ミカエル・ワンウォーセン・イマー(Mikael Wondwosen Ymer, 英語発音: /ˈmaɪkəl ˈɪmər/; 1998年9月9日 - )は、スウェーデン出身・エチオピア系の男子プロテニス選手。身長183cm、体重75kg。右利き、バックハンドは両手打ち。ランキング自己最高位はシングルス50位、ダブルス187位。ATPツアーではシングルス0勝、ダブルス1勝を挙げている。
2歳年上の兄もプロテニス選手のエリアス・イマー(英語版)。
選手経歴[編集]
2015年 フューチャーズ初優勝[編集]
2015年5月にボースタ(英語版)で行われたITF M15のシングルスでフューチャーズ初優勝。2015年ウィンブルドン選手権ジュニア男子シングルス(英語版)で準優勝、優勝はライリー・オペルカだった。2015年10月のストックホルム・オープンでATPツアーデビュー。初戦はアレクサンダー・ズベレフにセットカウント1-2で敗れた。年間最終ランキングは596位。
2016年 ツアーダブルス初優勝[編集]
2016年のストックホルム・オープンで、兄のエリアス・イマーとペアを組み、優勝。ATPツアーダブルス初優勝を果たした。年間最終ランキングは497位。
2017年 マスターズ初出場[編集]
3月のマイアミ・オープンでマスターズデビューを果たす。1回戦ではロビン・ハーセに5-7, 6-7(3)のストレートで敗れた。年間最終ランキングは417位。
2018年 マスターズ初勝利[編集]
マイアミ・オープンではワイルドカードで本戦出場を果たす。1回戦ではヤン=レナード・ストルフを3-6, 7-5, 6-1で下して、ATPマスターズ1000初勝利を挙げた。年間最終ランキングは255位。
2019年 トップ100入り[編集]
2019年全仏オープンでのミカエル・イマー
1月のヌメア・チャレンジャー(英語版)のシングルス決勝で、ノア・ルービン(英語版)を2-0で下し、チャレンジャー初優勝。
5月の全仏オープンで初めてグランドスラムで予選入りすると、予選1回戦のロベルト・マルコーラ(英語版)、2回戦のヨアン・タトロ(英語版)、3回戦のヘンリー・ラークソネン(英語版)らを全て2-1で下し本戦進出。本戦1回戦ではブラジュ・ロラ(英語版)を3-0で下し、グランドスラム本戦で初勝利。2回戦はアレクサンダー・ズベレフに0-3で敗れた。
6月のウィンブルドン選手権では、予選1回戦のエイダン・マクヒュー(英語版)、予選2回戦のダスティン・ブラウンらを2-0で下したが、予選3回戦のデニス・ノヴァク(英語版)に3-1で敗れた。8月の全米オープンでは、予選1回戦のタイ=ソン・クフィアトコフスキ(英語版)を2-1、予選2回戦ファクンド・バグニスを2-0で下したが、予選3回戦のチョン・ヒョンに2-0で敗れた。9月のオルレアン・チャレンジャー(英語版)のシングルス準決勝でジョー・ウィルフリード・ツォンガを2-0、決勝でグレグアール・バレール(英語版)を2-1で下し、3回目のチャレンジャー優勝とともに、ATPシングルスランキングでトップ100入りをする。
年末のシングルスランキングは74位で、ネクストジェネレーション・ATPファイナルでは21歳以下で9位として大会に出場したが、グループステージで敗退した。年間最終ランキングは74位。
2020年 グランドスラム初勝利[編集]
全豪オープンでは本戦1回戦で内山靖崇をストレートで下してグランドスラム初勝利を挙げた。2回戦のカレン・ハチャノフにはスーパータイブレークの末に破れた。全米オープンでは1回戦でフィリップ・クライノビッチに破れた。全仏オープンでは第1シードのノバク・ジョコビッチに初戦敗退。年間最終ランキングは94位。
2021年 ツアー初の決勝進出[編集]
全豪オープンでは1回戦では第26シードのホベルト・ホルカシュに3-6, 6-3, 3-6, 7-5, 6-3のフルセットで勝利。2回戦でもカルロス・アルカラスにも勝利し、3回戦ではステファノス・チチパスにストレートで破れた。3月のマイアミ・マスターズでも3回戦進出を果たした。全仏オープンでは1回戦でロベルト・カルバレス・バエナにフルセットで勝利し、第14シードのガエル・モンフィスを6-0, 2-6, 6-4, 6-3で破り、キャリア最大の勝利を掴んだ。3回戦ではヤニック・シナーに破れた。年間最終ランキングは94位。
2022年 グランドスラム3回戦進出[編集]
2022年8月3日シティー・オープンでのミカエル・イマー
全豪オープンでは1回戦で第4シードのステファノス・チチパスに2-6, 4-6, 3-6のストレートで敗れた。南フランス・オープンでは準々決勝でリシャール・ガスケを7-5, 6-7(6), 6-1で破り、ツアー2度目のベスト4入り。準決勝ではアレクサンダー・ズベレフに1-6, 3-6で敗れた。年間最終ランキングは69位。
2023年 トップ50入り[編集]
4月17日付のランキングで50位となりトップ50入りを果たす。しかし2022年1月に、12ヵ月間で3回のドーピング検査を欠席したアンチ・ドーピング違反で告発され、6月に一旦は無罪となるも、ITFがスポーツ仲裁裁判所に告訴し、2023年7月に逆転有罪となる18ヵ月の出場停止処分が下された[1]。イマーはこの処分を受けて、8月25日に自身のSNSで現役引退を表明した[2]。
2024年 復帰意向を表明[編集]
2024年、4月15日に自身のSNSにて「引退は退屈だった。8ヵ月後にまた会おう」と投稿。復帰する意向であることを明かした[要出典]。昨年の処分が終了するのは2025年1月17日となっているため、試合に出場できるのはこれ以降となる。
ATPツアー決勝進出結果[編集]
ダブルス:1戦1勝[編集]
ATPチャレンジャー・ITFフューチャーズ決勝[編集]
シングルス:9戦6勝[編集]
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サーフェス別
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ハード (4–1)
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クレー (2–2)
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グラス (0–0)
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結果
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勝-敗
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日時
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大会
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サーフェス
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対戦相手
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スコア
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優勝
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1–0
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000000002015-05-01-00002015年5月
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F3, ボースタ(英語版)
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クレー
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ドラゴシュ・ニコラエ・マダラシュ(英語版)
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2–6, 6–1, 6–2
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準優勝
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1–1
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000000002015-09-01-00002015年9月
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F5, ダンデリード
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ハード
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ジョー・ソールズベリー(英語版)
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6–7(3–6), 6–3, 3–6
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優勝
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2–1
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000000002017-02-01-00002017年2月
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F4, リール
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ハード
|
ボティク・ファン・デ・ザンスフルプ(英語版)
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6–2, 6–3
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優勝
|
3–1
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2019年1月(英語版)
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ヌメア
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ハード
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ノア・ルービン(英語版)
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6–3, 6–3
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準優勝
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3–2
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2019年4月(英語版)
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ムルシア
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クレー
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ロベルト・カルバリェス・バエナ
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6–2, 0–6, 2–6
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準優勝
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3–3
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2019年5月(英語版)
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ボルドー
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クレー
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リュカ・プイユ
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3–6, 3–6
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優勝
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4–3
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2019年7月(英語版)
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タンペレ
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クレー
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タロン・フリークスポール(英語版)
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6–3, 5–7, 6–3
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優勝
|
5–3
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2019年9月(英語版)
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オルレアン
|
ハード
|
グレグアール・バレール(英語版)
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6–3, 7-5
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優勝
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6–3
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2019年10月(英語版)
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ムイユロン=ル=カプチフ(英語版)
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ハード
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マチアス・ブルグ(英語版)
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6–1, 6-4
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ダブルス:1戦0勝[編集]
記録
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ATPチャレンジャー (0–0)
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ITFフューチャーズ (0–1)
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サーフェス別
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ハード (0–0)
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クレー (0–1)
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グラス (0–0)
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ジュニアグランドスラム決勝[編集]
シングルス: 1戦0勝[編集]
- 略語の説明
W
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F
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SF
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QF
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#R
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RR
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Q#
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LQ
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A
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Z#
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PO
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G
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S
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B
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NMS
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P
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NH
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W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.
シングルス[編集]
グランドスラム大会[編集]
大会最高成績[編集]
外部リンク[編集]
![欧州連合の旗](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b7/Flag_of_Europe.svg/25px-Flag_of_Europe.svg.png) ATPランキング ヨーロッパ男子シングルス(2023年5月8日付) |
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