海は甦える
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『海は甦える』(うみはよみがえる)は、江藤淳の歴史小説(ドキュメンタリー・ノベル)で全5部作。月刊『文藝春秋』1961年2月号より連載開始し、中断を挟み十数年かけ完結した。
文藝春秋で1976年に第1・2部が、1982 - 83年に第3・4・5部が刊行、1986年に文春文庫でも刊行されたが、2013年時点では双方とも版元品切。
1977年8月29日にTBSで3時間ドラマとして放映された。
内容
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テレビドラマ
[編集]1977年8月29日の21時02分 - 23時55分に、TBS系列にて放送。制作はテレビマンユニオン。日立製作所提供の「日立スペシャル」として放送された[1][2]。制作費は1億円。視聴率は29.2%であった。日本初の3時間ドラマとされている[3]。当時、テレビの視聴者は業界から、飽きっぽくチャンネルをザッピングするものと思われており、本ドラマの成功で長時間番組が日常的に編成されるようになった[4]。
1977年度テレビ大賞優秀番組賞、1978年度エランドール賞特別賞を受賞。現在は横浜市にある放送ライブラリーで無料で閲覧できる。
キャスト
[編集]- 山本権兵衛:仲代達矢(少年時代:山口一喜、水野哲)
- 山本トキ:吉永小百合(少女時代:大平佳奈子)
- 山本イネ:大竹しのぶ
- 広瀬武夫:加藤剛
- アリアズナ・コバレフスカヤ:タマーラ・ニグレベツカヤ
- 伊藤博文:西村晃
- 山県有朋:宮口精二
- 桂太郎:内藤武敏
- 小村寿太郎:戸浦六宏
- 金子堅太郎:永井智雄
- 日高壮之丞:室田日出男(少年時代:吉崎宗彦)
- 上村彦之丞:安部徹
- 秋山真之:米倉斉加年
- 有馬良橘:中谷一郎
- 伊東祐亨:嵯峨善兵
- 斎藤実:草薙幸二郎
- 児玉源太郎:成瀬昌彦
- 加藤寛治:新克利
- 八代六郎:小笠原良知
- 江頭安太郎:勝部演之
- 田中義一:山本麟一
- 島村速雄:睦五郎
- 上泉徳弥:平泉征
- 富岡定恭:山本廉
- 加藤友三郎:横森久
- 伊地知彦次郎:原田清人
- 飯田久恒:松野健一
- 安保清種:早川純一
- 清河純一:船水俊宏
- 梨羽時起:須藤健
- 枝原百合一:阿藤海
- 布目満造:原田力
- 杉野孫七:樋浦勉
- 明治天皇:河原崎権十郎 (3代目)
- 津沢関蔵:小松政夫
- 山本盛実:大鹿伸一
- 栗田大尉:小池雄介
- 今村中尉:村嶋修
- 長谷川少尉:神有介
- ロジェストベンスキー中尉:ウラジーミル・ダビチェンコ
- コバレフスキー少尉:ウラジーミル・ツウェートフ
- コバレフスキー夫人:アンチ・デリバス
- 箸屋の女:檜よしえ
- 竜田の副長:蔵一彦
- 朝日の機関兵曹:粟津號
- 三笠の副官:小林尚臣
- 大臣副官:松島真一
- 西郷邸女中:水谷亜紀
- 高校生:高野浩幸
- 老人:北見治一
- 海軍兵学寮生徒:佐藤和男、小川真司
- 暴徒:庄司肇、広田正光、森田川利一
- 民衆:木下陽一、新海丈夫、清水登、岡本牧子
- 伝令:兼松隆、高井清、謙昭則、江幡連、清水宏
- 西郷従道:若山富三郎(特別出演)
- 東郷平八郎:芦田伸介(特別出演)
- ナレーター:小松方正
- 協力:劇団俳優座(松下征二)、日ソテレビセンター(日下敬助)
スタッフ
[編集]主題歌・挿入歌
[編集]- 主題歌「黄昏の海」(歌:グラシェラ・スサーナ)
- 挿入歌「地図にない海」(歌:グラシェラ・スサーナ)
- 作詞:崎南海子/作曲:グラシェラ・スサーナ/編曲:木森敏之
脚注
[編集]- ^ 制作においては、放送局のTBSではなく広告主である日立製作所へ企画を持ち込んだ。そして日立を直接スポンサーとして迎えた後に、TBSへ放送を持ちかけている。
- ^ 番組途中のCMでは「日立コマーシャル劇場」として、浦山桐郎、恩地日出夫、羽仁進、吉田喜重といった4人の大物映画監督がそれぞれ制作した、3分間の特別CMを放送した。
- ^ 志賀信夫『テレビヒット番組のひみつ : 「ジェスチャー」から「おしん」まで』日本放送出版協会、1984年8月1日、233 - 235頁。NDLJP:12275392/120。
- ^ 岩波ジュニア新書『テレビは語る』による。