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かりそめの恋 (三条町子の曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「かりそめの恋」
三條町子シングル
A面 愛染草 / 林伊佐緒
B面 かりそめの恋
リリース
規格 7インチシングル
録音 1949年 日本の旗 日本
ジャンル 歌謡曲
レーベル キング音響
C-497
作詞・作曲 髙橋掬太郎 / 飯田三郎
三條町子 シングル 年表
-かりそめの恋
1949年
ガンガの流れ
1950年
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「かりそめの恋」
大津美子シングル
A面 かりそめの恋
B面 裏町人生
リリース
規格 7インチシングル
録音 1964年 日本の旗 日本
ジャンル 歌謡曲
レーベル キングレコード
EB-1071
作詞・作曲 髙橋掬太郎 / 飯田三郎
大津美子 シングル 年表
いのちのワルツ
1963年
かりそめの恋
1964年
海つばめ
1964年
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かりそめの恋』(かりそめのこい)は、1949年(昭和24年)11月に林伊佐緒がリリースしたシングル愛染草』のB面(両A面)に収録された三條町子(三条町子)の楽曲のタイトル、および1964年(昭和39年)に大津美子がリリースしたシングル、ならびに同シングルのA面楽曲のタイトルである。

略歴・概要

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本シングルは、1949年に大映東京撮影所が製作した上原謙水戸光子主演、田中重雄監督の映画『愛染草』の劇伴音楽をキング音響(現在のキングレコード)専属の飯田三郎が手がけた[1]際に、大映がキング音響とタイアップして制作された同作の主題歌『かりそめの恋』[2]と、映画と同タイトルの林伊佐緒の楽曲をカップリングして、同年10月9日の同作の公開[1]に合わせ、同年11月にリリースされたシングルである。三条にとっては、前年の1948年(昭和23年)に本名の宮野信子の名でデビューし、三條町子と改名した最初のシングルである。作詞はキング専属の髙橋掬太郎[2]、リリースナンバーはC-497である。

大津版は、大津美子のキングレコードでの最後のシングルにあたり、同曲をカヴァーすることとなった。編曲は小川寛興が手がけ、B面楽曲は1937年(昭和12年)の島田磬也作詞、阿部武雄作曲による上原敏結城道子のデュエット曲『裏町人生』をカヴァー、同曲の編曲も小川が手がけた[3]。リリースナンバーはEB-1071である[3]。大津は同年、ビクターレコード(日本ビクターの音楽部門、現在のビクターエンタテインメント)に移籍する。

1971年(昭和46年)9月、テイチクレコード(現在のテイチクエンタテイメント)所属の菊池章子がカヴァーし、シングル『君待てども』のB面に収録されてリリースされた。『かりそめの恋』はキングの管理楽曲であるため、キングの二葉百合子に菊池の『岸壁の母』を提供することになり、これがきっかけで1972年(昭和47年)にリリースされた『岸壁の母』は250万枚を売り上げ、二葉の代表曲になるという結果を生む[4]

菊池のシングルと同年の1971年、シングル『稚内ブルース』でキングレコードからデビューした原みつるとシャネル・ファイブがリリースしたファーストアルバム『稚内ブルース』で、本作をカヴァーしている[5]。編曲は船木謙一が行なった[5]

ほかにも、瀬川瑛子八代亜紀中村美律子美輪明宏川中美幸大月みやこ春日八郎倍賞千恵子森進一北島三郎バーブ佐竹、井手せつ子らがカヴァーしている[2]

収録曲

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三條版

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  1. 愛染草
  2. かりそめの恋
    • 作詞髙橋掬太郎 / 作曲・編曲飯田三郎
    • 演奏 キングオーケストラ
    • 演奏時間 : 3:15
    • 音楽出版社 : キングレコード

大津版

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  1. かりそめの恋
  2. 裏町人生
    • 作詞島田磬也 / 作曲阿部武雄 / 編曲小川寛興
    • 演奏 ニューパシフィックオーケストラ
    • 演奏時間 : 不明
    • 音楽出版社 : キングレコード

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  1. ^ a b 愛染草日本映画データベース、2010年9月11日閲覧。
  2. ^ a b c 作品データベース検索 検索結果、一般社団法人日本音楽著作権協会 JASRAC、2010年9月10日閲覧。
  3. ^ a b シングル『かりそめの恋』、大津美子キングレコード1964年、ジャケットの記述。
  4. ^ 『歌謡曲おもしろこぼれ話』、長田暁二社会思想社、2002年 ISBN 4390116495, p.109.
  5. ^ a b アルバム『稚内ブルース』、原みつるとシャネル・ファイブ、キングレコード、1971年、ジャケットおよびライナーの記述。

関連項目

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