茂尻駅
茂尻駅 | |
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駅舎(2017年8月) | |
もしり Moshiri | |
◄T23 赤平 (3.5 km) (3.5 km) 平岸 T25► | |
所在地 | 北海道赤平市茂尻元町南2丁目 |
駅番号 | ○T24 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■根室本線 |
キロ程 | 17.2 km(滝川起点) |
電報略号 | モシ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
56人/日 -2014年- |
開業年月日 | 1918年(大正7年)12月28日[1] |
備考 | 無人駅 |
茂尻駅(もしりえき)は、北海道赤平市茂尻(もじり[2])元町南2丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)根室本線の駅である。駅番号はT24。電報略号はモシ。事務管理コードは▲130403[3]。
歴史
[編集]明治44年創業の財閥企業の一つであった株式会社大倉組から大正7年に大倉鉱業株式会社が独立し、当時は下平岸と呼ばれていたこの地に茂尻炭砿を開坑するに当たって、当駅の開設及び同社の資金による選炭場までの岐線の敷設許可を申請した。この結果、当駅及び岐線は同時に開設される事となり、大正7年7月13日に茂尻炭砿の萬慶坑の開坑となった。後に大倉組の撤退と茂尻炭礦株式会社の独立、三菱鉱業系列の雄別炭礦鉄道による買収と所有者は変遷した[4]が、同砿閉山まで当駅はこの炭鉱を中心として運用されて来た。
年表
[編集]- 1918年(大正7年)
- 1926年(大正15年)7月15日:旅客・荷物の取扱いを開始し、一般駅となる[6]。
- 1929年(昭和4年)12月26日:萬慶坑、辨慶坑、一之沢坑の各坑口より選炭場までの馬車軌道(輪車路)が坑外電車軌道となる。
- 1958年(昭和33年)3月25日:跨線人道橋設置。
- 1969年(昭和44年)5月30日:雄別炭礦茂尻炭砿閉山(同年8月に茂尻炭礦株式会社柏炭鉱として分離独立、ただし表層の露頭炭の採掘のみ行う。)
- 1974年(昭和49年)10月24日:茂尻炭礦柏炭鉱閉山。岐線廃止。
- 1976年(昭和51年)2月1日:貨物取扱い廃止(旅客駅となる)[1]。
- 1982年(昭和57年)5月30日:荷物取扱い廃止[7]。駅員無配置駅となる[8]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道(JR北海道)の駅となる[1]。
駅名の由来
[編集]所在地名より。所在地名の読みは「もじり」であるが、駅名は開業当初より「もしり」である[5][2]。
地名は、現在の桂川を指すアイヌ語の「モシリケソマナイ(mosir-kes-oma-nay)」(島・の末端・にある・川)の上部に由来する[2][注釈 1]。この「モシリ」は空知川にあった川中島のことで、この付近でこの川のほか、「モシリパオマナイ(mosir-pa-oma-nay)」(島の・上手・にある・川)「モシンノㇱケオマナイ(mosin-noske-oma-nay)[注釈 2]」(島の・中央・にある・川)の三本が合流していた[2]。
駅構造
[編集]1面2線の島式ホームを持つ地上駅。無人駅である。河岸段丘の崖のふちに線路があるため、駅舎には階段を上っていかなければならない。
のりば
[編集]番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
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1 | ■根室本線 | 下り | 富良野・東鹿越方面 |
2 | 上り | 滝川方面 |
-
ホーム(2008年7月)
-
跨線橋(2017年8月)
利用状況
[編集]乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
また、「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
年間 | 1日平均 | JR調査 | |||
1992年(平成 | 4年)(27.0) | [9] | 1日平均乗降客数54人 | ||
2016年(平成28年) | 25.0 | [JR北 1] | |||
2017年(平成29年) | 21.4 | [JR北 2] | |||
2018年(平成30年) | 20.2 | [JR北 3] | |||
2019年(令和元年) | 18.4 | [JR北 4] | |||
2020年(令和 | 2年)15.6 | [JR北 5] | |||
2021年(令和 | 3年)13.6 | [JR北 6] | |||
2022年(令和 | 4年)13.6 | [JR北 7] | |||
2023年(令和 | 5年)12.8 | [JR北 8] |
駅周辺
[編集]茂尻の集落がある。
- 国道38号
- 赤平市役所茂尻支所
- 赤歌警察署茂尻駐在所
- 茂尻郵便局
- 石川商店(塊炭飴を販売)
- 北海道中央バス(滝川営業所、高速ふらの号)「茂尻」停留所[10]
- 停留所は駅前ではなく、道道224号線沿いに設置されている
- 独歩苑
隣の駅
[編集]脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、873-874頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b c d “アイヌ語地名リスト モク~リ P131-140”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2021年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月19日閲覧。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、232頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 大正7年6月:大倉鉱業 - 昭和6年12月分離独立:茂尻炭礦 - 昭和10年7月買収:雄別炭礦鉄道 - 昭和34年6月分離独立:雄別炭礦 - 昭和44年8月分離独立:茂尻炭礦(ただし同年9月に本砿区消滅、一部砿区のみで露天採炭)
- ^ a b 内閣印刷局, ed (1918‐12-27). “鉄道院告示 第102号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (1921) .
- ^ 内閣印刷局, ed (1926‐07-14). “鉄道省告示 第119号”. 官報 (国立国会図書館デジタルコレクション) (4167) .
- ^ “日本国有鉄道公示第45号”. 官報. (1982年5月28日)
- ^ “「通報」●根室本線東滝川駅ほか6駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1982年5月28日)
- ^ 宮脇俊三、原田勝正 著、二見康生 編『北海道630駅』小学館〈JR・私鉄各駅停車〉、1993年6月20日、108頁。ISBN 4-09-395401-1。
- ^ “茂尻 のりば地図”. 北海道中央バス. 2019年6月4日閲覧。
JR北海道
[編集]- ^ “駅別乗車人員(2016)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道株式会社. p. 2 (2017年12月8日). 2018年8月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月17日閲覧。
- ^ 「根室線(滝川・富良野間)」(PDF)『線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために)』、北海道旅客鉄道株式会社、3頁、2018年7月2日。オリジナルの2018年8月18日時点におけるアーカイブ 。2018年8月18日閲覧。
- ^ “根室線(滝川・富良野間)” (PDF). 線区データ(当社単独では維持することが困難な線区)(地域交通を持続的に維持するために). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2019年10月18日). 2019年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月18日閲覧。
- ^ “根室線(滝川・富良野間)” (PDF). 地域交通を持続的に維持するために > 輸送密度200人以上2,000人未満の線区(「黄色」8線区). 北海道旅客鉄道. p. 3 (2020年10月30日). 2020年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月4日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月14日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2022年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月3日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道. 2023年11月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月10日閲覧。
- ^ “駅別乗車人員 特定日調査(平日)に基づく”. 北海道旅客鉄道 (2024年). 2024年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月9日閲覧。
参考文献
[編集]- 赤平市史 下巻 平成13年1月発行
- 茂尻炭砿50年史 雄別炭礦株式会社茂尻礦業所 昭和42年6月発行
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 茂尻|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company