ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界
『ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界』 | ||||
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ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1966年10月11日、12日、19日、24日、11月11日 ウエスト・ハムステッド デッカ・スタジオ[1] | |||
ジャンル | ブルースロック | |||
時間 | ||||
レーベル |
デッカ・レコード ロンドン・レコード | |||
プロデュース | マイク・ヴァーノン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ アルバム 年表 | ||||
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『ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界[注釈 1]』(原題:A Hard Road)は、イギリスのブルースロック・バンド、ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズが1967年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]新メンバーのピーター・グリーンとエインズレー・ダンバーを迎えた編成で録音され、グリーンは「ユー・ドント・ラヴ・ミー」と「ザ・セイム・ウェイ」でリード・ボーカルも兼任した[3]。なお、グリーンは1965年中期にも、エリック・クラプトンの代役としてザ・ブルースブレイカーズに参加していたことがある[4]。本作のレコーディングは1966年10月11日から11月11日にかけて行われ、同年11月26日にはポール・バターフィールド(ボーカル、ハーモニカ)をゲストに迎えたセッションも行われて、バターフィールドとの録音はEP「John Mayall's Bluesbreakers with Paul Butterfield」に収録された[1]。
本作リリース後の1967年4月19日に行われたレコーディング・セッション(シングル曲「Double Trouble」およびB面曲「It Hurts Me Too」)では、ダンバーに代わってミック・フリートウッドがドラムスを担当し[1]、グリーン、ジョン・マクヴィー、フリートウッドは同年フリートウッド・マックを結成した[4]。ただし、グリーンは1967年12月にも、メイオールのソロ・シングル「Jenny」およびB面曲「Picture on the Wall」のレコーディングに参加し、さらに1968年8月、メイオールのソロ・アルバム『ローレル・キャニオンのブルース』(1969年発売)収録曲「First Time Alone」に参加している[1]。
反響・評価
[編集]母国イギリスでは1967年3月4日付の全英アルバムチャートで初登場36位となり[5]、最終的には19週トップ40入りして、最高10位を記録した[2]。Richie Unterbergerはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け、全体像に関して「ジョン・メイオールにとって最も重要な懐刀はエリック・クラプトンだが、後任のピーター・グリーンも然りである」、収録曲「スーパー・ナチュラル」に関して「フリートウッド・マックの"Albatross"や"Black Magic Woman"における、伸びがあり滑らかな音色によるギター・リフの先がけとなった」と評している[6]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はジョン・メイオール作。
- ハード・ロード - A Hard Road - 3:10
- イッツ・オーヴァー - It's Over - 2:51
- ユー・ドント・ラヴ・ミー - You Don't Love Me (Willie Cobbs) - 2:50
- ザ・スタンブル - The Stumble (Freddie King, Sonny Thompson) - 2:54
- アナザー・カインダ・ラヴ - Another Kinda Love - 3:06
- ヒット・ザ・ハイウェイ - Hit the Highway - 2:17
- リーピング・クリスティーン - Leaping Christine - 2:24
- ダスト・マイ・ブルース - Dust My Blues (Elmore James, Joe Josea) - 2:48
- ゼアズ・オルウェイズ・ワーク - There's Always Work - 1:39
- ザ・セイム・ウェイ - The Same Way (Peter Green) - 2:11
- スーパー・ナチュラル - The Supernatural (P. Green) - 2:57
- トップ・オブ・ザ・ヒル - Top of the Hill - 2:41
- アフター・ア・ホワイル(ユール・ビー・ソーリー) - Someday After a While (You'll Be Sorry) (F. King, S. Thompson) - 3:02
- リヴィング・アローン - Living Alone - 2:25
2003年デラックス・エディション盤ボーナス・トラック
[編集]15.は1967年1月発売のコンピレーション・アルバム『Raw Blues』が初出で、16.以降の曲はザ・ブルースブレイカーズとポール・バターフィールドの連名によるEP「John Mayall's Bluesbreakers with Paul Butterfield」(1966年11月26日録音・1967年1月6日発売)が初出である[1]。
- Evil Woman Blues (P. Green) - 4:05
- All of My Life (Jimmie Lee Robinson) - 4:25
- Ridin' on the L&N (Dan Burley, Lionel Hampton) - 2:32
- Little by Little (Mel London, Junior Wells) - 2:47
- Eagle Eye - 2:52
2003年デラックス・エディション盤ボーナス・ディスク
[編集]- Looking Back (Johnny "Guitar" Watson) - 2:37
- So Many Roads (Marshall Paul) - 4:47
- Sitting in the Rain - 2:59
- Out of Reach (P. Green) - 4:44
- Mama, Talk to Your Daughter (Alex Atkins, J. B. Lenoir) - 2:39
- Alabama Blues (J. B. Lenoir) - 2:31
- Curly (P. Green) - 4:51
- Rubber Duck (P. Green, Aynsley Dunbar) - 4:00
- Greeny (P. Green) - 3:56
- Missing You (P. Green) - 1:59
- Please Don't Tell - 2:29
- Your Funeral and My Trial (Sonny Boy Williamson) - 3:56
- Double Trouble (Otis Rush) - 3:22
- It Hurts Me Too (M. London) - 2:57
- Jenny - 4:38
- Picture on the Wall - 3:03
- First Time Alone - 5:00
2006年リマスターCDボーナス・トラック
[編集]- ルッキング・バック - Looking Back (J. Watson) - 2:36
- ソー・メニー・ローズ - So Many Roads (M. Paul) - 4:42
- ママ・トーク・トゥ・ユア・ドーター - Mama, Talk to Your Daughter (A. Atkins, J. B. Lenoir) - 2:40
- アラバマ・ブルース - Alabama Blues (J. B. Lenoir) - 2:29
- オール・マイ・ライフ - All My Life (J. Robinson) - 4:22
- ライディン・オン・ザ・L & N - Ridin' on the L & N (D. Burley, L. Hampton) - 2:24
- イーグル・アイ - Eagle Eye - 2:49
- リトル・バイ・リトル - Little by Little (M. London, J. Wells) - 2:44
- シッティン・イン・ザ・レイン - Sitting in the Rain - 2:56
- アウト・オブ・リーチ - Out of Reach (P. Green) - 4:42
- ノー・モア・ティアーズ(BBCライヴ) - No More Tears - 2:19
- ライディン・オン・ザ・L & N(BBCライヴ) - Ridin' on the L & N (D. Burley, L. Hampton) - 2:19
- シッティン・イン・ザ・レイン(BBCライヴ) - Sitting in the Rain - 2:53
- リーピング・クリスティーン(BBCライヴ) - Leaping Christine - 1:55
参加ミュージシャン
[編集]- ジョン・メイオール - ボーカル、ピアノ、ハモンドオルガン、ハーモニカ、5弦ギター、9弦ギター
- ピーター・グリーン - ボーカル(on #3, #10)、リードギター、ハーモニカ
- ジョン・マクヴィー - ベース
- エインズレー・ダンバー - ドラムス
アディショナル・ミュージシャン
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 2008年再発CD (UICY-93404)、2009年再発CD (UICY-91390)、2016年再発CD (UICY-25664)の帯に準拠。日本初回盤LP (SLC 245)の邦題は『ジョン・メイオール/ブルースの世界』、1978年再発LP (K16P-9069)および1992年再発CD (POCD-1852)の邦題は『ハード・ロード』だった。
出典
[編集]- ^ a b c d e 2003年リマスターCD (B0001083-02)英文ブックレット内クレジット
- ^ a b JOHN MAYALL | full Official Chart History | Official Charts Company
- ^ オリジナルLPライナーノーツ(ジョン・メイオール)
- ^ a b 2003年リマスターCD (B0001083-02)英文ライナーノーツ(Scott Schinder、2003年7月)
- ^ “Official Album Chart Top 40 - 26 February 1967 - 04 March 1967”. Official Charts Company. 2023年5月29日閲覧。
- ^ Unterberger, Richie. “John Mayall & the Bluesbreakers, John Mayall - A Hard Road Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年5月29日閲覧。
外部リンク
[編集]- ジョン・メイオールとピーター・グリーン/ブルースの世界 - Discogs (発売一覧)