ミニオン・ハチャメチャ・ライド
ミニオン・ハチャメチャ・ライド | |||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アトラクションのエントランス(ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド / 2014年) | |||||||||||||||
| |||||||||||||||
| |||||||||||||||
| |||||||||||||||
| |||||||||||||||
| |||||||||||||||
主なデータ | |||||||||||||||
種類 | ライド・アトラクション(モーション・シミュレーター) | ||||||||||||||
製造者 | インタミン | ||||||||||||||
設計者 |
ユニバーサル・クリエイティブ イルミネーション リールFX・クリエイティヴ・スタジオズ ダンカン・スタジオ | ||||||||||||||
テーマ | 怪盗グルーシリーズ | ||||||||||||||
車両種 | ミニオン・トランスフォーメーション・ポッド | ||||||||||||||
両ごとの定員数 | 8名 | ||||||||||||||
列数 | 2列 | ||||||||||||||
列ごとの定員数 | 4名 | ||||||||||||||
所要時間 | 約25分(ライド体験時間約8分) | ||||||||||||||
身長制限 |
122 cm以上 付き添い者同伴の場合は102 cm以上 | ||||||||||||||
協賛 | 日本航空株式会社(日本) | ||||||||||||||
ウィッグ | 着用可能 | ||||||||||||||
チャイルドスイッチ | 利用可能 | ||||||||||||||
シングルライダー 利用可能 | |||||||||||||||
車椅子から降りる必要あり | |||||||||||||||
クローズドキャプションに対応 |
ミニオン・ハチャメチャ・ライド(英: Despicable Me Minion Mayhem)は、世界のユニバーサル・パークス&リゾーツにある、『怪盗グルーシリーズ』をテーマにしたモーション・シミュレータータイプのライド・アトラクションである。
存在するパーク
[編集]建設予定のパーク
[編集]概要
[編集]ユニバーサル・スタジオ・フロリダ
[編集]2012年7月2日、プロダクション・セントラルにオープンした。前身となるアトラクションは、2011年8月18日にクローズした「ジミー・ニュートロンのニックトゥーン・ブラスト」[1]。
かつては「ミニオンゴーグル(3Dメガネ)」をアトラクション内で使用していたが、2019年7月19日にアトラクション内の映像を3D映像から2D映像に変更したため、廃止された[2]。
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド
[編集]2014年4月12日、アッパー・ロットにオープンした[3]。前身となるアトラクションは、2012年12月31日にクローズした「T2-3D: バトル・アクロス・タイム」。
シアター前方に設置されている横52フィート×縦36フィート(約16m×11m、縦横比1.44)のゆるいカーブ形状の腹心曲線スクリーンに4K映像が投影される。
フロリダ同様、かつては「ミニオンゴーグル」をアトラクション内で使用していたが、2019年初めに3D映像から2D映像に変更された[4][5]。
前日には、グランド・オープニングが開催された[6]。会場には、レッド・カーペットに因んだ「イエロー・カーペット」が敷かれ、ミニオンや主要キャラクター、その声優を務めたキャストが登場した。プレスイベントでは、ライド映像のプロジェクトディレクターを務めたジョン・コルフィーノが会見を行った。また、ロサンゼルス市の市長であるエリック・ガルセッティも出席した。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
[編集]2017年4月21日、ミニオン・パークにオープンした。前身となるアトラクションは、2016年5月31日にクローズした「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」。
直径20メートル超えの巨大ナノシーム・ドームスクリーンに世界最新鋭高性能レーザープロジェクションシステムを使ったハイブリッド5Kの映像が投影され、ミニオンの素肌まで鮮明に見え、目に映る全ての世界が現実に起こっているような錯覚に陥る[7]。このシステムを採用しているのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのみとなる。また、アメリカの2つのパークと異なり開業当初から2D映像である為「ミニオンゴーグル」は使用されていない。
また、この施設内には、スポンサーである日本航空(JAL)の「JALラウンジ」が併設されており、「JALダイナミックパッケージ」の利用者及び「JALマイレージバンク(JMB)ダイヤモンド」「JALグローバルクラブ(JGC)プレミア」会員が利用できる[8][9]。また、施設内にはJALのマイルが貯まる専用端末が設置されており、IC機能付きのJMBカードかICポケットアプリで端末のリーダーライターにかざすと、32マイルがもらえる。1日1回タッチでき、1カ月で最大160マイルまでもらえる。
2017年6月26日には、オープンから2か月(66日)で体験者数100万人を突破した[10][11]。
製作
[編集]2011年3月、ユニバーサル・スタジオ・フロリダは、「ジミー・ニュートロンのニックトゥーン・ブラスト」が本アトラクション建設のためにクローズすることを発表した。同年4月1日に季節運行を開始し、8月18日に正式にクローズした[12][13]。4月14日、ユニバーサル・オーランド・リゾートは、Facebookでティザーキャンペーンを開始し、本アトラクションの発表に向けて毎週ヒントを公開していた[14][15]。5月19日、ユニバーサル・オーランド・リゾートのライブ中継で、本アトラクションのオープンが正式に発表された[16][17]。建設は、8月中旬に始まった[18]。数ヶ月にわたる建設期間を経て、2012年6月9日のソフトオープン後、7月2日に正式にオープンした。ショップ「スーパー・シリー・スタッフ」は、5月にアトラクションに先立ってオープンしていた[19]。
2013年3月11日、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドは2014年に本アトラクションをオープンすると発表した[20]。この発表は、当時クローズした「T2-3-D: バトル・アクロス・タイム」を『怪盗グルーシリーズ』をテーマにしたアトラクションに置き換えるという一連の噂に続いて行われた[21][22]。後に、周辺のエリアが「スーパー・シリー・ファン・ランド」をテーマにしたものになることが明らかになった。ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドの本アトラクションは2014年3月20日にソフトオープンし、4月12日に正式にオープンした[23]。アトラクションの周囲エリアは「スーパー・シリー・ファン・ランド」をテーマにしている。2015年7月、アトラクションの上にスチュアートの像が建立された。
2016年6月20日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、2017年に「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」をクローズさせ、本アトラクションをオープンすると発表し[24]、同年5月31日にクローズした。本アトラクションで投影される映像は、前身のアトラクションでも使用されていたIMAXドームスクリーン(オムニマックス)に対応するため、魚眼レンズを使用し、より高画質でより高いアスペクト比で製作し直された。4月21日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにオープンしたものが、本アトラクションの最新バージョンとなる。本アトラクションは、3回目のプレショー映像や、より没入感のあるアトラクション体験、より広い視野など、他のライドよりも多くのコンテンツを誇っている。また日本版のみ、3Dゴーグルが元から存在しなかった。
2019年5月、ユニバーサル・パークスは、3D映像を廃止することを発表した。7月18日オーランド版もそれに倣って3D映像を廃止することを発表した。この変更について、ユニバーサルは「一貫してゲストの体験を評価し、洗練させていく。本アトラクションをこの方法で体験していただけることに興奮している」と述べた[25]。
ストーリー
[編集]待ち列、プレショー
[編集]待ち列では、ミニオンになるためのクイズ、キャラクターのプロフィール、映画のシーンなどがモニターに映し出され、ミニオンたちの様子を知ることができる。
1つ目のプレショーは、グルーのリビングルームで行われる。ゲストがリビングルームに入ると、グルー、マーゴ、イディス、アグネスの4人が遠隔カメラを通してゲストを迎え入れ、ミニオンになるための訓練についてのプレショーが始まる。グルーは、ミニオンズの仕事内容などを教えてくれる。その後、カメラの電池が切れたところで、ゲストに研究室に進むように指示する。
2つ目のプレショーは、グルーの研究者で行われる。研究室に現れたグルーは、ネファリオ博士が開発した、人間をミニオンに変えることができる装置についての説明を始める。開発当初に不具合が生じたことも説明されるが、現在はその不具合は全て修正されたという。次に人間のウイルス持ち込み防止のため、高密度レーザーを用いたゲストの身体検査が行われる。しかし、致命的なエラーで中断される。スキャンしたゲストの中に1週間シャワーを浴びていない人がいることが判明する。また、そのゲストを含め研究室から抜け出そうと考えるゲストには「おなら砲」を発射するという。ミニオンズは泣きながらグルーにやめるよう懇願し、マーゴ、イディス、アグネスはゲストに安心するように語り掛ける。彼らの忠告を無視し「おなら砲」が発射されるが、実際にはバナナの香りの砲弾が放たれる。アグネスはグルーに渡したいものがあると話しかけるが、グルーは時間がないからと後にするようにお願いする。彼女らは、ゲストの訓練の手伝いに参加したいと懇願し、グルーは止む無く承諾する。アグネスは、今日がグルーに引き取られた記念日にも拘らず、忘れられたのか心配になりながら、彼女らは研究室を後にする。その後、グルーの助手(クルー)によってライドへと案内される。
ライド
[編集]ライドが発車すると、装置でゲストはミニオンへと変身し、訓練が開始される。ミニオンの訓練所へとやってきたライドは、体力、スピード、生き残る能力を訓練するため、トランポリンやハエたたき、レーザーなど様々な障害を通過する。次に問題解決能力と協調性を訓練するため、ミニオンズが橋を作り渡ろうとするが、バナナの誘惑につられてしまい、制限区域である爆弾輸送エリアへと迷い込んでしまう。その時、爆弾の衝撃でアグネスが用意したグルーへのプレゼントを落としてしまう。プレゼントを取り戻すためにエリアを右往左往駆け巡る。グルーも駆けつけるが、エリアの仕掛けに引っ掛かってしまう。
エリアの仕掛けによって跳ね飛ばされたグルーたちは、反重力リサイクルルームへと迷い込んでしまい、宙に浮いた状態となる。アグネスはプレゼントから手放してしまい、プレゼントを取り戻そうと1人でルームの中を進んでしまう。そんな中アグネスをグルーが間一髪のところで救出するが、その衝撃で反重力がなくなり、グルーたちは真っ逆さまに落ちてしまう。そこにミニオンズが結集し、彼らを救助する。グルーはアグネスからのプレゼントを受け取り、アグネスは一連の騒動のせいでプレゼントが潰れてしまったことを謝るが、グルーは彼女らのために遊園地を作ったことを明かす。
ライドは遊園地を駆け巡り、広場へと着地する。しかし、その衝撃で装置が作動してしまい、ゲストは再び人間へと戻る。グルーは新たな訓練生を探すため、ゲストは乗り場へと送り返される。
登場人物
[編集]- グルー(Gru)
- 声 - スティーヴ・カレル(英)、笑福亭鶴瓶(日)
- 本名はフェロニアス・グルー。ロシア語のアクセント(日本語吹替版では関西弁)で話す怪盗グルーシリーズの主人公。マーゴ、エディス、アグネスの養父であり、ミニオンズのボス。アトラクションでは、ミニオン訓練生であるゲストを案内する。
- マーゴ(Margo)
- 声 - ミランダ・コスグローヴ(英)、須藤祐実(日)
- グルーが引き取った三姉妹の長女。しっかり者で、三姉妹の中で保護者的存在。訓練中にゲストを案内している。
- アグネス(Agnes)
- 声 - エルシー・フィッシャー(英)、芦田愛菜(日)
- グルーが引き取った三姉妹の末っ子。三姉妹の中で1番にグルーのことを信頼した。グルーにプレゼントを渡すため、問題を引き起こす。
- ミニオンズ(Minions)
- 声 - ピエール・コフィン
- 1つまたは2つの目を持つグルーの子分。ゲストと共に訓練に参加するが、バナナに目がなく、問題を引き起こす。
キャスト
[編集]登場人物 | 声優 | |
---|---|---|
原語版 | 日本版 | |
グルー | スティーヴ・カレル | 笑福亭鶴瓶 |
マーゴ | ミランダ・コスグローヴ | 須藤祐実 |
イディス | デイナ・ゲイアー | 矢島晶子 |
アグネス | エルシー・フィッシャー | 芦田愛菜 |
ミニオンズ | ピエール・コフィン | |
ナレーション | 宮野真守 大塚芳忠 |
栄誉
[編集]賞 | カテゴリー | 結果 |
---|---|---|
第40回アニー賞 | 特別制作作品賞 | 受賞 |
第11回視覚効果協会賞 | 特別会場プロジェクト優秀視覚効果賞 |
脚注
[編集]- ^ Soldier, By Vincent Crampton, The Universal. “Universal Orlando simulator ride review: Despicable Me: Minion Mayhem”. orlandosentinel.com. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Universal Removes 3D from Despicable Me Minion Mayhem” (英語). www.mynews13.com. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “[鍋潤太郎のハリウッドVFX最前線Vol.46 ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに新アトラクション「ミニオン・ライド(Despicable Me Minion Mayhem)」がオープン]” (Japanese). PRONEWS : デジタル映像制作Webマガジン. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Universal Studios and the Great 3D Retreat”. Theme Park Insider. 2020年3月12日閲覧。
- ^ Glenn, Brian. “Universal Parks to remove 3D from Despicable Me: Minion Mayhem attractions” (英語). Inside Universal. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “Despicable Me Minion Mayhem opens officially at Universal Studios Hollywood”. Theme Park Insider. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “【USJ】「ミニオン・パーク」全貌判明!新ライドのイメージビジュアルも初公開”. cinemacafe.net. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “USJにある「JALラウンジ」の内部や利用方法を紹介!「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」に優先搭乗できるパス付きの「JALダイナミックパッケージ」で予約しよう”. クレジットカードおすすめ最新ニュース[2020年]. 2020年3月12日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2017年5月1日). “ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの新アトラクション「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」にJALが協賛 施設内に「JALラウンジ」オープン”. トラベル Watch. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “【USJ】「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」体験者数が100万人突破!オープンからわずか2か月で”. cinemacafe.net. 2020年3月12日閲覧。
- ^ “USJ「ミニオン・ハチャメチャ・ライド」搭乗100万人突破!わずか2か月で達成”. 女子旅プレス. 2020年3月12日閲覧。
- ^ Sentinel, Jason Garcia, Orlando. “Universal to replace Jimmy Neutron ride with new attraction” (英語). OrlandoSentinel.com. 2021年2月3日閲覧。
- ^ Sentinel, Dewayne Bevil, Orlando. “Universal Studios shuts doors on Jimmy Neutron for good” (英語). OrlandoSentinel.com. 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Universal Orlando Resort”. www.facebook.com. 2021年2月3日閲覧。
- ^ “What’s with the banana?”. www.bizjournals.com. 2021年2月3日閲覧。
- ^ Facebook (2011年5月19日). “Universal Studios Orlando plans 'Despicable Me' attraction and digital upgrade to Spider-Man ride in 2012” (英語). Los Angeles Times. 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Universal Orlando Resort Media Site - News Releases”. web.archive.org (2011年5月23日). 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Picture it: ‘Despicable Me’ construction at Universal Studios – Theme Park Rangers – Orlando Sentinel”. web.archive.org (2011年11月5日). 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Pictures: Universal Studios introduces SpongeBob StorePants and Super Silly Stuff (plus movement at Jaws) – Theme Park Rangers – Orlando Sentinel”. web.archive.org (2012年8月1日). 2021年2月3日閲覧。
- ^ “Universal Studios Announces “Despicable Me” Attraction” (英語). NBC Los Angeles. 2021年2月3日閲覧。
- ^ Facebook (2013年2月20日). “'Despicable Me' attraction coming to Universal Studios Hollywood” (英語). Los Angeles Times. 2021年2月3日閲覧。
- ^ Sentinel, Jason Garcia and Sara K. Clarke, Orlando. “Universal to duplicate Despicable Me ride” (英語). OrlandoSentinel.com. 2021年2月3日閲覧。
- ^ Hollywood, Universal Studios. “Universal Studios Hollywood Premieres "Despicable Me Minion Mayhem," an Immersive 3D Ultra-HD Digital Animation Adventure, and "Super Silly Fun Land," an Imaginative and Interactive Play Zone” (英語). www.prnewswire.com. 2021年2月3日閲覧。
- ^ Peek, Kyle. “Behind The Thrills | Minion Mayhem to Replace Back to the Future at Universal Studios Japan in 2017 Behind The Thrills” (英語). 2021年2月3日閲覧。
- ^ Glenn, Brian. “Universal Parks to remove 3D from Despicable Me: Minion Mayhem attractions” (英語). Inside Universal. 2021年2月3日閲覧。
外部リンク
[編集]- Despicable Me Minion Mayhem - ユニバーサル・スタジオ・フロリダ
- Despicable Me Minion Mayhem - ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド
- ミニオン・ハチャメチャ・ライド - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン