無鉄砲 (ラーメン店)
無鉄砲京都本店 | |
種類 | 特例有限会社 |
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本社所在地 |
日本 〒619-0212 京都府木津川市梅谷髯谷15-3 北緯34度43分18.3秒 東経135度50分40.103秒 / 北緯34.721750度 東経135.84447306度座標: 北緯34度43分18.3秒 東経135度50分40.103秒 / 北緯34.721750度 東経135.84447306度 |
設立 | 1998年(平成10年)6月7日 |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 1130002030089 |
事業内容 |
ラーメン店の運営 通信販売 |
代表者 | 代表取締役社長 赤迫重之 |
外部リンク | 無鉄砲公式HP |
有限会社無鉄砲(むてっぽう、英: Muteppou Co., Ltd.)は、京都府木津川市に本店を置くラーメン店。
概要
[編集]1998年(平成10年)に奈良市で創業し、移転を経て2019年(令和元年)現在は京都府に構えている本店のほか、関西を中心に日本、オーストラリアに店舗を展開している[1]。
歴史
[編集]宮崎県の風来軒で修行した赤迫重之が、1998年に奈良市にて豚骨ラーメン店を開業したのが無鉄砲の発祥である。創業場所は周囲に何もない不利な立地であったが、家賃で苦しめられず材料にこだわりながら味で勝負できること、また過大なプレッシャーもなく豚骨と客に向き合ってのびのびとラーメンづくりに取り組めることから、選んだという[2]。開店日を迎える前には店先で開店日を記したダンボールを持って1週間挨拶するなどしたが、当初はなかなか受けいれられず閑古鳥が鳴くような状態であり、客からは「白菜を入れた方がいい」「こんなドロドロのスープでは1年後には潰れる」「1か月はもたない」などと散々な言われようであった[2]。しかし、骨と水だけでつくる豚骨ラーメンにこだわりながら味で納得してもらい、半年後には行列の絶えないラーメン店に成長した[3]。京都に本店を移して以降は関西で着実に地盤を固め、東京やオーストラリアにも進出している[4][5]。
沿革
[編集]- 1998年6月7日 - 奈良県奈良市に無鉄砲を開店
- 2003年12月22日 - 京都府木津川市に本店を移転して開店
- 2005年6月7日 - 無鉄砲大阪店を開店
- 2007年9月24日 - 奈良県に無鉄砲豚の骨を開店
- 2008年3月31日 - 奈良県にがむしゃらを開店
- 2009年2月20日 - シドニーにがむしゃらを開店
- 2009年8月24日 - 奈良県につけ麺無心を開店
- 2010年8月10日 - 東京都中野区につけ麺無極を開店
- 2010年8月14日 - 無鉄砲東京中野店を開店
- 2010年10月22日 - 奈良県に無鉄砲しゃばとん・無製麺を開店
- 2012年1月25日 - 東京都にがむしゃらを開店
特徴
[編集]スープ
[編集]1日300kg以上の国産豚骨と水だけでつくるスープは、高い濃度の独特の味わいを生み出している[6][7]。スープにはラードを用いておらず、独特な味わいを形成する一要素となっており、固有のファンがいることで知られる[8][9][10][3]。
- ダブルスープ
- メニューとしてダブルスープのラーメンを提供しているのは本店と大阪店であり、その基本比率は豚骨6:魚介4だが、調整可能である。豚の骨では豚骨7:煮干3の豚にぼラーメン、がむしゃらでは魚介とんこつラーメン、東京中野店では魚出汁主体の魚醤油ラーメンがそれぞれ提供されている[9]。
麺
[編集]麺は九州宮崎県(日本めん株式会社)直送の中太ちぢれ麺を使用している。無鉄砲がむしゃらおよびつけ麺店では自家製麺を使用している[11]。
カスタマイズ
[編集]食券を店員に渡す際に告げることで、麺の固さや味の調整ができる。
- 麺(やわらかめ・普通・かため)
- スープ(あっさり・普通・こってり)
- ネギ(少なめ・普通・多め)
店内に掲示されているのは上記の3点だけだが、これ以外に以下のものも調整出来る。
- 旨味調味料(2分の1・3分の1・抜き)
- 醤油ダレ(薄め・普通・濃いめ)
- メンマ(抜き・普通・多め)
これらの内容は「ちょい」などを付けることで更に微調整出来る。 また、以下のような隠れオーダーも存在する。
オーダー内容 | |
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デキコテ | できるだけ多くの背脂を振りかける。 |
ブロック | 脂のかたまりを入れる。 |
なめらか | スープを注ぐ際に目の細かい濾し網を用いる。 |
全抜き | 麺とスープのみで提供される。 |
全部多め | 海苔、ネギ、メンマなど全部多めになる。 |
熱々(あつあつ) | あらかじめ温めた具材をのせて提供する。 |
トッピング画像一覧 | ||||||
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スープ | ネギ | 麺 | ||||
超こってり | 超多め | バリカタ | ||||
こってり | 多め | かため | ||||
普通 | 普通 | 普通 | ||||
あっさり | 少なめ | やわらかめ | ||||
超あっさり | 超少なめ | バリヤワ |
- ラーメンギャラリー
店舗
[編集]京都府
[編集]- 無鉄砲京都本店
大阪府
[編集]- 無鉄砲大阪店
奈良県
[編集]- 豚の骨(奈良県大和郡山市)
- 無鉄砲がむしゃら(奈良県大和郡山市・豚の骨と同一店舗)
- 無鉄砲しゃばとん(奈良県奈良市)
- 無製麺(奈良県奈良市・しゃばとん店舗内)
- 無鉄砲つけ麺無心(奈良県奈良市)
東京都
[編集]- 無鉄砲東京中野店(閉店)
- 無鉄砲がむしゃら(東京都中野区)(閉店)
- 無鉄砲つけ麺無極(東京都中野区)(閉店)
オーストラリア
[編集]- 無鉄砲がむしゃらオーストラリア(シドニー)
- 店舗ギャラリー
独立
[編集]無鉄砲は修行が厳しいことで知られるが[12]、無鉄砲の流れを汲むラーメン店は今や無鉄砲系とも呼ばれ、一大勢力を形成している[13]。以下は無鉄砲出身(監修)店である。
- 裸一貫(宮崎県)
- やけっぱち(宮崎県)
- いじっぱり(宮崎県)
- 与七(滋賀県)
- 豚骨中華そばがんたれ(和歌山県)
- 骨砕(東京都・監修)
- ぶたのほし(兵庫県)
持ち帰り&通信販売
[編集]無鉄砲は持ち帰り用ラーメンと通信販売にその初期から力をいれている。現代では同様のサービスを提供するラーメン店は少なくないが、2000年初頭において、店舗で提供しているラーメンをそのままの状態(ストレートタイプ)で家庭へと届ける試みは先駆的なものであり、無鉄砲の知名度を全国区へと押し上げる一つの要因となった。お持ち帰り用ラーメンを一度に4つ購入すると高菜が1袋サービスされる特典がある。持ち帰り及び通信販売のサービスは、今や無鉄砲の代名詞の一つとなっている。
グッズ
[編集]無鉄砲は店舗でのパンフレットや名刺に加え、イベント時は先着順でカレンダーやTシャツ等を配布している。これまで多くの無鉄砲グッズが生産されており、先着順でプレゼントされる豚の骨営業時のアニバーサリーTシャツ等、前日から並ばないと手にすることができないグッズもある。
スラング
[編集]無鉄砲のファンは俗にムテオタ(ムテ信者)と呼ばれる[10]。全国区の人気を誇るラーメン店のファンは独自の呼称で呼ばれることがあるが、他にジロリアン(ラーメン二郎のファン)等が挙げられる。
受賞歴
[編集]これまで数多くの賞を受賞している。以下はその一例である。
日本
[編集]- 2009年 - KANSAI一週間 ラーメン大賞
- 2010年 - TRYラーメン大賞 新人賞総合1位、名店部門 豚骨1位
- 2011年 - TRYラーメン大賞 名店部門 豚骨1位
- 2012年 - TRYラーメン大賞 名店部門 豚骨1位
- 2013年 - TRYラーメン大賞 名店部門 豚骨1位
- 2014年 - TRYラーメン大賞 名店部門 豚骨1位
- 2014年 - 京野菜たっぷり九条ねぎラーメンバトル グランプリ、トップセールス賞
オーストラリア
[編集]- 2013年 - Sydney Food Bloggers Choice Awards[14]
- 2014年 - Sydney Morning Herald Good Food Under $30 Awards The three star recipient[15]
タイアップ商品
[編集]これまで大手メーカーやコンビニと提携し、数多くのカップ麺、生ラーメン、つけ麺等を販売している。以下はその一例である。
カップ麺
[編集]- 日清 有名店シリーズ 濃厚豚骨 無鉄砲(2006年)
- コンビニ商品 無鉄砲豚の骨 豚にぼラーメン(2008年)
- 日清 関西豚骨の真髄!超濃厚豚骨 無鉄砲(2011年)
- 日清 極旨重ね せたが屋×無鉄砲 豚骨ホタテ煮干し味(2012年)
- 日清 有名店シリーズ 無鉄砲 × 豚の骨 濃厚豚にぼ(2014年10月27日発売)[16]
生ラーメン
[編集]- 日清食品チルド株式会社 無鉄砲 超濃厚豚骨2人前(2011年)
つけ麺
[編集]- 日清食品チルド株式会社 無鉄砲 つけ麺無心 超濃厚豚骨2人前(2011年)
- ローソン 無鉄砲監修 冷し豚骨つけ麺(2014年)
お菓子
[編集]- 株式会社おやつカンパニー ラーメン無鉄砲監修 ベビースターラーメン 超濃厚豚骨味(2015年)
イベント
[編集]これまで数多くのイベントに出店している。また他店とコラボレーションを行い、限定麺等の販売イベントを実施している。また、被災地支援の炊き出しや義援金活動、学校での食育活動等を積極的に行っている。以下はその一例である。
出店
[編集]- 大つけ麺博(2009 - )[17][18]
- 東京ラーメンショー(2009 - )
- 陸前高田市「うごく七夕祭り」炊き出し参加(2011年8月6〜7日)
- 第11回人気話題の味紀行 全国味の逸品会 西武百貨店池袋本店(2012年4月20〜25日)
- TRYラーメン大賞xマルハンごはんどきコラボ出店 石川県、富山県など(2012年)
- 広島福屋百貨店八丁堀本店 第63回福屋名物「秋の全国うまいもの大会」(2012年10月4〜9日)
- 信越麺戦記(2013年4月)
- NST2013 新潟「ラーメンWars”~麺下統一 八千代の乱~」(2013年9月28日〜29日)
- 福島ラーメンショー「ラーメンで福島を元気に!」(2014年5月1〜6日)
- 京野菜フェスティバル2014「京野菜たっぷり九条ねぎラーメンバトル」(2014年11月1〜3日)
- 関西ラーメンダービー2014(2014年11月22〜24日)
- お台場ラーメンPARK in 福井(後半の部:2015年3月25〜30日)
- 2015肉汁祭 全国どんぶりチャンピオン決定戦(第3週:2015年4月28〜5月4日)
コラボレーション
[編集]- せたが屋x無鉄砲(2011年2月18〜19日、つけ麺無極・無鉄砲東京中野店にて)[19]
- 無鉄砲xラーメン軍団(京都一乗寺)東日本大震災復興チャリティ営業(2011年4月18日、無鉄砲京都本店にて)
- とみ田x無鉄砲(2011年6月5日とみ田にて、6月7日無鉄砲本店にて)
- 俺のラーメン あっぱれ屋x無鉄砲「無鉄っぱれ屋」(2012年2月26日、俺のラーメン あっぱれ屋にて)
- ソラノイロx無鉄砲(2012年9月15〜16日、地域力宣言 ニッポンを元気にする物産展!、京都大丸)
- 麺屋うえだx無鉄砲(2012年12月8及び15日、無鉄砲東京中野店にて)
- とみ田x無鉄砲(2013年1月8〜15日、第8回 全国有名 寿司・弁当とうまいもの会、西武池袋本店)
- 俺のラーメン あっぱれ屋x無鉄砲「あっ 豚の骨 屋っ!」(2014年12月22日無鉄砲本店にて)
食育活動
[編集]- 三重県伊賀市(2013年3月4日)[20]
TV出演
[編集]地上波
[編集]- MUSIC EDGE + Osaka Style(毎日放送)2008年2月5日 24:55 - 25:25
- 痛快!エブリデイ(関西テレビ)2008年4月8日
- グッと!地球便〜海の向こうの大切な人へ〜(読売テレビ)2009年4月5日 10:25 - 11:25
- ホントに知りたいアノ質問 バカなフリして聞いてみた(日本テレビ)2011年2月11日 12:30 - 13:30
- ありえへん∞世界(テレビ東京)2011年7月12日(火) 19:00~19:54
- アレ分の1(関西テレビ)2011年9月17日 14:00
- 朝生ワイド す・またん!(読売テレビ)2011年11月2日
- 「元祖!大食い王決定戦~夏の新人戦~(テレビ東京)2012年7月7日
- カスペ!・見れば必ず応援したくなる!「キビシー!」〜この時代にこんな世界があったのかSP~(フジテレビ)2013年7月9日 19:00 - 20:54
- おはよう朝日土曜日です(朝日放送)2013年10月5日 06:30 - 08:00
ネット配信
[編集]- La・La・La・ラーメン!愛の貧乏脱出大作戦(ニコニコチャンネル)2013年3月22日 18:00
- La・La・La・ラーメン!The Woman★ラーメン職人グランプリ(ニコニコチャンネル)2013年5月26日 18:00
他多数
脚注
[編集]- ^ “無鉄砲 - 店舗案内”. 2018年4月11日閲覧。
- ^ a b “キンキンラーメン道 - 無鉄砲 ラーメン屋ではなくとんこつ屋!とんこつ=俺!自分を表現するためにこだわり続ける「守り」と「変化」”. 2014年12月28日閲覧。
- ^ a b “CHEERS - オーストラリアで活躍する日本人”. 2014年3月15日閲覧。
- ^ “食の道場 - 木津川「無鉄砲」赤迫重之”. 2014年3月15日閲覧。
- ^ “THE URBAN LIST.COM - The Best Ramen In Sydney”. 2014年12月24日閲覧。
- ^ “読売テレビ - グッと!地球便—海の向こうの大切な人へ #050「オーストラリア/シドニー」”. 2014年3月15日閲覧。
- ^ “NEWS ポストセブン - 骨と水だけで勝負する関西発究極のドロドロとんこつラーメン”. 2014年12月24日閲覧。
- ^ アミューズメント出版部 (2013) p. 91.
- ^ a b “Gigazine - 年数日だけ不定期にオープンする幻のラーメン店「豚の骨」のとんこつラーメン試食レビュー”. 2014年3月15日閲覧。
- ^ “小学館 - ラーメン王石神秀幸のらーめん最前線実写版 VOL. 29 無鉄砲 東京中野店”. 2014年12月27日閲覧。
- ^ “岡山放送 - カスペ!・見れば必ず応援したくなる!「キビシー!」〜この時代にこんな世界があったのかSP~ 放送内容紹介”. 2014年12月27日閲覧。
- ^ アミューズメント出版部 (2013) p. 125.
- ^ “Simon Food Favourites - Inaugural Sydney Food Bloggers Choice Awards 2013”. 2014年12月24日閲覧。
- ^ “Sydney Morning Herald - The 2014 Sydney Morning Herald Good Food Under $30 awards”. 2014年12月24日閲覧。
- ^ “日清食品 - 新発売のご案内「有名店シリーズ 無鉄砲 × 豚の骨 濃厚豚にぼ」”. 2014年12月17日閲覧。
- ^ “日刊SPA! - 大つけ麺博2011 衝撃の美味はこれだ!”. 2014年12月23日閲覧。
- ^ “日刊SPA! - 大つけ麺博、第1陣の全6食を実食!オススメは「烏賊豚骨」”. 2014年12月27日閲覧。
- ^ “東京ウォーカー - 「せたが屋」×「無鉄砲」! 日清が注力した究極のコラボ麺とは?”. 2014年12月27日閲覧。
- ^ “伊賀タウン情報 YOU - 「作る側の思い感じて」ラーメン作りを伝授 伊賀市・友生小で”. 2014年12月27日閲覧。
参考文献
[編集]- アミューズメント出版部『TRY認定 ラーメン大賞2013-14』講談社、2013年。ISBN 9784063486568。
関連人物
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 無鉄砲 - 公式HP
- つけ麺無心・無極 - 公式HP
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