2012年オーストラリアグランプリ
レース詳細 | |||
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日程 | 2012年シーズン第1戦 | ||
決勝開催日 | 3月18日 | ||
開催地 |
アルバート・パーク・サーキット オーストラリア メルボルン | ||
コース長 | 5.303km | ||
レース距離 | 58周(307.574km) | ||
決勝日天候 | 晴れ | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1:24.922 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ジェンソン・バトン | ||
タイム | 1:29.187(Lap 56) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
2012年オーストラリアグランプリは、2012年F1世界選手権第1戦として、2012年3月18日にアルバート・パーク・サーキットで開催された。正式名称は2012 FORMULA 1 Qantas Australian Grand Prix[1]。
概要
[編集]予選
[編集]マクラーレンのルイス・ハミルトンが予選Q3の最初のアタックでベストタイムを記録し、ポールポジションを獲得。チームメイトのジェンソン・バトンも2番グリッドを確保した。レッドブル勢はトラブルによりKERSが使用できず、5位・6位に止まった。マクラーレンのフロントロー独占は2009年ヨーロッパGP以来であり、レッドブルのマシンがフロントローを逃すのは2010年イタリアGP以来の出来事となった。
ロータスのロマン・グロージャンは2009年以来のF1復帰戦で自身最高の予選3位を獲得した。同じくF1に復帰したチームメイトのキミ・ライコネンは、チームとの交信ミスもあり17位に終わった。
プレシーズンテストから不振が伝えられるフェラーリは、2台ともQ2でノックアウトされた。
新車の準備が遅れたマルシャとHRTは、テスト走行を行えないまま開幕戦を迎えた。HRTは予選通過タイムを上回れず、決勝レースはHRTの2台を除く22台によって行われる。
結果
[編集]順位 | No. | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | グリッド |
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1 | 4 | ルイス・ハミルトン | マクラーレン・メルセデス | 1:26.800 | 1:25.626 | 1:24.922 | 1 |
2 | 3 | ジェンソン・バトン | マクラーレン・メルセデス | 1:26.832 | 1:25.663 | 1:25.074 | 2 |
3 | 10 | ロマン・グロージャン | ロータス・ルノー | 1:26.498 | 1:25.845 | 1:25.302 | 3 |
4 | 7 | ミハエル・シューマッハ | メルセデス | 1:26.586 | 1:25.571 | 1:25.336 | 4 |
5 | 2 | マーク・ウェバー | レッドブル・ルノー | 1:27.117 | 1:26.597 | 1:25.651 | 5 |
6 | 1 | セバスチャン・ベッテル | レッドブル・ルノー | 1:26.773 | 1:25.982 | 1:25.668 | 6 |
7 | 8 | ニコ・ロズベルグ | メルセデス | 1:26.763 | 1:25.469 | 1:25.686 | 7 |
8 | 18 | パストール・マルドナド | ウィリアムズ・ルノー | 1:26.803 | 1:26.206 | 1:25.908 | 8 |
9 | 12 | ニコ・ヒュルケンベルグ | フォースインディア・メルセデス | 1:27.464 | 1:26.314 | 1:26.451 | 9 |
10 | 16 | ダニエル・リチャルド | トロ・ロッソ・フェラーリ | 1:27.024 | 1:26.319 | no time | 10 |
11 | 17 | ジャン=エリック・ベルニュ | トロ・ロッソ・フェラーリ | 1:26.493 | 1:26.429 | 11 | |
12 | 5 | フェルナンド・アロンソ | フェラーリ | 1:26.688 | 1:26.494 | 12 | |
13 | 14 | 小林可夢偉 | ザウバー・フェラーリ | 1:26.182 | 1:26.590 | 13 | |
14 | 19 | ブルーノ・セナ | ウィリアムズ・ルノー | 1:27.004 | 1:26.663 | 14 | |
15 | 11 | ポール・ディ・レスタ | フォースインディア・メルセデス | 1:27.469 | 1:27.086 | 15 | |
16 | 6 | フェリペ・マッサ | フェラーリ | 1:27.633 | 1:27.497 | 16 | |
17 | 9 | キミ・ライコネン | ロータス・ルノー | 1:27.758 | 17 | ||
18 | 20 | ヘイキ・コバライネン | ケータハム・ルノー | 1:28.679 | 18 | ||
19 | 21 | ヴィタリー・ペトロフ | ケータハム・ルノー | 1:29.018 | 19 | ||
20 | 24 | ティモ・グロック | マルシャ・コスワース | 1:30.923 | 20 | ||
21 | 25 | シャルル・ピック | マルシャ・コスワース | 1:31.670 | 21 | ||
22 | 15 | セルジオ・ペレス | ザウバー・フェラーリ | 1:26.596 | no time | 221 | |
予選通過タイム: 1:32.214 (107%ルール) | |||||||
23 | 22 | ペドロ・デ・ラ・ロサ | HRT・コスワース | 1:33.495 | DNQ2 | ||
24 | 23 | ナレイン・カーティケヤン | HRT・コスワース | 1:33.643 | DNQ2 | ||
脚注[2] |
- 追記
- ^1 — セルジオ・ペレスはギアボックス交換によるペナルティで5グリッド降格[3]。
- ^2 — ペドロ・デ・ラ・ロサ、ナレイン・カーティケヤンの両名はQ1最速タイムの107%を超える事が出来なかったため審議の結果、予選落ちとなった[4]。
- 太字は各予選セッションにおける最速タイム。
決勝
[編集]展開
[編集]決勝は快晴のもと、現地時間17時にスタートが切られた。予選2位のバトンが好スタートを切り、ポールシッターのハミルトンを抜いてトップで1コーナーに侵入した。予選3位のグロージャンが後退する一方、予選7位のロズベルグが順位を上げ、バトン-ハミルトン-シューマッハ-ロズベルグ-ベッテル-グロージャンという順になった。中位グループでは接触が発生し、ヒュルケンベルグがリタイア。小林はチームメイトのペレスと接触してリアウィング翼端板を壊した。グロージャンも3周目にマルドナードとの競り合いでダメージを負い、早々にリタイアした。
バトンは快調にトップを走行し、ハミルトン以下を引き離した。メルセデスAMGの2台はペースが上がらず、ベッテルがロズベルグをかわし、3位のシューマッハにもプレッシャーをかけた。10周目、シューマッハは1コーナーをはみ出し、ギアボックスの故障によりリタイアした。
1回目のタイヤ交換を終えると、バトン-ハミルトン-ベッテル-アロンソ-ロズベルグ-ウェバー-マルドナドの順になった。各チーム2ストップの予定だが、ペレスのみが1ストップ作戦を選択している。
36周目、マクラーレンの2台が相次いで2回目のタイヤ交換を行う頃、ペトロフがホームストレートでマシンを止め、撤去作業のためセーフティーカーが導入された。このタイミングでピットインしたベッテルは、ハミルトンの前2番手に順位を上げた。
41周目にセーフティーカーが退出し、バトン-ベッテル-ハミルトン-ウェバー-アロンソ-マルドナドの順でレースが再開された。7番手のペレス以下、ロズベルグ、小林、ライコネンが入賞圏内でポジションを争う。
47周目、マッサとセナが接触し、ダメージを負って両者ともピットに戻った(セナは16位完走扱い)。
ファイナルラップでは6位以下の順位が入れ替わった。5位のアロンソを追走していたマルドナドが7コーナーでスピンし、ウォールに激突。ペレスとロズベルグは接触して順位を落とし、ベルニュは2台にかわされデビュー戦入賞を逃した。この結果、アロンソ以下は6位小林、7位ライコネン、8位ペレス、9位リチャルド、10位ディ・レスタの順がポイントを獲得した。
バトンはセーフティカー出動により一旦リードを失ったが、最後までレースを支配してチェッカーフラッグを受けた。オーストラリアGPでは2009年、2010年に続く3勝目となる。後方ではベッテル、ハミルトン、ウェバーが互いに接近しながらゴールし、開幕戦はマクラーレン対レッドブルという2強の構図が明らかになった。
結果
[編集]順位 | No. | ドライバー | チーム | 周回数 | タイム / リタイア | グリッド | ポイント |
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1 | 3 | ジェンソン・バトン | マクラーレン・メルセデス | 58 | 1:34:09.565 | 2 | 25 |
2 | 1 | セバスチャン・ベッテル | レッドブル・ルノー | 58 | +2.139 | 6 | 18 |
3 | 4 | ルイス・ハミルトン | マクラーレン・メルセデス | 58 | +4.075 | 1 | 15 |
4 | 2 | マーク・ウェバー | レッドブル・ルノー | 58 | +4.547 | 5 | 12 |
5 | 5 | フェルナンド・アロンソ | フェラーリ | 58 | +21.565 | 12 | 10 |
6 | 14 | 小林可夢偉 | ザウバー・フェラーリ | 58 | +36.766 | 13 | 8 |
7 | 9 | キミ・ライコネン | ロータス・ルノー | 58 | +38.014 | 17 | 6 |
8 | 15 | セルジオ・ペレス | ザウバー・フェラーリ | 58 | +39.458 | 22 | 4 |
9 | 16 | ダニエル・リチャルド | トロ・ロッソ・フェラーリ | 58 | +39.556 | 10 | 2 |
10 | 11 | ポール・ディ・レスタ | フォースインディア・メルセデス | 58 | +39.737 | 15 | 1 |
11 | 17 | ジャン=エリック・ベルニュ | トロ・ロッソ・フェラーリ | 58 | +39.848 | 11 | |
12 | 8 | ニコ・ロズベルグ | メルセデス | 58 | +57.642 | 7 | |
13 | 18 | パストール・マルドナド | ウィリアムズ・ルノー | 57 | 1周遅れ(アクシデント) | 8 | |
14 | 24 | ティモ・グロック | マルシャ・コスワース | 57 | 1周遅れ | 20 | |
15 | 25 | シャルル・ピック | マルシャ・コスワース | 53 | 5周遅れ(油圧系トラブル) | 21 | |
16 | 19 | ブルーノ・セナ | ウィリアムズ・ルノー | 52 | 6周遅れ(接触によるダメージ) | 14 | |
Ret | 6 | フェリペ・マッサ | フェラーリ | 46 | 接触によるダメージ | 16 | |
Ret | 20 | ヘイキ・コバライネン | ケータハム・ルノー | 44 | サスペンショントラブル | 18 | |
Ret | 21 | ヴィタリー・ペトロフ | ケータハム・ルノー | 38 | ステアリングトラブル | 19 | |
Ret | 7 | ミハエル・シューマッハ | メルセデス | 10 | ギアボックストラブル | 4 | |
Ret | 10 | ロマン・グロージャン | ロータス・ルノー | 1 | 接触 | 3 | |
Ret | 12 | ニコ・ヒュルケンベルグ | フォースインディア・メルセデス | 0 | 接触によるダメージ | 9 | |
脚注[5] |
第1戦終了時点でのランキング
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- 注:ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。
脚注
[編集]- ^ 2012 FORMULA 1 QANTAS AUSTRALIAN GRAND PRIX(The Official F1 Website)
- ^ “2012 FORMULA 1 QANTAS AUSTRALIAN GRAND PRIX (Qualifing)”. Formula1.com (FIA). (2012年3月17日) 2012年3月18日閲覧。
- ^ “セルジオ・ペレス、ギアボックス交換で5グリッド降格”. F1 Gate.com. (2012年3月17日) 2012年3月18日閲覧。
- ^ “HRT、オーストラリアGP決勝出場は認められず”. TN TopNews.com. (2012年3月18日) 2012年3月18日閲覧。
- ^ “2012 FORMULA 1 QANTAS AUSTRALIAN GRAND PRIX (Race Result)”. Formula1.com (FIA). (2012年3月18日) 2012年3月18日閲覧。
外部リンク
[編集]FIA F1世界選手権 2012年シーズン |
次戦 2012年マレーシアグランプリ | |
前回開催 2011年オーストラリアグランプリ |
オーストラリアグランプリ | 次回開催 2013年オーストラリアグランプリ |