wurfbahn
母系(F-No.) 5号族(FN:5-f) [§ 3]
5代内の近親交配 Surumu4×5=9.38%(母内) [§ 4]
出典
  1. ^ 5代血統表 Waldgeist(GB). 2019年8月27日閲覧
  2. ^ 5代血統表 Waldgeist(GB). 2019年8月27日閲覧
  3. ^ 5代血統表 Waldgeist(GB). 2019年8月27日閲覧
  4. ^ 5代血統表 Waldgeist(GB). 2019年8月27日閲覧

脚注

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  1. ^ a b Waldgeist(GB). JBIS-Search. 2019年8月27日閲覧
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o | Race Record & Form. Racing Post. 2019年8月23日閲覧
  3. ^ Results - Racing Information - Horse Racing”. The Hong Kong Jockey Club. 2019年10月7日閲覧。
  4. ^ フランスの名門ファーブル厩舎からは充実のヴァルトガイストら有力3頭”. JRA (2018年10月6日). 2019年8月27日閲覧。
  5. ^ フォワ賞(G2) 2019/9/15(日)”. JRA-VAN ver. World. 2019年9月17日閲覧。
  6. ^ Andre Fabre has Waldgeist primed for King George challenge”. Racing TV (2019年7月23日). 2019年10月7日閲覧。
  7. ^ エネイブル3連覇へ余裕のゴスデン師/凱旋門賞”. JRA-VAN ver. World (2019年10月4日). 2019年10月7日閲覧。
  8. ^ オッズ | 2019凱旋門賞 | JRA-VAN ver.World”. 2019年10月7日閲覧。
  9. ^ ロペデヴェガの種付け料が約2900万円に値上がり、ヴァルトガイストはドイツへ移籍JRA-VAN Ver.World、2024年11月14日配信・閲覧
  10. ^ Waldlerche(GB)”. JBIS-Search. 2019年8月27日閲覧。
  11. ^ Waldlied | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2019年8月28日閲覧。
  12. ^ ヴァルトガイストの血統表”. netkeiba.com. 2019年8月27日閲覧。
  13. ^ WALDPARK(GER)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月28日閲覧。
  14. ^ Wake Forest(GER)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月28日閲覧。
  15. ^ Wonderment | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2019年8月28日閲覧。
  16. ^ Wally(GER)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月28日閲覧。
  17. ^ Waldrun(GER)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2019年8月28日閲覧。

外部リンク

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