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1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン
Skeletal formula of DBDMH Ball-and-stick model of the DBDMH molecule
識別情報
CAS登録番号 77-48-5 チェック
PubChem 6479
ChemSpider 6234 チェック
UNII V9R5F9I7MZ チェック
EC番号 201-030-9
ChEMBL CHEMBL3184055
特性
化学式 C5H6Br2N2O2
モル質量 285.92 g mol−1
外観 白色の固体
密度 1.36 g/cm3
融点

197 ~ 203 °C

への溶解度 0.1 g/100 mL (20 °C)
危険性
GHSピクトグラム 腐食性物質急性毒性(高毒性)急性毒性(低毒性)水生環境への有害性
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H301, H302, H314, H317, H319, H410
Pフレーズ P260, P261, P264, P270, P272, P273, P280, P301+310, P301+312, P301+330+331, P302+352, P303+361+353, P304+340, P305+351+338
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

1,3-ジブロモ-5,5-ジメチルヒダントイン (1,3-dibromo-5,5-dimethylhydantoin) とは、臭素化反応に用いられる有機反応試剤の一種。別名は、ジブロマンチン、略称は DBH。分子式は C5H6Br2N2O2CAS登録番号は [77-48-5]。外見は白色の固体で、分解を防ぐために暗所に冷蔵保存される。THF や熱水に溶ける。

合成

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5,5-ジメチルヒダントインに臭素水酸化ナトリウムを加えて調製する。

用途

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有機合成における用途は N-ブロモスクシンイミド (NBS) に似ており、ベンジル位アリル位のラジカル的臭素化(ウォール・チーグラー反応タイプ)や、アルケンなどへの求電子的臭素化に用いられる。ラジカル的臭素化に際しては過酸化ベンゾイル (BPO) などの開始剤と併用される。

NBS と比べた場合の DBH の利点は、臭素を2個有するためにその両方が臭素化に用いることができればコスト面で有利であること、NBS を用いると酸性条件で分解するような基質に対して臭素化を行える場合があることである。

出典

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参考文献

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  • Virgil, S. C. in "Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis"; Paquette, L. A. ed.; Vol. 2, pp. 1556; John Wiley & Sons: New Jersey, 2003.

関連項目

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