アナザー・カントリー (カサンドラ・ウィルソンのアルバム)
『アナザー・カントリー』 | ||||
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カサンドラ・ウィルソン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
イタリア フィレンツェ Studio Larione 10[1] アディショナル・レコーディング:ルイジアナ州ニューオーリンズ Pietry Street Studios、ニューヨーク Sotti Studio[1] | |||
ジャンル | ジャズ | |||
時間 | ||||
レーベル | E1エンターテインメント | |||
プロデュース | カサンドラ・ウィルソン、ファブリッツィオ・ソッティ | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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カサンドラ・ウィルソン アルバム 年表 | ||||
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『アナザー・カントリー』(Another Country)は、アメリカ合衆国の歌手、カサンドラ・ウィルソンが2012年に発表したスタジオ・アルバム。
背景
[編集]イタリア人ギタリスト/プロデューサーのファブリッツィオ・ソッティを迎えて制作された[3]。「ディープ・ブルー」と「レッティング・ユー・ゴー」は作曲、演奏ともにソッティが単独で行ったインストゥルメンタルである[1]。また、マイルス・デイヴィスとの共演で知られるパーカッショニスト、ミノ・シネルも参加している[4]。
曲作りはアメリカのニューオーリンズで行われたが、レコーディングは主にイタリアのフィレンツェで行われた[4]。ウィルソン自身は「今作は世界各国からミュージシャンに集まってもらったから、レコーディング場所がアメリカである必要もなかった」「異国に行くという体験は、今作のコンセプトにもなっている」とコメントしている[4]。
反響・評価
[編集]アメリカでは総合アルバム・チャートのBillboard 200入りは果たせなかったが、『ビルボード』のジャズ・アルバム・チャートで2位、トップ・ヒートシーカーズで6位、インディペンデント・アルバム・チャートで35位を記録した[5]。一方、ドイツでは総合アルバム・チャートで64位を記録した[2]。
Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中3.5点を付け「ちょっとした失策もあるとはいえ、『アナザー・カントリー』はウィルソンの歓迎すべき新局面を示した」と評している[6]。また、John Fordhamは『ガーディアン』紙のレビューで5点満点中3点を付け、「オー・ソレ・ミオ」と「オールモスト・トゥエルヴ」を「彼女に全く合っていない」と批判する一方、「パッション」に関して「傑出した曲」「ウィルソン独特の力強いボーカル、ソッティの優雅な即興、それにバンドの柔和な輝きが均衡を保っている」と評している[3]。
収録曲
[編集]特記なき楽曲はカサンドラ・ウィルソンとファブリッツィオ・ソッティの共作。
- レッド・ギター - "Red Guitar" (Cassandra Wilson) - 4:34
- ノー・モア・ブルース - "No More Blues" - 4:18
- オー・ソレ・ミオ - "O Sole Mio" (Public Domain) - 5:40
- ディープ・ブルー - "Deep Blue" (Fabrizio Sotti) - 2:28
- オールモスト・トゥエルヴ - "Almost Twelve" - 4:24
- パッション - "Passion" - 5:22
- ホエン・ウィル・アイ・シー・ユー・アゲイン - "When Will I See You Again" - 6:27
- アナザー・カントリー - "Another Country" - 4:15
- レッティング・ユー・ゴー - "Letting You Go" (F. Sotti) - 3:27
- オロムロロ - "Olomuroro" (C. Wilson, F. Sotti, Lekan Babalola) - 3:08
日本盤ボーナス・トラック
[編集]- オー・ソレ・ミオ・ファンク - "O Sole Mio Funk" (Public Domain) - 4:04
参加ミュージシャン
[編集]- カサンドラ・ウィルソン - ボーカル、アコースティック・ギター
- ファブリッツィオ・ソッティ - アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター
- ニコラ・ソラート - エレクトリックベース
- ユリエン・ラブロ - アコーディオン
- レカン・ババロラ - パーカッション
- ミノ・シネル - パーカッション
- NOCCA Chamber Choir - クワイア(on 10.)
脚注・出典
[編集]- ^ a b c Cassandra Wilson Featuring Fabrizio Sotti - Another Country (CD, Album) at Discogs
- ^ a b musicline.de
- ^ a b Fordham, John (2012年7月12日). “Cassandra Wilson: Another Country - review”. The Guardian. Guardian News and Media. 2016年12月2日閲覧。
- ^ a b c 日本盤CD (VICJ-61668)ライナーノーツ(中川ヨウ、2012年5月)
- ^ “Cassandra Wilson - Awards”. AllMusic. 2015年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月2日閲覧。
- ^ Jurek, Thom. “Another Country - Cassandra Wilson”. AllMusic. 2016年12月2日閲覧。