コンテンツにスキップ

稚内ブルース (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『稚内ブルース
Wakkanai Blues
原みつるとシャネル・ファイブスタジオ・アルバム
リリース
録音 1971年 日本の旗 日本
ジャンル ロックムード歌謡
レーベル キングレコード / SKD-90
プロデュース 船木謙一
原みつるとシャネル・ファイブ アルバム 年表
-稚内ブルース
1971年
シャネル・ファイブ・イン・サッポロ
テンプレートを表示

稚内ブルース』(わっかない-)は、1971年(昭和46年)発売された日本のカヴァー・アルバムである。原みつるとシャネル・ファイブのファーストアルバムである。

概要・略歴

[編集]

1971年(昭和46年)7月に、シングル「稚内ブルース」でデビューした「原みつるとシャネル・ファイブ」のファーストアルバムであり、同シングルからの2曲を除き、同時代のヒット曲をカヴァーしたアルバムである。全曲の編曲を船木謙一がおこなった[1]。本アルバムは、1972年(昭和47年)に発売された近田春夫のバンド・ゴジラを中心にレコーディングされた洋楽のカヴァーアルバム『ROCK IMPULSE! ゴーゴー大パーティー』や、1976年(昭和51年)に近田春夫&ハルヲフォンを中心に企画された『リメンバー・グループ・サウンズ』など、当時のキングレコードが得意とする企画盤アルバムであり、新人であるシャネル・ファイブの演奏をよく知られた楽曲で聴かせる趣向のものである。

アルバムA面に採用された楽曲は、「稚内ブルース」の作詞・作曲を手がけた藤本卓也の初期の代表曲である矢吹健のデビューシングル「あなたのブルース」(1968年)や「うしろ姿」(1969年)といった歌謡曲から始まり、バーブ佐竹の「ネオン川」(1965年)といった古風なメロディの楽曲を経て、シャネル・ファイブに強く影響を与えたといわれる内山田洋とクールファイブのヒット曲「長崎は今日も雨だった」(1969年)へ至る「盛り場歌謡」の楽曲の数々である。

アルバムB面に採用された楽曲は、1965年(昭和40年)に公開された映画『網走番外地』(監督石井輝男東映)の主題歌「網走番外地」、同年公開の映画『東京流れ者』(監督鈴木清順日活)の主題歌で渡哲也(「東京流れ者」)と竹越ひろ子(「東京流れもの」)が共作した楽曲「東京流れもの」といった、作曲者不詳の俗謡や、戦前の1936年(昭和11年)に児玉好雄が歌い、1961年(昭和36年)に佐川ミツオ(佐川満男)がカヴァーしたヒット曲「無情の夢」、戦後間もない1949年(昭和24年)に三条町子が歌い、1964年(昭和39年)に大津美子がカヴァーしヒットした「かりそめの恋」といった、アナクロ調の曲のニューヴァージョンを目指した。

全曲を編曲した船木謙一は、大津美子のシングル「優雅なる求愛」や榎本美佐江のシングル「浜木綿小唄」(1971年)の作曲者である。

同アルバムはCD化されておらず、シャネル・ファイブ版「長崎は今日も雨だった」のみはCD化され、オムニバス・アルバム『昭和のうた5 -昭和41年 - 61年-』(1989年、キングレコード)に収録された。

収録曲

[編集]

関連事項

[編集]

[編集]
  1. ^ 本アルバム『稚内ブルース』(1971年、キングレコード)のジャケット、およびライナーの記述を参照。