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netstat

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
net-tools
netstatのスクリーンショット
最新版
1.60 / 2001年4月15日 (23年前) (2001-04-15)
プログラミング
言語
C
ライセンス GPL
公式サイト net-tools.sourceforge.net
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netstatは、ネットワーク接続、ルーティングテーブル、各種ネットワークインタフェースの統計情報などを表示するコマンド行ツールUNIXUnix系Windows NTオペレーティングシステムで利用可能。"network statistics" の略。

ネットワークに関わる問題を探したり、トラフィック量を調べて性能を測定するといった用途に使う[1]

パラメータ

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このコマンドのパラメータには、スラッシュ (/) ではなくハイフン (-) を前置する。

  • -a : 全てのアクティブなTCPコネクションと、そのマシンがlistenしているTCPポートおよびUDPポートを表示する。
  • -b : 各コネクションやlistenポートに対応したプログラム名を表示する(Windows XPと2003 Server以降のみ)。
  • -e : イーサネットの統計情報を表示する(受信した総バイト数やパケット数など)。-s と組み合わせて使うことができる。
  • -f : 外部のアドレスについて完全修飾ドメイン名 <FQDN> を表示する(Windowsでは使えない)。
  • -i : ネットワークインタフェースとそれらの統計情報を表示する(Windowsでは使えない)。
  • -n : アクティブなTCPコネクションを表示するが、アドレスやポート番号は数値的に表示され、名前への変換は行わない。
  • -o : アクティブなTCPコネクションと対応するプロセスID (PID) を表示する。Windowsタスクマネージャを併用するとPIDからどのアプリケーションかがわかる。-a, -n,および-pと共に指定できる。Windows XPと2003 Server以降で利用可能(Windows 2000ではホットフィックスがある[2])。
  • -p Windows: Protocol : Protocolで指定したプロトコルのコネクションを表示する。Protocolに指定できるのはtcp, udp, tcpv6, udpv6のいずれかである。-sと組み合わせてプロトコルの統計情報を表示する場合はtcp, udp, icmp, ip, tcpv6, udpv6, icmpv6, ipv6のいずれかを指定できる。
  • -p Linux: Process : ソケットごとのプロセスの対応を表示する(Windowsの-bに相当)。root権限が必要。
  • -P Solaris: Protocol : Protocolで指定したプロトコルのコネクションを表示する。Protocolにはip, ipv6, icmp, icmpv6, igmp, udp, tcp, rawipが指定できる。
  • -r : ルーティングテーブルの内容を表示する。Windowsでのroute printコマンドに相当。
  • -s : プロトコル毎の統計情報を表示する。デフォルトでは、TCPUDPICMPIPの統計情報を表示する。Windows XP以降でIPv6をインストールしている場合、TCP over IPv6、UDP over IPv6、ICMPv6、IPv6についての統計情報も表示する。-pを併用すると、指定したプロトコルの情報を表示できる。
  • -v : -bと組み合わせると、コネクション作成やlistenポートに関わるコンポーネントを羅列する。
  • Interval : 指定された情報をInternal秒ごとに表示する。CTRL+Cで表示が停止する。これを省略すると1回だけ表示する。
  • /? : ヘルプ情報を表示する(Windowsのみ)。

netstatで得られる情報

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  • Proto(プロトコル) - プロトコル名(TCPまたはUDP
  • Local Address(ローカルアドレス) - ローカルコンピュータで使われているIPアドレスとポート番号。-nパラメータを指定しない場合、対応する名前が表示される。
  • Foreign Address(外部アドレス) - ソケットが接続されているリモートコンピュータのIPアドレスとポート番号。-nパラメータを指定しない場合、対応する名前が表示される。コネクションが確立していない場合、ポート番号はアスタリスク (*) で表示される。
  • State(状態) - TCPコネクションの状態を表示。とりうる状態はCLOSE_WAIT, CLOSED, ESTABLISHED, FIN_WAIT_1, FIN_WAIT_2, LAST_ACK, LISTEN, SYN_RECEIVED, SYN_SEND, TIME_WAITである。TCPコネクションの状態について詳しくはRFC 793を参照。

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TCPまたはUDPプロトコルの統計情報を表示する場合、次のようなコマンド行となる。

netstat -sp tcp

netstat -sp udp

アクティブなTCPコネクションと対応するプロセスIDを5秒間隔で表示する場合、次のようなコマンド行となる(Windows XP、2003、2000(ホットフィックス)以降のみ)。

netstat -o 5

macOSでは次の通り。

netstat -w 5

アクティブなTCPコネクションと対応するプロセスIDを数値として表示する場合、次のようなコマンド行になる(Windows XP、2003、2000(ホットフィックス)以降)。

netstat -no

特定のプロセスIDのプロセスがオープンした全ポートを表示する場合は、次の通り。

netstat -ao | find "pid"

注意

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一部のバージョンでは、printf出力に明確なフィールド区切り文字が指定されていないため、フィールドが重なってしまい、データが読み取れなくなる場合がある。

プラットフォーム固有の注意点

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Linuxでは、netstatでは上述のprintf問題で表示が壊れることがあるため、/proc/net/devからデータを得る場合がある。

Windowsでは、netstatはIP Helper APIまたはIPHLPAPI.DLLのGetTcpTableおよびGetUdpTableという関数を呼び出して情報を収集している。これらで得られる情報は、ローカルおよびリモートのIPアドレスとポート番号、TCP状態コードである。また、TCP/IPがインストールされていない場合は使えない。

Mac OS X v10.5では、 /Applications/UtilitiesフォルダにNetwork Utilityというユーティリティがあり、そのNetstatタブで同等の情報を表示できる。

関連項目

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脚注

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外部リンク

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