國語と國文學
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國語と國文學 | |
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学術分野 |
日本語学 日本文学 |
言語 | 日本語 |
詳細 | |
出版社 |
至文堂(1924年 - 2009年) ぎょうせい(2009年 - 2011年) 明治書院(2012年 - 2023年10月) 筑摩書房(2023年11月 - ) |
出版国 |
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出版歴 | 1924年 - |
出版間隔 | 月刊 |
外部リンク | |
プロジェクト:出版/Portal:書物 |
『國語と國文學』(国語と国文学、こくごとこくぶんがく)とは、東京大学国語国文学会編集による学術雑誌。年9回の「通常号」(1・2・4・5・6・8・9・10・12月号)と、年3回の「特集号」(3・7・11月号)からなる。1924年から発行されており、2024年5月に創刊100年を迎えた。
概要
[編集]1924年に藤村作が、東京帝国大学国文学科の研究室の同僚と共に、関東大震災後の復興の風潮の中で発刊したもので、日本語学・日本文学の分野における専門誌として市場に出た早いものでもある[1]。歴代の編集代表には、藤村作のほかに、秋山虔、市古貞次、久保田淳、時枝誠記、久松潜一、松村明、三好行雄などがいる。なお、翌1925年には、京都大学を中心とする『国語国文の研究』が発刊されるなど、大正末期は昭和期の日本語学・日本文学の発展の原動力を培養する時期となった[1]。
東京大学国語国文学会が編集する学術専門誌であるが、東京大学の関係者に限定せず、広く日本語学・日本文学の研究者から募集した投稿論文を掲載しており[注 1]、学会への登龍門のような役割をも果たしている[2]。また既刊の内容を見ると、時代とともに前進し、時には彷徨した日本語学・日本文学界の動向が見て取れるので、現時点での学界の水準を知る一応の目安にもなる[1]。
創刊当初の発行は至文堂で、2009年からはぎょうせいが発行していたが[注 2]、2011年10月号をもって発行元を降りることが発表され、2012年1月号からは明治書院が発行を引き継いだ[2]。2023年11月号からは、発行元が筑摩書房に変更となった。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- 佐藤武義・前田富祺 編『日本語大事典(上巻・下巻)』朝倉書店、2014年11月。ISBN 9784254510348。
- 国語学会 編『国語学大辞典』東京堂出版、1980年9月。ISBN 4490101333。
関連文献
[編集]- 安藤宏「近代文学研究の黎明」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、115-131頁。
- 井島正博「『国語と国文学』に見る文法研究の百年史」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、9-23頁。
- 河野龍也「近代文学研究の展開」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、132-146頁。
- 久保田淳「『国語と国文学』についての私的な思い出」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、3-5頁。
- 高木和子「平安文学研究の百年を振り返る」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、70-84頁。
- 佐藤至子「近世文学研究と『国語と国文学』の百年」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、100-114頁。
- 秋山虔「『國語と國文學』と敗戰前後」『国語と国文学』第84巻第5号、2007年5月、6-9頁。
- 小松寿雄「国語研究室と国文学研究室の思い出」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、6-8頁。
- 小西いずみ「東條操の「方言」と「方言学」」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、36-49頁。
- 築島裕「『國語と國文學』追憶」『国語と国文学』第84巻第5号、2007年5月、10-11頁。
- 鉄野昌弘「上代文学研究の戦後二十年:久松潜一・西郷信綱を中心に」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、50-69頁。
- 肥爪周二「音韻史研究と『国語と国文学』」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、24-35頁。
- 木下華子「中世文学研究と『国語と国文学』」『国語と国文学』第101巻第11号、筑摩書房、2024年11月、85-99頁。
- 鈴木泰「分類総目次からふりかえる『國語と國文學』の千号」『国語と国文学』第84巻第5号、2007年5月、1-5頁。