M84 (天体)
M84 Messier 84 | |
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M84
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仮符号・別名 | NGC 4374[1] |
星座 | おとめ座 |
見かけの等級 (mv) | 10.49[1] |
視直径 | 3.910' × 3.597'[1] |
分類 | E1 (楕円銀河)[1]、 レンズ状銀河[2], セイファート銀河[1] |
発見 | |
発見日 | 1781年3月18日[2] |
発見者 | シャルル・メシエ[2] |
発見方法 | 望遠鏡による観測 |
位置 元期:J2000.0 | |
赤経 (RA, α) | 12h 25m 03.74333s[1] |
赤緯 (Dec, δ) | +12° 53′ 13.1393″[1] |
赤方偏移 | 0.003369[1] |
視線速度 (Rv) | 1008 km/s[1] |
距離 | 6000万光年[2](約18Mpc) |
M84の位置
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座標: 12h 25m 03.74333s, +12° 53′ 13.1393″ M84(NGC 4374)はおとめ座にあるレンズ状銀河である。
概要
[編集]口径5cmの望遠鏡で実に微かに見えたとする報告があるが一般には難しい。口径10cmの望遠鏡では隣のM86とともに見える。いずれも楕円に見えるが、M86の方がより楕円に見える。またM84の方が明るく小さく見える。口径20cmでは存在がはっきりと分かり、2つの銀河の他にNGC4388、NGC4435、NGC4438などの暗い銀河も見え始める。口径30cmではさらにNGC 4402、NGC 4387、NGC 4388などの銀河が見えてくる。このようにM84とM86の周辺を大口径の望遠鏡で低倍率で眺めると、数多くの銀河が集中していることが分かる。この領域からNGC 4435、NGC 4438、NGC 4461、NGC 4473、NGC 4477、NGC 4459、NGC 4474、M88までは銀河が一連の流れを作っているように見え、これはマルカリアンの鎖(マルカリアンの銀河鎖)とも呼ばれている。
M84の中心には小さなジェットが出ている。1997年ハッブル宇宙望遠鏡がこれを観察した。M84の中心には太陽の3億倍もの巨大ブラックホールがあるとされている。
観測史
[編集]1781年3月18日にシャルル・メシエによって発見された[2]。メシエはこの夜、球状星団M92と8つの銀河を発見している[2]。
メシエは「M84は星のない星雲で、中心部はかなり明るく、やや星雲状物質にとりかこまれている。明るさや外観はM59やM60に似ている」としている[3]。ジョン・ハーシェルは1868年のカタログに「非常に明るく、かなり大きい。丸く中央は急に明るくなっている。どうやら分離できる」とした[3]。ハインリヒ・ダレストは「中心部がよく輝く。円形。中心部が次第に明るくなっている。最小限直径3'。核は10~13等星に匹敵する。星団に密接して小さな青白い小星雲が南に後続する」と記している。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i “SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M84. 2016年1月17日閲覧。
- ^ a b c d e f Hartmut Frommert,Christine Kronberg (2007年9月2日). “Messier Object 84”. SEDS. 2016年1月17日閲覧。
- ^ a b Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2004年2月10日). “Messier 84 - Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年1月17日閲覧。
参考文献
[編集]- 中野繁『星雲星団の観測』恒星社厚生閣、1978年。ISBN 978-4769900559。
- 浅田英夫『星雲星団ウォッチング』地人書館、1996年2月。ISBN 978-4805205013。
- 渡部潤一『メシエ天体のすべて - 夜空に光るM1からM110まで』ニュートンプレス〈ニュートン別冊〉、2007年1月。ISBN 978-4315517910。