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秋の気配

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「秋の気配 / 恋人よ そのままで」
オフコースシングル
初出アルバム『JUNKTION
A面 秋の気配
B面 恋人よ そのままで
リリース
規格 7"シングルレコード
ジャンル
時間
レーベル EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI
作詞・作曲
プロデュース
  • 武藤敏史
  • 小田和正
  • 鈴木康博
オフコース シングル 年表
  • 秋の気配 / 恋人よ そのままで
  • (1977年 (1977)
JUNKTION 収録曲
SIDE A
  1. INVITATION
  2. 思い出を盗んで
  3. 愛のきざし
  4. 潮の香り
  5. 秋の気配
SIDE B
  1. 変わってゆく女
  2. あなたがいれば
  3. 恋人よ そのままで
  4. HERO
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秋の気配
小田和正楽曲
収録アルバムLOOKING BACK
リリース1996年2月1日 (1996-02-01)
規格CD
ジャンルJ-POP
時間5分4秒
レーベルLittle Tokyo ⁄ FUN HOUSE
作詞者小田和正
作曲者小田和正
プロデュース小田和正
その他収録アルバム
カバー
LOOKING BACK収録順
やさしさにさようなら
(9)
秋の気配
(10)
僕の贈りもの
(11)

秋の気配 / 恋人よ そのままで」(あきのけはい こいびとよ そのままで)は、1977年8月5日 (1977-08-05)に発売されたオフコース通算11枚目のシングル

解説

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「秋の気配」、「恋人よ そのままで」両曲ともアルバムJUNKTION[注釈 1]の先行シングル曲で、アルバム収録曲と同内容。本作からグループ名のカナ表記が“オフ・コース”から“オフコース”に変更された。

「秋の気配」はベスト・アルバムSELECTION 1973-78[注釈 2]にイントロとアウトロのストリングスが大きいミックスで収録されたほか、後に小田和正がアルバム『LOOKING BACK[注釈 3]セルフ・カヴァーしている。

後に小田は、詞について“女にふられたみたいな経験がなかったから書けた”という。「もし、女に捨てられたような経験があったとしたら、あんなに傲慢にはならんでしょう。“嘘でもいいから ほほえむふりをして”みたいな、そんな都合のいい話はないわけでさ。“いちばん好きな曲は?”って、ファンクラブでアンケートをとると必ず1位になったんだよ。“こんなに冷たい男なのに、どこがいいんだ?”って、いっつも思ったもんね。“この男の正体を、君たちはわかってないな”って」「“ぼくがあなたから離れてゆく”って歌うと、まるでとてもやさしい人で、やむを得ず離れていくような…。“別々の生き方を見つけよう”とかって、よく映画の別れの場面であるじゃない? “いつの間にかすれ違った”、とか。でも、本当に好きだったら、別れないもんね。別れるのは“好き度”が低下したからなんだし、もっといい相手が出てきて“こっちのほうがいいなあ”と思ったからかもしれないんで。そういう傲慢な気持ちを横浜の風景の中に隠したのが、あの曲だったんだ。でも、書いたときは必死だったんだよ、言葉さがして。本当はそんなつもりなかったんだけど、あとで考えたらひどい男だな、と」「とはいっても、“ぼくのせいいっぱいのやさしさを あなたは受けとめる筈もない”っていうとこは、悪いのは自分だっていうのを認めてもいるわけで。あそこは大事なところで、きっかけにはなったかもしれないな、この歌を書く」[1]とインタビューで答えている。また、歌詞の“港が見下ろせるこだかい公園”の一節は、横浜港の見える丘公園のことと言われている[注釈 4]

また、清水仁はこの曲のレコーディングについて「このレコーディングがまた大変やった。なにしろバッド・ボーイズのときと、レコーディングのやり方がぜんぜん違うわけ。以前は、アレンジなんかも決まってて、そのとおり演奏すればよかったの。なのにオフコースは、コードだけしか決まってなくて、スタジオに来て、ああしよう、こうしようなの。もう俺、つらくて泣きそうになったわ。あるときも小田ちゃんに“仁、この8小節なんか考えてよ”って言われて、ドキッとした。なにもわからんのに8小節、俺に任されたみたいな感じなわけ。これはヤバかった。もうねぇ、ワラをもつかむ思いで、ウワァーツと考えて、ドキドキしながらやったわ」[2]と話している。レコーディング参加は前作「こころは気紛れ[注釈 5]からだが、このレコーディングで本当にオフコースの一員になれた気がしたという。

「恋人よ そのままで」は後に鈴木康博がアルバム『FORWARD[注釈 6]にてセルフ・カヴァーしている。

収録曲

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SIDE A

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  1. 秋の気配   AKI NO KEHAI  – (3'54")
    作詩[注釈 7] · 作曲:小田和正、編曲:オフコース、ストリングス編曲:小田和正

SIDE B

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  1. 恋人よ そのままで   KOIBITO YO SONOMAMA DE  – (3'24")
    作詩[注釈 7] · 作曲:鈴木康博、編曲:オフコース

レコーディング・メンバー

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秋の気配

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小田和正    
鈴木康博    
清水仁     Electric Bass
大間ジロー    
 
武藤敏史 · 小田和正 · 鈴木康博 · 制作
1977年5月23日 – 26日 (1977-05-23 – 1977-05-26) 音響ハウスにて録音

スタッフ

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  • プロデュース:武藤敏史、小田和正、鈴木康博

リリース日一覧

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地域 タイトル リリース日 レーベル 規格 カタログ番号 備考
日本 秋の気配 / 恋人よ そのままで 1977年8月5日 (1977-08-05) EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI 7"シングルレコード ETP-10270 ジャケット記載のグループ名カナ表記が“オフ・コース”から“オフコース”に変更されている。
2020年6月3日 (2020-06-03) USM JAPAN ⁄ UNIVERSAL MUSIC LLC
CD
UPCX-4232 デビュー・シングル『群衆の中で / 陽はまた昇る』からラスト・シングル『夏の別れ / 逢いたい』までを収録した全36枚組CD BOXコンプリート・シングル・コレクションCD BOX』(UPCY-9918)の中の1タイトル。発表当時のアナログ7インチ・シングルのアートワークを再現した12cm紙ジャケット仕様CD。

カヴァー

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秋の気配

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脚注

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注釈

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  1. ^ JUNKTION』 1977年9月5日 (1977-09-05)発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-72269
  2. ^ SELECTION 1973-78』 1978年5月5日 (1978-05-05)発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI LP:ETP-80015
  3. ^ 小田和正LOOKING BACK』 1996年2月1日 (1996-02-01)発売 Little Tokyo ⁄ FUN HOUSE CD:FHCL-2003
  4. ^ かつて小田は、横浜市金沢区金沢山から見下ろした柴漁港が舞台だと発言していたことがある。
  5. ^ こころは気紛れ / あなたがいれば」 1977年2月5日 (1977-02-05)発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI 7":ETP-10158
  6. ^ 鈴木康博FORWARD』 2004年12月8日 (2004-12-08)発売 EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI CD:TOCT-25563
  7. ^ a b 記載ママ

出典

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  1. ^ 『小田和正インタビュー たしかなこと』株式会社ソニー・マガジンズ、2005年、51-73頁。ISBN 4-7897-2511-1 
  2. ^ 「Long Interview:3 Hitoshi Shimizu」『別冊ギターブック Off Course -Now The Time』、株式会社CBS・ソニー出版、1982年7月15日、139-152頁。 

外部リンク

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オフコース
その他