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日流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日流
各種表記
ハングル 일류
漢字 日流
発音 イルリュ
日本語読み: にちりゅう
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日流(にちりゅう)とは、主に中国大韓民国ベトナム台湾などで使われている、日本発の文化(主に漫画アニメ小説などのサブカルチャー)を指す言葉である[1][2][3]

概要

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韓国における日流という表現は日本における韓流に相当する表現であると誤解されるが、大衆的によく使われる表現ではなく、マスコミなどが用いる表現である。「日本文化の流行」といったニュアンスに近い。

2020年代の韓国では、日本のドラマや映画、音楽はマニアの領域にとどまっている[4]。しかし、小説は村上春樹東野圭吾などの作家の小説がベストセラーになる場合がある[5]。また、漫画やアニメも人気があり、漫画の場合、2000年代半ば以降に台頭した韓国のウェブトゥーンとともに根強い人気を持っている。

韓国において特に日本のアニメは大衆的な人気がある。特に新海誠監督の作品の人気は高く、韓国で2017年に公開された『君の名は。』は、約386万人の観客動員数を記録した。さらに、2023年に公開された『すずめの戸締まり』は観客数が550万人を超えた[6]宮崎駿監督の作品も過去に人気を得た。

韓国での日本大衆文化の流入制限が緩和されて以降、韓国で封切られた日本映画の本数は、2004年に29本、2005年に34本、2006年に51本、2007年は11月までに81本と、毎年増加し続けている。また、韓国映画でも、日本の小説・漫画・ドラマを原作として映画化したものが、2006年から2007年までに21本存在する。日本ドラマのマニアックなファンは「日ド廃人(일드 폐인)」と呼ばれる。

2000年代以降、日本食も人気を集め始めており、梨泰院弘大地区などには、日本式の居酒屋やラーメン屋が並んでおり、従業員が日本語で「いらっしゃいませ」と挨拶する[7]

脚注

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  1. ^ 佐々木朋美 韓国のオンラインショッピングモールに"日流"ブーム到来 マイコミジャーナル、2007年9月19日
  2. ^ 上海万博、SKE48と世界コスプレ王者が登場、「日流」ファンで盛り上がる サーチナ、2010年6月21日
  3. ^ クォン・ヨンソク『「韓流」と「日流」~文化から読み解く日韓新時代』 日本放送出版協会、2010年7月30日 ISBN 9784140911600
  4. ^ 韓国でじわり日本映画が人気化している事情”. 東洋経済オンライン (2017年12月30日). 2025年2月1日閲覧。
  5. ^ 専徒令圭 (2025年1月30日). “村上春樹、東野圭吾etc.韓国で人気の日本文学事情”. GOETHE[ゲーテ]. 2025年2月1日閲覧。
  6. ^ 武宏, 慎 (2023年3月24日). “なぜ韓国で『すずめの戸締まり』が200万人を超える“異例の大ヒット”? 『君の名は。』『天気の子』より高得点”. 文春オンライン. 2025年2月1日閲覧。
  7. ^ 韓国の若者「日本は近くて近い国」 中央日報日本語版、2010年01月11日

関連項目

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