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『over 』(オーヴァー)は、1981年 12月1日 に発売されたオフコース 通算9作目のオリジナル・アルバム 。
前作『We are 』[ 注釈 1] のアルバムタイトルとつなげて“We are over”(我々は終わりだ)と読めることから、暗に解散を伝えるメッセージだという噂が広まったが、小田和正 は当時のインタビューで「自らを“超えて”いくことを“over”のタイトルに込めた」と答えていた。しかし、この時鈴木康博 がグループを離れることが既に決まっており、小田は、鈴木のいないオフコースを続けることはできないという気持ちを強く持っていたことから、実際に解散も考慮されていた。1982年 の武道館でのコンサートの際、「言葉にできない 」が演奏されたとき、バックのスクリーンに“We are over,Thank you”というメッセージが投影された[ 注釈 2] 。
このアルバムのレコーディングの模様は、ドキュメンタリー番組『若い広場』[ 注釈 3] で放送された[ 注釈 4] 。
B-1「僕のいいたいこと」のサビにおけるオクターブ下の低音ハモリは小田によるものである。他にも「哀しき街」など世間的に清水のものと誤解されがちな低音のハモリは小田によるもの。二つのメロディが重なっている特殊な構成であるが、元々は裏メロの方が本来のメロディだったものを小田の要請で新たにメロディを詞先で書いて加えた。松尾はこの曲を自身のラジオ番組で取り上げた際、「(もう一個メロディを書いて被せてと言われ)最初はチッやっぱり思いましたよ(笑)え?みたいな。思ったんだけど、(中略)通しで聴くんですよ、マスタリングとかの時に。やっぱりこっち(小田の言われて書いたメロディ)で良かったなと思いました」「(小田の低音ハモリが)すごいんだもう。みんなほら、小田さんは高い声って思ってるんだけど、実は低い声もすごいんです」と振り返っている。[ 注釈 5]
B-2「哀しいくらい」は、後に小田がシングル『ダイジョウブ 』[ 注釈 6] のカップリングとしてセルフカヴァーしている。
ジャケットおよび歌詞カードの写真は、「1980-1981 OFF COURSE Concert “We are”」最終日[ 注釈 7] のアンコールで「僕等の時代 」を演奏している場面。
SIDE B 全編曲: オフコース。 # タイトル 作詞 作曲 ストリングス編曲 時間 1. 「僕のいいたいこと 」 小田和正 · 大間仁世 · 松尾一彦 松尾一彦 鈴木康博 4'52" 2. 「哀しいくらい 」 小田和正 小田和正 5'10" 3. 「言葉にできない 」 小田和正 小田和正 小田和正 6'24" 4. 「心 はなれて 」 小田和正 小田和正 小田和正 3'34"
Exective Produder
TOSHIFUMI MUTOH (Assistant MASAHIKO INA)
Recording Engineer SHIROH KIMURA
Mixing Engineer BILL SCHNEE
Assistant Engineer
SUSUMU MERA・KAZUYA YOSHIDA SHIGEHIKO BANNO
Associate Engineer RYOJI HACHIYA
Manager
KAZUHIKO HISHIZAWA・HIROSHI UENO KAZUTOYO KOUCHI・KANAME TOGASHI
Assistant FUMITO YANAI
Recorded at FREEDOM STUDIO 1 & 2 from Sept.12 to Oct.26
Remixed at CHEROKEE STUDIO from Oct.27 to Oct.31
Cutting at THE MASTERING LAB
Graphic Concept, Design HIROYUKI FUKUZATO
Photography
MASASHI “TAMJIN” TAMURA NANAKO NISHIYAMA
Special Thanks to
FAIRWAY MUSIC CO.,LTD.
OFF COURSE COMPANY
PACIFIC MUSIC PUBLISHING CO.,LTD.
FREEDOM STUDIO
MAC STUDIO
SHIGERU YOSHIDA・MAKOTO SUGIMOTO
Ludwig & Zildjian
imported by NONAKA BOEKI CO.,LTD.
FUJIGENGAKKI Ibanez
©1981 Fairway Music Co. Ltd, & Pacific Music Publishing Co. Ltd.
TOCT-25644, TOCT-95044[ 編集 ]
2005年 、レコード・デビュー35周年にあわせ“オリジナル・アルバム15タイトル紙ジャケット・シリーズ”としてエキスプレス・レーベル在籍中のオリジナル作品がリイシュー。24ビット・デジタル・リマスタリング、オリジナルLP装丁を復刻した紙ジャケット仕様にてリリースされた。2009年 にはSHM-CD フォーマット、通常のプラ・ケース仕様で再発された。
心 はなれて
愛の中へ
君におくる歌
ひととして
メインストリートをつっ走れ
僕のいいたいこと
哀しいくらい
言葉にできない
心 はなれて
リマスタリング・エンジニア:行方洋一
ジャケット資料協力:喜多雅美 (サウンドステーション)
ライナーノーツ:田家秀樹
#
発売日
リリース
規格
品番
備考
1
1981年12月1日 (1981-12-01 )
エキスプレス ⁄ 東芝EMI
LP
ETP-90150
帯の代わりにステッカーが貼られる。レーベルがアルバム独自のデザインになる。
CT
ZT28-1080
カセット同時発売。
2
1983年11月21日 (1983-11-21 )
CD
CA35-1021
初CD化(以降全てアーティスト非監修による再発)。
3
1985年9月28日 (1985-09-28 )
CD
CA32-1166
品番および価格改定。
4
1987年7月5日 (1987-07-05 )
CD
CA25-1489
オリジナル・アルバム+ボーナス・ディスクの12枚組CD-BOX『OFF COURSE BOX』(CA25-1480~1490)の中の1枚。
CT
ZH22-1859
オリジナル・アルバム+ボーナス・カセットの12本組カセットBOX『OFF COURSE BOX』(ZH22-1850-60)の中の1本。
5
1991年6月7日 (1991-06-07 )
CD
TOCT-6211
6
1992年6月24日 (1992-06-24 )
CD
TOCT-6944
音蔵シリーズでの再発。
7
1998年2月25日 (1998-02-25 )
CD
TOCT-10092
Q盤 シリーズでの再発。
8
1998年11月18日 (1998-11-18 )
CD
TOCT-10550
オリジナル・アルバム+ライブ・アルバム全13タイトルの14枚組CD-BOX『OFF COURSE BOX』(TOCT-10542~55)の中の1枚。
9
2002年2月8日 (2002-02-08 )
CD
TOCT-10782
スーパーリマスタリングシリーズでの再発。
10
2005年3月24日 (2005-03-24 )
CD
TOCT-25644
紙ジャケット仕様。24ビット・デジタル・リマスタリング音源による再発。
11
2009年1月21日 (2009-01-21 )
エキスプレス ⁄ EMIミュージック・ジャパン
SHM-CD
TOCT-95044
シングル
エキスプレス ⁄ 東芝EMI (1969年 (1969 ) – 1982年 (1982 ) ) エキスプレス ⁄ ファンハウス (1984年 (1984 ) ) ファンハウス(1985年 (1985 ) – 1989年 (1989 ) )
アルバム
オリジナル
エキスプレス ⁄ 東芝EMI エキスプレス ⁄ ファンハウス ファンハウス
ベスト
ライブ ボックス・セット
映像作品
NEXT VIDEO PROGRAM(1982年11月21日 (1982-11-21 ) )
Off Course 1982・6・30 -Concert in Budokan-(1983年4月21日 (1983-04-21 ) )
Movie The Best Year of My Life(1984年12月1日 (1984-12-01 ) )
RUNNING THROUGH '84(1985年4月 (1985-04 ) )
OFF COURSE TOUR 1987 as close as possible(1987年11月25日 (1987-11-25 ) )
Off Course 1969-1989 Digital dictionary(2001年9月26日 (2001-09-26 ) )
若い広場 オフコースの世界 1981.Aug.16〜Oct.30 (2002年1月30日 (2002-01-30 ) )
Off Course 1982.6.30 武道館コンサート(2007年6月27日 (2007-06-27 ) )
関連人物 関連項目
カテゴリ
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