アストンマーティン・ヴァルキリー AMR-LMH
カテゴリー | LMH | ||||||||||
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コンストラクター |
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先代 | アストンマーティン・AMR-One | ||||||||||
主要諸元 | |||||||||||
シャシー | カーボンファイバーモノコック | ||||||||||
エンジン | アストンマーティン-コスワース RA 6.5 L V12 ミッドシップ, 縦置き | ||||||||||
タイヤ | ミシュラン | ||||||||||
主要成績 | |||||||||||
チーム |
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ドライバー |
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初戦 | 2025年のカタール1812kmレース | ||||||||||
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アストンマーティン・ヴァルキリー AMR-LMH (Aston Martin Valkyrie AMR-LMH) は、アストンマーティン・レーシングとマルチマティックがル・マン・ハイパーカー (LMH)規定に基づき、FIA 世界耐久選手権(WEC)、IMSA スポーツカー選手権(IMSA)への参戦用に開発中のプロトタイプ・レーシングカー。 アストンマーティン・ヴァルキリー AMR Proをベースにハイパーカー規定に沿って大幅に改造している。
概要
[編集]
ヴァルキリープロジェクトが始動した2016年より、アストンマーティンはレッドブルF1チームのスポンサーとなり、2018年にはタイトルスポンサーに就任して「アストンマーティン・レッドブル・レーシング」の名でF1に参戦した。レッドブルは2019年よりホンダ製パワーユニットを搭載したが、アストンマーティンはタイトルスポンサーを継続した[1]。
スポーツカーレースのFIA 世界耐久選手権(WEC)において2020-2021シーズンより最高峰クラスにハイパーカー規定が導入されることを受け、アストンマーティンは2020年よりヴァルキリーでWECにワークス参戦することを表明した[2]。2021年は同社のル・マン24時間レース参戦100周年にあたる[3]。また、AMR Proのカスタマー供給も視野に入れている[4]。
2020年、ローレンス・ストロール率いるコンソーシアムがアストンマーティンを買収したことで状況は変化した。ストロールは所有するレーシング・ポイントを改称し、2021年より「アストンマーティンF1」としてF1にワークス参戦することを決定。レッドブルとのスポンサー契約を2020年一杯で終了するとともに、WECのハイパーカープログラムを再検討し、参戦を保留すると発表した[5]。
しかし日本時間2023年10月5日、突如として2025年より同車を用いてハイパーカークラスに参戦することが発表された[6]。エンジンは市販車同様のコスワース製6.5リッターV12エンジンを使用する一方で、ハイブリッド機構は搭載しない。またWEC以外にウェザーテック・スポーツカー選手権のGTPクラスへの参戦予定も明らかにしており、LMHとしてWEC / IMSA双方のシリーズに参戦する初のチームとなる。
2024年6月、アストンマーティンとパートナーシップを結ぶハート・オブ・レーシングチームは、2025年のWECに計2台の「アストンマーティン・ヴァルキリー AMR-LMH」を投入することを確認した[7]。
レース活動
[編集]2025年
[編集]2024年11月、FIA 世界耐久選手権(WEC)に参戦する最初のドライバーとカーナンバーが発表され、007号車にハリー・ティンクネル、009号車にアレックス・リベラスがそれぞれエントリーされた。IMSA スポーツカー選手権においてはデイトナ24時間レースをスキップし、テストと開発を継続する[8]。2025年2月、残るドライバーラインアップが発表された。WECでは007号車にトム・ギャンブルが、009号車にマルコ・ソレンセンが加入。また、ル・マン24時間レースを含む複数のレースではロス・ガンが007号車に、ロマン・デ・アンジェリスが009号車にそれぞれ合流し、3人目のドライバーとして参戦する。IMSAにおいては、アンジェリスとガンの2名が23号車をドライブする[9]。
戦績
[編集]FIA 世界耐久選手権
[編集]年 | チーム | クラス | No. | ドライバー | Rds. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | Pts. | Pos. |
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2025 | ![]() |
ハイパーカー | 007 | ![]() |
All | QAT Ret |
IMO |
SPA |
LMS |
SÃO |
COA |
FUJ |
BHR |
0 | 8位 |
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All | ||||||||||||||
![]() |
1 | ||||||||||||||
009 | ![]() |
All | QAT 17 |
IMO |
SPA |
LMS |
SÃO |
COA |
FUJ |
BHR | |||||
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All | ||||||||||||||
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1 |
ウェザーテック・スポーツカー選手権
[編集]年 | チーム | クラス | No. | ドライバー | Rds. | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | Pts. | Pos. |
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2025 | ![]() |
GTP | 23 | ![]() |
2 | DAY | SEB |
LBH | MON | DET | WGL | ELK | IMS | PET | ||
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2 | |||||||||||||||
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2 |
ル・マン24時間レース
[編集]年 | チーム | クラス | 車番 | ドライバー | 周回数 | 総合 順位 |
クラス 順位 |
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2025 (英語版) |
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ハイパーカー | 007 | ![]() ![]() ![]() |
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009 | ![]() ![]() ![]() |
脚注
[編集]- ^ レッドブル・ホンダの誕生にアストンマーチン「ブランドの競合はないから問題ない」と太鼓判 - motorsport.com日本語版・2018年6月22日
- ^ WEC:2020/21年、トヨタとアストンマーティン参戦でメーカー対決復活。サプライズは続くか - autosport web・2019年6月19日
- ^ 【ル・マン24時間】アストンマーティン“Valkyrieハイパーカー”で2021年の総合優勝狙う - TopNews・2019年6月15日
- ^ WEC:フォードもハイパーカー参入か? 7月にGT進化版を公開へ。アストンはプライベーター供給も視野に - autosport web・2019年6月28日
- ^ アストンマーチン、来季のLMHクラス不参加を正式発表「我々の立場を再評価する」 - motorsport.com日本語版・2020年2月21日
- ^ アストンマーティンのWECハイパーカー計画が再始動。2025年ル・マンに『ヴァルキリー』で挑む - autosport web・2023年10月5日
- ^ アストンマーティン、2025年WECハイパーカー参戦を確認。2台のヴァルキリーAMR-LMHが登場へ - autosport web・2024年6月14日
- ^ アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ - autosport web・2024年11月21日
- ^ 2025年レースデビュー『ヴァルキリーLMH』のドライバーラインアップが確定/WEC&IMSA - autosport web・2024年2月5日