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もちしお (潜水艦・2代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
もちしお
太平洋を航行中の「もちしお」
基本情報
建造所 川崎造船 神戸工場
運用者  海上自衛隊
艦種 通常動力型潜水艦
級名 おやしお型
建造費 420億円
母港
所属 第1潜水隊群第3潜水隊
艦歴
計画 平成15年度計画
発注 2003年
起工 2004年2月23日
進水 2006年11月6日
就役 2008年3月6日
要目
基準排水量 2,750t
水中排水量 4,000t
全長 82.0m
最大幅 8.9m
深さ 10.3m
吃水 7.4m
機関 ディーゼル・エレクトリック方式
川崎 12V25/25Sディーゼルエンジン × 2基
発電機 × 2基
電動機 × 1基
蓄電池 × 480個
出力 水上 3,400PS
水中 7,750PS
推進器 7翼スクリュープロペラ × 1軸
速力 水上 12kt
水中 20kt
潜航深度 600mから650m程度
乗員 70名
兵装 HU-603B 533mm魚雷発射管 × 6門
89式長魚雷およびハープーン対艦ミサイルを発射可能)
C4ISTAR ZYQ-3 潜水艦情報処理装置
レーダー ZPS-6 対水上
ソナー ZQQ-6 統合式
探索装置・
その他装置
潜望鏡
電子戦
対抗手段
ZLA-7 ECM
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もちしおローマ字JS Mochishio, SS-600)は、海上自衛隊潜水艦おやしお型潜水艦の11番艦。艦名は満月時満ち潮の呼び名である望潮から由来し、この名を受け継いだ日本の艦艇としては、ゆうしお型潜水艦もちしお」(SS-574)に続き2代目にあたる。

おやしお型潜水艦の11番艦 を主な舞台にした作品

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有川浩の作品で自衛隊三部作の1つである「海の底」の主要な舞台となる「きりしお」が、おやしお型11番艦という設定になっている。

艦歴

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「もちしお」は中期防衛力整備計画に基づく平成15年度計画2700トン型潜水艦、8115号艦[1]として川崎造船神戸工場で2004年2月23日に起工され、2006年11月6日に同工場第1船台で挙行された命名・進水式において防衛庁長官 久間章生により「もちしお」と命名され[2]進水、2007年8月5日に公試開始、2008年3月6日に就役し、同日付で第1潜水隊群第3潜水隊に編入されに配備された。600番台の艦番号を有する唯一の海上自衛隊潜水艦である。

2010年5月31日リムパック2010に参加するため呉を出航し、6月21日にパールハーバーに到着。8月1日までハワイ周辺海域にて訓練を行い、同年8月27日ごろに呉へ帰港した[3][4]

2011年10月12日、米国派遣訓練のためグアム経由でハワイ方面へ向けて出航した。10月下旬から12月中旬まで訓練を実施し、翌2012年1月21日に帰港した[5]

現在も第1潜水隊群第3潜水隊に所属し、定係港は呉である。


歴代艦長

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歴代艦長(特記ない限り2等海佐
氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考
1 五領隆男 2008.3.6 - 2008.11.30 防大27期 もちしお艤装員長 潜水艦教育訓練隊
2 中濵高宣 2008.12.1 - 2010.3.4 防大33期 なるしお艦長
3 植田康照 2010.3.5 - 2011.6.9 防大34期 みちしお艦長
4 梅原 淳 2011.6.10 - 2014.8.31 防大36期 潜水艦隊司令部 呉基地業務隊補充部付
→2014.10.8 じんりゅう艤装員長
5 関本博充 2014.9.1 - 2017.2.12 海上幕僚監部防衛部運用支援課
6 岡本雄二 2017.2.13 - 2018.9.9 防大42期 みちしお艦長 呉基地業務隊補充部付
→2018.10.4 おうりゅう艤装員長
7 長西圭輔 2018.9.9 - 2019.7.25 海上幕僚監部防衛部防衛課
8 河原邦和 2019.7.26 - 2021.7.15 第1潜水隊群司令部 うんりゅう艦長 3等海佐
9 中野伸明 2021.7.16 - 潜水艦教育訓練隊

脚注

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参考文献

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  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)

関連項目

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