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田中組

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社田中組
TANAKA Gumi Co.,Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
060-0006
北海道札幌市中央区北6条西17丁目17番地の5
設立 1902年
業種 建設業
法人番号 9430001010269 ウィキデータを編集
事業内容 建築・土木その他建設工事の設計施工建築工事に関する調査・企画等エンジニアリング、マネージメント、コンサルティング業務不動産の売買・管理・運用・賃貸地域開発・都市開発等の事業、およびこれらに関するエンジニアリング、マネージメント、コンサルティング業務
前記に関する一切の業務
代表者 代表取締役会長 阿部芳昭
代表取締役社長執行役員 松村敏文
資本金 3億5,000万円
従業員数 165名
主要子会社 タナカ工業株式会社
外部リンク https://www.tanakagumi.co.jp/
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株式会社田中組(たなかぐみ)は北海道ゼネコン(総合建設業)である。

概要

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創業1902年の北海道札幌市に本社を置く総合建設業である。

創業者は田中銀次郎

沿革

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明治
大正[6]
  • 大正 4年(1915年)「旭川請負人組合」発足し、田中銀次郎相談役就任[7]
  • 大正 5年(1916年旭川区宮下通に木材販売部、旭川区近分台の第七師団軍用地を借用し煉瓦工場を開設する。
  • 大正 6年(1917年)第七師団工兵第七隊より兵舎火災復旧工事を元請として初受注する。
  • 大正12年(1923年)田中銀次郎、伊藤組を退店独立[3][8][9][10]。「札幌土木建築請負業組合」北海道庁より認可され正式発足、田中銀次郎、評議員となる[11][12]。経営にあたり見識を広めるため、欧州視察旅行に出発[13][8]
  • 大正13年(1924年)欧州視察旅行より帰国。[13]「旭川請負人組合」改め「旭川土木建築請負業組合」が認可され[7]田中銀次郎相談役となる[14]
  • 大正14年(1925年)樺太出張所を樺太豊原町西2条南10丁目に開設する[15]
昭和[16][17]
  • 昭和 9年(1934年満州国間島省図們に木材販売の出張所を開設する。[18]
  • 昭和10年(1935年)個人経営の田中組から「合資会社田中組」を設立、田中銀次郎代表社員に就任する。
  • 昭和12年(1937年)田中銀次郎、満州国間島省図們の田中組出張所で、事業拡張予定地の満州里市へ視察準備中に脳溢血で倒れ逝去。享年69歳[19][20][21][22]
  • 昭和13年(1938年)釧路出張所を開設する。
  • 昭和16年(1941年)樺太出張所を樺太敷香郡敷香町字上敷香に開設する。
  • 昭和19年(1944年)札幌出張所を開設する。
  • 昭和23年(1948年)「合資会社田中組」を「株式会社田中組」に改組し、本店を札幌市北3条西13丁目に開設する。「合資会社田中組」旭川本店を、「株式会社田中組」旭川支店とし同じく釧路支店を出張所とする。
  • 昭和26年(1951年)田中組社章制定。社長太田正之、札幌土建協会副会長に就任[23]
  • 昭和27年(1952年)余市出張所を、開設する。
  • 昭和31年(1956年)東京出張所を開設する。
  • 昭和32年(1957年)函館出張所を開設する。
  • 昭和39年(1964年)帯広出張所を、開設する。
  • 昭和41年(1966年)盛岡出張所を、開設する。
  • 昭和42年(1967年)資本金を1億2千万とする。
  • 昭和45年(1970年)本店を、札幌市中央区北6条西17丁目に新築移転する。資本金を1億3千万とする。
  • 昭和47年(1972年)資本金を1億7千万とする。苫小牧出張所を開設する。
  • 昭和48年(1973年)資本金を2億2千万とする。
  • 昭和50年(1975年)社長人見冨士夫、札幌建設業協会理事に就任[24]
  • 昭和51年(1976年)資本金を3億とする。
  • 東京出張所を支店に昇格する。函館・釧路・帯広・苫小牧出張所を営業所とする。
  • 昭和53年(1978年)函館・釧路営業所を支店に昇格する。資本金を3億8千万円とする
  • 昭和55年(1980年)資本金を4億5千万円とする。
  • 昭和58年(1983年)網走出張所を、開設する。
  • 昭和61年(1986年)帯広・苫小牧営業所を支店に昇格する。
  • 昭和63年(1988年)社長倉橋力雄、札幌建設業協会理事に就任[24]
平成[17]
  • 平成 8年(1996年)「医療法人孝仁会星が浦病院」を、病院施設としては日本初免震工法で新築施工。
  • 平成10年(1998年) ISO9001、土木・建築部門で全社一括による認証を取得する。北海道開発局の「優良工事施工業者表彰」(豊平川光ケーブル基礎工事)を初受賞する。以降各発注者より受賞歴を重ねる。
  • 平成12年(2000年) ISO14001の認証を取得する(10月20日)。社長竹中勝好、札幌建設業協会理事に就任[24]
  • 平成14年(2002年)田中組ホームページを開設
  • 平成16年(2004年)労働安全衛生マネジメントシステム:COHMOSの導入。
  • 平成19年(2007年)全国建設業協会より「社会貢献活動賞」を受賞(交通遺児義援金活動)。北海道知事より「北海道赤レンガ建築賞」を受賞(黒松内中学校エコ改修工事)
  • 平成22年(2010年)社長阿部芳昭、札幌建設業協会理事に就任[24]
  • 平成23年(2011年)資本金を、3億5千万円とする。
  • 平成26年(2014年)貸会議室事業として、札幌駅前ビジネススペースをオープン。
  • 平成29年(2017年)阿部芳昭代表取締役会長に、松村敏文代表取締役社長に就任する。
  • 平成29年(2017年)全日本建設技術協会より辺別川千代ヶ岡橋河川保護工事が全建賞を受賞する。
  • 平成31年/令和元年(2019年)健康経営優良法人2019(中小企業法人部門)に認定される。
令和[17]
  • 令和2年(2020年)健康経営優良法人2020(中小企業法人部門)に認定される。

社是

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「優れた技術・誠意で築く」

施工実績(抜粋)

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大正~昭和初期、北海道開拓期の施工実績抜粋(鉄道関係)[25][26][27]

  • 鉄道省(鉄道院)北海道建設事務所 「~鉄道駅、官舎、機関車庫新築工事」(大正8年(1919年)~昭和12年(1937年))(順不同、駅名後は施工年度 T:大正 S:昭和)
    • 渚滑線(上渚滑T11、中渚滑T11、下渚滑T11、渚滑(機関庫のみ)T11、4駅うち機関庫のみ1)
    • 湧網線(芭露S8、中湧別(官舎のみ)S8、2駅うち官舎のみ1)
    • 名寄本線(名寄T8、上名寄T8、下川T8、一の橋T9、上興部T9、西興部T10、中興部T10、宇津T10、興部T10 9駅)
    • 標津線(奥行臼S8、西別(別海)S8、春別S9、中標津S9 4駅)
    • 胆振線(京極T9、寒別T9、六郷T9 3駅)
    • 石北線(愛別T10、中愛別T10、安足間T10、上川T10、天幕(廃止)S4、中越(中越信号場)S4、上越(上越信号場)S7、奥白滝(奥白滝信号場)S7、上白滝(廃止)S7、遠軽(官舎のみ)S7 10駅1うち官舎のみ1)
    • 釧網線(釧路S2、天寧(廃止)S2、遠矢S2、塘路S2、茅沼S2、五十石(廃止)S2、標茶S2、磯分内S3、南弟子屈(廃止)S3、弟子屈(摩周)S5、美留和S5、川湯(川湯温泉)S5、斜里(知床斜里)T14、止別T14、浜小清水T14 15駅)
    • 士幌線(萩ケ岡S10、清水谷S10 2駅)
    • 宗谷本線(幌延T15、下沼T15、豊富T15、徳満T15、芦川T15、兜沼T15、南稚内(機関庫のみ)T15、稚内(官舎のみ)T15、桟橋駅S3 9駅うち機関庫のみ1官舎のみ1)
    • 興浜北線(北見枝幸S11、問牧S11 2駅)
    • 興浜南線(興部S10、沢木S1O、雄武S10 3駅)
    • 相生線(北見相生T14、本岐T14 2駅)
    • 羽幌線(東留萠信号場S2、三泊S2、小平S2、大椴S2、鬼鹿S3、力昼S6、古丹別S6、上平S7、苫前S7、羽幌S7 10駅)
    • 深名線(多度志T13、幌成T15、鷹泊S4、沼牛S4、幌加内S4、雨煙別S6、政和S6、添牛内S6、朱鞠内S7 9駅)
    • 広尾線(帯広S4、愛国S4、幸震(大正)S4、中札内S4、更別S5、上更別S5、虫類S5、大樹S5、石坂S7、豊似S7、野塚S7、広尾S7 12駅)
    • 長輪線(長万部S3 機関車庫及び官舎のみ)
  • 樺太庁鉄道課 樺太鉄道豊真線」関連工事(昭和2年(1927年)~昭和9年(1934年))
    • 昭和 2年(1927年)滝の沢駅[28][出典無効]施設及び官舎新築工事、中野貨客扱所及び官舎新築工事、豊原工場新築工事
    • 昭和 3年(1928年真岡荒貝駅石炭台新築工事、豊原駅官舎新築その他工事、大泊桟橋駅新築工事、豊原工場改築その他工事、荒貝駅跨線橋新築工事
    • 昭和 4年(1929年大泊駅新築工事、大泊桟橋駅新築工事
    • 昭和 5年(1930年)豊原工機部増築工事、豊原工機部機関室及び煙筒新設工事、大泊官舎新築工事
    • 昭和 6年(1931年)大泊駅貨物上屋新築工事
    • 昭和 7年(1932年)豊原駅荷客扱所上屋改築工事
    • 昭和 8年(1933年)豊原機関車庫増築工事
    • 昭和 9年(1934年)豊原駅―北豊原間橋脚改造災害復旧工事
  • その他(軍事、炭鉱関係)
  • 「昭和後期~令和2年現在、田中組は 単独工事及び共同企業体主体工事において、これら鉄道・軍事・炭鉱関係工事は受注していない」

昭和~平成~令和時代の施工実績抜粋

  • 株式会社田中組 建築実績[30]
  • 株式会社田中組 土木実績[31]

北海道木造駅舎保存プロジェクト

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深名線 沼牛駅 2020/6 撮影

平成28年(2016年)、旧深名線沼牛駅」駅舎を修繕保存するプロジェクトがクラウドファンディングにより地元を中心に始まる[32]。 駅舎は昭和4年(1929年)「沼牛、中幌加内駅本屋及び官舎その他新築工事」にて田中組がその建築を担当した[33][26]。 田中組は義援金を社長が直接贈呈し、支援を行った[34][35]

脚注

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  1. ^ 伊藤組操業90周年記念事業推進委員会 1983, p. 59.
  2. ^ 伊藤組操業100周年記念事業推進委員会 1998, p. 300.
  3. ^ a b 北海道建設新聞社 1970, p. 89.
  4. ^ a b 伊藤組操業100周年記念事業推進委員会 1998, p. 405.
  5. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, p. 25, 50.
  6. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, pp. 33–59.
  7. ^ a b 旭川建設業協会100周年実行委員会記念誌部会 2015, p. 25.
  8. ^ a b 札幌建設業協会史編集委員会 1998, p. 80.
  9. ^ 伊藤組操業90周年記念事業推進委員会 1983, p. 33.
  10. ^ 伊藤組操業100周年記念事業推進委員会 1998, p. 408.
  11. ^ 札幌建設業協会史編集委員会 1998, pp. 80–90.
  12. ^ 札幌建設業協会創立100周年記念事業実行委員会記念誌編纂部会 2016, p. 57, 284.
  13. ^ a b 北海道建設新聞社 1970, p. 90.
  14. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, p. 57.
  15. ^ 札幌建設業協会史編集委員会 1998, p. 306.
  16. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, pp. 61–162.
  17. ^ a b c 株式会社田中組沿革”. 2020年6月10日閲覧。
  18. ^ 北海道建設新聞社 1970, p. 91.
  19. ^ 札幌建設業協会史編集委員会 1998, p. 308.
  20. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, p. 81-82.
  21. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1979, p. 46-51.
  22. ^ 伊藤組操業100周年記念事業推進委員会 1998, p. 409.
  23. ^ 札幌建設業協会創立100周年記念事業実行委員会記念誌編纂部会 2016, p. 285.
  24. ^ a b c d 札幌建設業協会創立100周年記念事業実行委員会記念誌編纂部会 2016, p. 289.
  25. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, pp. 45–98.
  26. ^ a b 株式会社田中組社史編纂委員会 1979, pp. 22–23.
  27. ^ 札幌建設業協会史編集委員会 1998, p. 66.
  28. ^ 全国樺太連盟 Q4樺太の鉄道について「滝ノ沢駅は標高407メートルで、樺太の鉄道では最も標高の高い駅」”. 2020年6月16日閲覧。
  29. ^ 大岬旧海軍望楼”. 2020年6月16日閲覧。
  30. ^ 株式会社田中組 建築実績”. 2020年6月10日閲覧。
  31. ^ 株式会社田中組 土木実績”. 2020年6月10日閲覧。
  32. ^ 「北海道に現存する築87年の旧木造駅舎を修繕し後世へと守り継ぐ!プロジェクト本文」”. 2020年6月18日閲覧。
  33. ^ 株式会社田中組社史編纂委員会 1978, p. 67.
  34. ^ 「北海道に現存する築87年の旧木造駅舎を修繕し後世へと守り継ぐ!*87年前の沼牛駅施工企業より支援、また一つ歴史がつながる*」”. 2020年6月18日閲覧。
  35. ^ 「クラウドファンディングで木造駅舎再生-87年前の施工企業も応援*」”. 2020年6月26日閲覧。

参考文献

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  • 北海道建設新聞社 (1970). 風雪の百年-北海道建設業界史 
  • 株式会社田中組社史編纂委員会 (1978). 風雪の年輪 株式会社田中組 
  • 株式会社田中組社史編纂委員会 (1979). 風雪の年輪 別冊 株式会社田中組 
  • 伊藤組操業90周年記念事業推進委員会 (1983). 伊藤組九十年史 
  • 札幌建設業協会史編集委員会 (1998). 札幌建設業協会史 
  • 伊藤組操業100周年記念事業推進委員会 (1998). 伊藤組百年史 
  • 旭川建設業協会100周年実行委員会記念誌部会 (2015). 旭川建設業協会100年史 
  • 札幌建設業協会創立100周年記念事業実行委員会記念誌編纂部会 (2016). 札幌建設業協会100年史 

外部リンク

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