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カミング・フォース・バイ・デイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『カミング・フォース・バイ・デイ』
カサンドラ・ウィルソンスタジオ・アルバム
リリース
録音 2014年カリフォルニア州 Seedy Underbelly Studios[1]
ジャンル ジャズ
時間
レーベル レガシー・レコーディングス
プロデュース ニック・ローネイ英語版
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 56位(ドイツ[2]
  • 61位(ベルギー・フランデレン地域[3]
  • 91位(フランス[4]
  • 94位(オランダ[5]
  • 96位(スイス[6]
  • 97位(スペイン[7]
  • 116位(ベルギー・ワロン地域[8]
  • 160位(日本[9]
  • 179位(アメリカ[10]
  • カサンドラ・ウィルソン アルバム 年表
    アナザー・カントリー
    (2012年)
    カミング・フォース・バイ・デイ
    (2015年)
    テンプレートを表示

    カミング・フォース・バイ・デイ』(Coming Forth by Day)は、アメリカ合衆国の歌手、カサンドラ・ウィルソン2015年に発表したアルバムレガシー・レコーディングス移籍第1弾アルバムで[11]、日本で先行発売された[12]ビリー・ホリデイ生誕100周年を記念したトリビュート・アルバム[11][13]、オリジナル曲「ラスト・ソング(フォー・レスター)」を除けば、ホリデイがレパートリーとしていた曲である。

    背景

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    ニック・ケイヴヤー・ヤー・ヤーズ等の作品を手掛けたニック・ローネイ英語版がプロデューサーに起用され、ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ及びヤー・ヤー・ヤーズのメンバーもレコーディングに参加した[11]。アルバム・タイトルは古代エジプトの『死者の書』の英訳に由来しており、ウィルソン自身は『ザ・ニューヨーカー』誌のインタビューにおいて「私からすれば、ビリー・ホリデイの魂を21世紀に蘇らせる思想は、『死者の書』における再生の概念とも関係がある」と説明している[14]

    ホリデイの代表曲「奇妙な果実」は、ウィルソンが1996年に発表したアルバム『ニュー・ムーン・ドーター』でもカヴァーされていた。唯一のオリジナル曲「ラスト・ソング(フォー・レスター)」は、ホリデイが長年の盟友レスター・ヤングの葬儀において、彼のために歌おうとしたが遺族から断られたという実話に基づいている[13]

    反響・評価

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    アメリカのBillboard 200では179位に達し、『サンダーバード』(2006年)以来9年ぶりに全米トップ200入りを果たした[10]。また、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートでは『トラヴェリング・マイルス』(1999年)以来の1位獲得を果たし、トップ・ヒートシーカーズでは2位を記録[10]

    フランスのアルバム・チャートでは91位を記録し、『ラヴァリー〜恋人のように』(2008年)以来のトップ200入りを果たした[4]

    Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「確かにローネイの絵画的な音作りも称賛に値するが、『カミング・フォース・バイ・デイ』の成功をもたらしたのは完全に、一度たりともビリー・ホリデイの物まねをすることなく彼女の王座の継承者であることを証明したウィルソンだ」と評している[15]。また、John Fordhamは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中4点を付け「伝統にこだわるレディ・デイ信者はたじろぐかもしれないが、『カミング・フォース・バイ・デイ』の大博打は大部分において勝利を収めており、ウィルソンのアルバムとしては『トラヴェリング・マイルス』以来の傑作」と評している[16]

    収録曲

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    1. ドント・エクスプレイン - "Don't Explain" (Billie Holiday, Arthur Herzog Jr.) - 4:34
    2. ビリーズ・ブルース - "Billie's Blues" (B. Holiday) - 5:07
    3. クレイジー・ヒー・コールズ・ミー - "Crazy He Calls Me" (Carl Sigman, Sidney Keith Russell) - 6:18
    4. ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド - "You Go to My Head" (John Frederick Coots, Haven Gillespie) - 4:08
    5. オール・オブ・ミー - "All of Me" (Gerald Marks, Seymour Simons) - 4:05
    6. 今宵の君は - "The Way You Look Tonight" (Dorothy Fields, Jerome Kern) - 3:50
    7. グッド・モーニング・ハートエイク - "Good Morning Heartache" (Irene Higginbotham, Ervin Drake, Dan Fisher) - 4:56
    8. 月光のいたずら - "What a Little Moonlight Can Do" (Harry M. Woods) - 4:09
    9. ディーズ・フーリッシュ・シングス - "These Foolish Things" (Eric Maschwitz, Jack Strachey) - 4:13
    10. 奇妙な果実 - "Strange Fruit" (Lewis Allan) - 4:54
    11. アイル・ビー・シーイング・ユー - "I'll Be Seeing You" (Irving Kahal, Sammy Fain) - 6:08
    12. ラスト・ソング(フォー・レスター) - "Last Song (For Lester)" (Cassandra Wilson, Kevin Breit, Robby Marshall, Jon Cowherd, Martyn Casey, Thomas Wylder) - 5:50

    日本盤ボーナス・トラック

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    1. ザ・ムード・ザット・アイム・イン - "The Mood That I'm in" (Abner Silver, Al Sherman) - 5:23

    参加ミュージシャン

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    アディショナル・ミュージシャン

    脚注・出典

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    1. ^ CD英文ブックレット内クレジット
    2. ^ musicline.de
    3. ^ ultratop.be - Cassandra Wilson - Coming Forth By Day
    4. ^ a b lescharts.com - Cassandra Wilson - Coming Forth By Day
    5. ^ dutchcharts.nl - Cassandra Wilson - Coming Forth By Day
    6. ^ Cassandra Wilson - Coming Forth By Day - hitparade.ch
    7. ^ spanishcharts.com - Cassandra Wilson - Coming Forth By Day
    8. ^ ultratop.be - Cassandra Wilson - Coming Forth By Day
    9. ^ ORICON STYLE
    10. ^ a b c Cassandra Wilson - Awards”. AllMusic. 2015年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月2日閲覧。
    11. ^ a b c Tamarkin, Jeff (2014年11月20日). “Jazz Article: Legacy Recordings Signs Cassandra Wilson”. JazzTimes. 2015年12月17日閲覧。
    12. ^ 日本盤CD (SICP 30710)帯
    13. ^ a b Fusilli, Jim (2015年4月7日). “Review of 'Coming Forth by Day' by Cassandra Wilson: Tribute Album as Birthday Present”. The Wall Street Journal. Dow Jones & Company. 2015年12月17日閲覧。
    14. ^ Wilkinson, Alec (2015年4月13日). “New Translation”. The New Yorker. Condé Nast Publications. 2015年12月17日閲覧。
    15. ^ Erlewine, Stephen Thomas. “Coming Forth by Day - Cassandra Wilson”. AllMusic. 2015年12月17日閲覧。
    16. ^ Fordham, John (2015年4月9日). “Cassandra Wilson: Coming Forth By Day review - radical Billie Holiday covers”. Guardian News and Media. 2015年12月17日閲覧。