ハヤシヒロユキ
ハヤシ ヒロユキ | |
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基本情報 | |
生誕 | 1978年8月8日(46歳) |
出身地 | 日本 東京都新宿区 |
学歴 | 東京都立四谷商業高等学校卒[1] |
ジャンル | ロック |
職業 |
ミュージシャン シンガーソングライター ギタリスト |
担当楽器 |
ヴォーカル ギター シンセサイザー プログラミング ヴォコーダー |
活動期間 | 1997年 - |
レーベル | キューンミュージック |
共同作業者 | POLYSICS |
ハヤシ ヒロユキ(1978年8月8日 - )とは、日本のミュージシャンである。ロックバンド、POLYSICSのヴォーカリスト兼ギタリスト、フロントマン。同バンドの大半の楽曲の作詞・作曲を手掛ける。「ハヤシ」の名前でも活動している。血液型はA型[2]。
来歴
1978年8月8日、東京都に生まれ新宿区落合で育つ[3](両親は山形県酒田市出身[4])。両親と姉の4人家族で、両親はハヤシが生まれた年にクリーニング店を開業している[3]。幼少期は外で遊ぶのが好きではなく、クリーニング店のチラシの裏に仮面ライダーや怪獣の絵を描いて遊んでいたという[3]。小学5年生の時、姉が聴いていた筋肉少女帯の曲「元祖高木ブー伝説」に興味を持つ[5]。それからラジオ番組『大槻ケンヂのオールナイトニッポン』で流れた有頂天や、姉の聴いていたアンジー、レピッシュ、UNICORNを聴くようになる[5]。さらにそれらのバンドが影響を受けたクラフトワークやP-MODELなども聴き始めた[5]。中学生の時には姉のお下がりのギターで同級生とバンド「コアラ盛り合わせ」を結成[1]。オリジナルの曲でアルバム2枚を作った[1]。
中学卒業後、推薦入試で東京都立四谷商業高等学校情報処理科に進学[1]。小学校からの同級生3人と「リズムミンチ」を結成した[6]。人生のように楽器が弾けなくてもできるバンドを意識し、ステージ上で突然サッカーや相撲を始めるといったパフォーマンスもしていた[6]。しかし進学を期に活動を「凍結」(P-MODELを真似した)[6]。ヴォーカルがそのまま辞めることになり、残ったサコ、カワベと3人でPOLYSICSを結成した[7]。高校卒業後は専門学校東京コンセルヴァトアール尚美電子音楽科に入学[7]。ハヤシは、POLYSICSの活動、アルバイトと並行して、1年間はちゃんと学校に行っていたと述懐している[8]。POLYSICSは1997年3月4日、東京・歌舞伎町のライブハウス「新宿JAM」で初ライブを行い[9]、1999年、UKプロジェクト主宰の「DECKRECK RECORDS」から1stアルバム『1st P』をリリース[10]。2000年、メジャーレーベルのキューンレコードに移籍した[11]。
2003年、POLYSICSのオールナイトイベント「CLUB EPOCH!」で披露して以降[12]、「DJハヤシ」として、たびたび「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「COUNTDOWN JAPAN」などロック・フェスティバルやイベントのDJブースに出演。「宴会芸」をプレイスタイルとして掲げ[13]、2012年に4都市[14][15]、2014年に7都市を回るツアーを開催している[13]。
人物
シンセサイザーは、コルグの「POLYSIX」、「microKORG」の他、「KingKORG」、MFB「NANOZWERG」などを使用していると、2013年にCINRAのインタビューで答えている[16]。その後、ソフトウェアシンセサイザーが楽曲制作の中心になったが、2019年にリリースされたPOLYSICSのスタジオ・アルバム『In The Sync』制作時に再びハードシンセサイザーに戻した[17]。
ハヤシは小学生の時の筋肉少女帯の楽曲との出会いについて、「コミックソングのようで、実はすごくパンクなメッセージが込められているな、って感じた」と話し、そこから音楽中心の生活になったと2013年にCINRAのインタビューで語っている[16]。また、初めて買ったCDは同バンドのスタジオ・アルバム『サーカス団パノラマ島へ帰る』(1990年)であった[18]。POLYSICS結成後に影響を受けていくことになるアメリカのバンドディーヴォについては、「初めて筋肉少女帯を聴いたときと同じように、『様式美に陥ったパンクロックなんかよりも、よっぽどパンクなんじゃないか』と感じた」と話す[16]。2017年のオリコンミュージックのインタビューでは両バンドについて「既存のロックのスタイルをぶち壊して、シニカルなこともユーモアを交えて伝えてる」ことにパンクを感じたと語っている[19]。また、中高生の時に聴いたシンセサイザーを用いた電子音楽、クラブ・ミュージックにも興味が湧いたとも話している。
同じレーベルに所属する電気グルーヴの好きなアルバムで『VITAMIN』を挙げている[20]。
自らが偏愛する食べ物を歌った楽曲に盛り込んだミニ・アルバム『HEN 愛 LET'S GO!』をPOLYSICSから2015年にリリースしている[21]。炭酸飲料「ドクターペッパー」や魚肉ソーセージ「ホモソーセージ」(丸善製造)、ラスポテトや伊達巻、タンメンなどへの愛を歌っている[21]。一番の好物はラーメン[18]。幼い頃から好きだったが、映画『タンポポ』に衝撃を受け、さらにハマるようになった[22]。
小学生の頃から特撮、特にウルトラマンや仮面ライダー、スーパー戦隊シリーズが好き。POLYSICSのミニアルバム『HEN 愛 LET'S GO! 2 ~ウルトラ怪獣総進撃~』は円谷プロダクションが全面協力の下、ゴモラやバキシム、クレージーゴンなどウルトラ怪獣の曲を制作している[23]。
出演
- テレビ番組
- NEU!!!! - 2006年9月 - 2007年3月(スペースシャワーTV)
- ミュージック・ビデオ
- サイプレス上野とロベルト吉野「やってやるって」(2015年)[24]
- ゆるめるモ!「はみだしパラダイス」(2016年)[25]
ディスコグラフィ
参加作品
- J
- Twisted dreams(リミックス参加、2002年)
- 大槻ケンヂ
- 少年、グリグリ眼鏡を拾う(編曲、2002年)
- THE SWITCH TROUT
- ミサイル(P-MODEL)(ヴォーカル参加、2003年)
- BUCK-TICK
- DADA DISCO -GJTHBKHTD-(プログラミング参加、2014年)
- ケラ&ザ・シンセサイザーズ
- アルバム『BROKEN FLOWER』(ゲストギタリスト、2015年)[26]
- ヒゲドライバー
- NO PARTY, NO PARTY feat.ハヤシ(POLYSICS)(2017年)[27]
- フルカワユタカ
- インサイドアウトとアップサイドダウン feat.ハヤシヒロユキ(POLYSICS)(2018年)[28]
- V.A.
- YMO REMIXES TECHNOPOLIS 2000-00(イエロー・マジック・オーケストラのリミックスアルバム)
- 磁性紀~開け心 JISEIKI-HIRAKE KOKOLO (Good-Bye Bus Mix)(リミックス参加、2000年)
- GREATFUL SOUND ~tribute to "BECK" (漫画『BECK』のトリビュートアルバム)
- Let's GROOVE or die / BERATREK with Poly-1 from POLYSICS(2002年)
- 感覚ピエロ「O・P・P・A・I Remixes」(配信限定)
- O・P・P・A・I(リミックス参加、2019年)[29]
- YMO REMIXES TECHNOPOLIS 2000-00(イエロー・マジック・オーケストラのリミックスアルバム)
提供作品
- HALCALI
- サイボーグ俺達(作詞・作曲、2007年)
- 私立恵比寿中学
- Another Day(作曲:ハヤシ、フミ、編曲、2013年)[30]
- ゆるめるモ!
- Hamidasumo!(作詞・作曲、2015年)[31]
- 不意打て!!(作詞・作曲・編曲、2015年)[31]
- デテコイ!(作詞・作曲・編曲、2017年)[32]
- しんぼりくむ れすぽんす する(作曲・編曲、2017年)[33]
- Here!(作詞・作曲・編曲、2020年)[34]
脚注
- ^ a b c d USEN 2010, p. 20.
- ^ USEN 2010, p. 29.
- ^ a b c USEN 2010, p. 18.
- ^ ハヤシ (2007年9月10日). “山形終了〜!!”. エキサイトミュージックブログ:POLYSICSのできぬかな. 2019年11月7日閲覧。
- ^ a b c USEN 2010, p. 19.
- ^ a b c USEN 2010, p. 21.
- ^ a b USEN 2010, p. 22.
- ^ USEN 2010, p. 23.
- ^ USEN 2010, p. 98.
- ^ USEN 2010, p. 162.
- ^ USEN 2010, p. 174.
- ^ “POLYSICS、"DJハヤシ"誕生のきっかけとなった伝説のオールナイト・イベント"CLUB EPOCH!"9年ぶり開催を発表”. skream!. (2018年1月19日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ a b “POLYSICSハヤシ、"宴会芸"極める武者修行へ”. 音楽ナタリー. (2014年7月18日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ “DJハヤシが4都市ツアー、オープニングアクトはPOLYSICS”. 音楽ナタリー. (2012年7月18日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ “DJハヤシ全国ツアー、渋谷クアトロで爆笑ファイナル”. 音楽ナタリー. (2012年11月12日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ a b c “あの人の音楽が生まれる部屋 Vol.4:POLYSICS”. CINRA.NET. (2013年11月28日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ “POLYSICS ハヤシ&フミが振り返る苦悩の時期、そしてThe Vocoders始動で見えた"やりたいこと"”. Real Sound. (2019年10月19日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ a b USEN 2010, p. 28.
- ^ “結成20周年のPOLYSICS、音楽シーンの変化と独自スタイルについて語る”. ORICON MUSIC. (2017年2月24日) 2020年5月5日閲覧。
- ^ “POLYSICS・ハヤシ、怖さに耐えて聴き続けたら「人生の1曲」になったナンバーは?”. radiko news. (2019年10月9日) 2020年5月5日閲覧。
- ^ a b “【POLYSICS】個性的だけどハマると好きになるDr PepperってPOLYSICSっぽい”. OKMusic. (2015年3月23日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ USEN 2010, p. 135.
- ^ “【POLYSICS】どれだけウルトラ怪獣に愛を注げるか”. OKMusic. (2015年7月1日) 2020年5月4日閲覧。
- ^ “サ上とロ吉×越中詩郎PVにNegicco、ハヤシ、スチャ、田我流ら豪華カメオ出演”. 音楽ナタリー (2015年4月8日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “ゆるめるモ!360°&マルチエンディングの新曲MVにギターウルフセイジ、ポリハヤシ出演”. 音楽ナタリー (2016年9月27日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “ケラ&ザ・シンセサイザーズ豪華ゲスト参加の新作、KERA関連作も進行中”. 音楽ナタリー (2015年7月25日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “ヒゲドライバー「4UP」にPOLYハヤシら参加”. 音楽ナタリー (2017年4月18日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “フルカワユタカ新作でHAWAIIAN6安野勇太、POLYSICSハヤシヒロユキとコラボ”. 音楽ナタリー (2018年9月27日). 2020年5月5日閲覧。
- ^ “感覚ピエロ、「おっぱいの日」に"O・P・P・A・I"リミックスEPを配信。岡崎体育、キュウソ ヨコタら参加”. rockin'on.com (2019年7月25日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “エビ中最新シングル、サブカル盤にはPOLYSICS提供曲も”. 音楽ナタリー (2013年3月4日). 2019年11月7日閲覧。
- ^ a b “ゆるめるモ!新作にPOLYSICS・ハヤシ、後藤まりこ、SAKANAMON・森野光晴らがコメント”. rockin'on.com (2015年11月11日). 2019年11月7日閲覧。
- ^ “ゆるめるモ!「ディスコサイケデリカ」全貌判明、サイケな新アー写も公開”. 音楽ナタリー (2017年6月14日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “ゆるめるモ!5周年アルバム「YOUTOPIA」の全貌公開、テーマは「君だけの楽園」”. 音楽ナタリー (2017年11月11日). 2020年5月4日閲覧。
- ^ “ゆるめるモ!/ミニアルバム「サプライザー」”. ゆるめるモ!公式ホームページ. 2020年5月4日閲覧。
参考文献
- 『Absolute POLYSICS BOOK』USEN、2010年。ISBN 9784903979137。
外部リンク
- ハヤシヒロユキ (@HiroHayashi78) - X(旧Twitter)
- ハヤシヒロユキ (@hirohayashi1978) - Instagram