鳥羽川
鳥羽川 | |
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岐阜市岩崎地内の鳥羽川 (国道256号バイパスより) | |
水系 | 一級水系 木曽川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 14.945[1] km |
流域面積 | 69 km2 |
水源 | 平井坂峠(岐阜県) |
水源の標高 | 330 m |
河口・合流先 | 伊自良川(岐阜県) |
流域 | 岐阜県 |
鳥羽川(とばがわ)は、木曽川水系の一級河川。岐阜県山県市・岐阜市を流れる。伊自良川・長良川を経て伊勢湾に至る木曽川の3次支川[2][3]。
河川名の表記は現在は『鳥羽川』に統一されているが、戸羽川と表記されることもあり、岐阜市岩崎の旧国道256号(高富街道)にあるバス停名は「戸羽川」が残っている。
なお、「鳥羽川」の名称で呼ばれるのは、一級河川に指定されている山県市大桑の斧田より下流であり、それより上流では「大桑川(おおががわ)」と呼ばれてる[1]。
地理
[編集]鳥羽川・概略図 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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岐阜県山県市の平井坂峠付近が水源。途中、新川、石田川、末洞川、天神川などを合流し、岐阜市正木付近で伊自良川と合流する。
1891年(明治24年)に発生した濃尾地震では、根尾谷断層系の南部を構成する梅原断層の北西側で2mの沈降が発生し、湛水量200万立方メートルもの天然ダムが形成された。この地区は肥沃な水田地帯であったことから、地震翌年の1892年(明治25年)に天然ダムの解消に着手。断層の頂上となる高さまでほぼ水平になるよう、上流部より人工土手を築くとともに、人工土手の下にトンネルを設け支流の河川を交差させ、高低差の無くなる約2キロ先で合流させる大規模な工事を行い、水田を回復させた[4][5]。
しかし、その後も鳥羽川は伊自良川合流地点まで蛇行も多いことから、大雨のたびに氾濫を繰り返してきた。特に1976年(昭和51年)の台風17号では、濃尾地震で形成された天然ダムと同規模の浸水が発生。被害は、床上浸水6,500戸余、床下浸水10,000戸以上で被害総額は382億円に及んだ。三田叉川はサイホンによって鳥羽川の下を通過するため流下能力が悪く、ハザードマップでも三田叉川沿いにある山県市役所付近において1m~2mの浸水が想定されていた[6]。
1973年度(昭和48年度)より、川幅の拡幅や河床掘削、複雑になっていた河川の合流をスムーズにする鳥羽川改修事業に着手[7]。2004年度(平成16年度)までに鳥羽川と新川の間にあった中堤を撤去。2013年度(平成25年度)には、鳥羽川の下を通過する三田叉川のサイホン解消作業に着手し[8]、鳥羽川を蛍橋付近から東隣の新川と合流させ付け替えるとともに、三田叉川を旧鳥羽川の流路に入れ替える工事が行われた。
サイホンが解消することより、鳥羽川の拡幅と掘り下げが可能になり、鳥羽川の流下能力は大幅に改善される見込みである[9]。2019年度(令和元年度)に事業が終了し、鳥羽川と新川の合流部(新川大橋付近)より下流1,600mの名称は新川から鳥羽川に変更された[8]。
岐阜市下土居には河川改修によって広くなった河川敷に、鳥羽川緑地が設けられている。
国道256号のバイパスが3回、川を渡る(岩崎・粟野バイパスが2回、佐賀・粟野バイパスが1回)。高富バイパスが全線開通すると4回になる。
主な支流
[編集]主な橋
[編集]傾向区間が多い国道256号は、殿橋・北街道橋・新川大橋・富岡橋などが架かる。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ a b 岐阜県 (2021年4月1日). “河川調書” (PDF). 2022年10月7日閲覧。
- ^ 国土交通省中部地方整備局. “河川コード台帳(河川コード表編)” (PDF). 2022年11月14日閲覧。
- ^ 国土交通省中部地方整備局. “河川コード台帳(河川模式図編)” (PDF). 2022年11月14日閲覧。
- ^ 都司嘉宣 (2015). “明治24年(1891)濃尾地震に関する三つの論点” (pdf). 公益財団法人深田地質研究所年報 (公益財団法人深田地質研究所) (16). CRID 1130282269028285440 2023年5月2日閲覧。.
- ^ “コラム32 明治24年(1891)の濃尾地震直撃による土砂災害”. いさぼうネット (2017年5月24日). 2023年5月2日閲覧。
- ^ 山県市議会定例会 (pdf). 平成24年第4回 議事日程第3号. 12 December 2012. pp. 98–99. 2023年5月1日閲覧。
- ^ “広域河川改修事業”. 岐阜県庁 (2022年8月5日). 2023年5月2日閲覧。
- ^ a b “河川法第4条第1項の一級河川の指定等について” (pdf). 国土交通省水管理・国土保全局水政課. pp. 16-18 (2020年6月). 2023年5月1日閲覧。
- ^ “広報やまがた 2003.12”. 山県市役所. p. 12 (2003年12月). 2023年5月2日閲覧。