通学シリーズ
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『通学シリーズ』(つうがくシリーズ)は、みゆによるケータイ小説サイト「E★エブリスタ」にて連載されている小説。2010年に書籍化された。
2015年11月7日に「通学電車」、11月21日には「通学途中」が実写映画化された。
概要
[編集]『通学電車 〜君と僕の部屋〜』がE★エブリスタの「Seventeenケータイ小説大賞」にてグランプリとなり、書籍化された[1]。
続編の予定はなかったが続編を望む読者の声が多かったことから、苦肉の策として作品をリンクさせた一連のシリーズになった[2]。
サブタイトルの「君と僕の部屋」(以下「部屋」)や「君は僕の傍にいる」(以下「傍」)は、時間軸の違いであるとともに、「部屋」が使われるときは居場所を意識していて「傍」のときは相手との距離感を意識されている[3]。
社会学者の嵯峨景子のインタビューでは、2010~2012年の中高生の読書調査の結果として通学シリーズが上位にあるとされているものの、シリーズの展開の情報に誤りがある(『通学電車 〜君と僕の部屋〜』の初出が「野いちご」になっていたり、コミカライズの連載元が「マーガレット」ではなく「Seventeen」になっている[4])。また、嵯峨景子のTwitterにて、大卒の作者が高卒だと発言している。以上により嵯峨景子の通学シリーズ筆者の情報の信憑性は薄い。
仕様
[編集]シリーズの最初のほうの作品は少女小説レーベルのコバルト文庫から発売されたが、同レーベルの通常の体裁通りではなく、他のケータイ小説の書籍と同様に横書きの仕様になっている。その後、ケータイ小説レーベルのピンキー文庫の創刊によりシリーズはそちらに移籍した。
上記のカバーイラストはタレントの写真が使用され、いずれも挿絵はない。なお、漫画版の表紙でもタレントの写真が起用されている。
いくつかは児童文学レーベルの集英社みらい文庫でも刊行され、そちらは挿絵(絵:朝吹まり)がある。また、文章はリライトされた。
シリーズ一覧
[編集]- 通学電車 〜君と僕の部屋〜(2010年7月30日発売、ISBN 978-4-08-601440-3、コバルト文庫)
- 通学電車 〜君と僕の部屋〜 みらい文庫版(2017年4月28日発売、ISBN 978-4-08-321370-0、集英社みらい文庫)
- 通学路 〜君と僕の部屋〜(2011年2月1日発売、ISBN 978-4-08-601499-1、コバルト文庫)
- 通学時間 〜君は僕の傍にいる〜(2011年4月22日発売、ISBN 978-4-08-660001-9、ピンキー文庫)
- 通学電車 〜何度でも君を好きになる〜 みらい文庫版(2017年8月18日発売、ISBN 978-4-08-321391-5、集英社みらい文庫)
- 通学途中 〜君と僕の部屋〜(2011年10月21日発売、ISBN 978-4-08-660018-7、ピンキー文庫)
- 通学電車 〜ずっとずっと君を好き〜 みらい文庫版(2017年12月22日発売、ISBN 978-4-08-321414-1、集英社みらい文庫)
- 通学区 〜君は僕の傍にいる〜(2012年5月25日発売、ISBN 978-4-08-660040-8、ピンキー文庫)
- 通学風景 上 〜君と僕の部屋〜(2012年7月25日発売、ISBN 978-4-08-660047-7、ピンキー文庫)
- 通学風景 下 〜君と僕の部屋〜(2012年8月24日発売、ISBN 978-4-08-660050-7、ピンキー文庫)
- 通学記 〜君は僕の傍にいる〜(2012年12月21日発売、ISBN 978-4-08-660062-0、ピンキー文庫)
- 通学範囲 〜君は僕の傍にいる〜(2013年4月25日発売、ISBN 978-4-08-660075-0、ピンキー文庫)
- 通学日 〜君と僕の部屋〜(2013年8月23日発売、ISBN 978-4-08-660087-3、ピンキー文庫)
- 通学証明 〜君と僕の部屋〜(2014年1月24日発売、ISBN 978-4-08-660103-0、ピンキー文庫)
- 通学距離 〜君と僕の部屋〜 青空編(2014年4月25日発売、ISBN 978-4-08-660112-2、ピンキー文庫)
- 通学距離 〜君と僕の部屋〜 星空編(2014年5月23日発売、ISBN 978-4-08-660115-3、ピンキー文庫)
- 通学模様 〜君と僕の部屋〜(2014年8月22日発売、ISBN 978-4-08-660125-2、ピンキー文庫)
- 通学条件 〜君と僕の部屋〜(2014年12月25日発売、ISBN 978-4-08-660134-4、ピンキー文庫)
- 通学鞄 〜君と僕の部屋〜(2017年12月1日発売、ISBN 978-4-08-608058-3、コバルト文庫)
- スピンオフ
- 映画『通学電車/通学途中』スピンオフ そして僕は君をみつける (2015年10月20日発売、ISBN 978-4-08-601877-7、コバルト文庫)
- 通学シリーズ スピンオフ つよがりな君のためのホットミルク(2016年4月1日発売、ISBN 978-4-08-601898-2、コバルト文庫)
- その他
- メガロポリス203号室 -記憶の欠片-(2012年4月25日発売、ISBN 978-4-08-660036-1、ピンキー文庫)
- 君と僕の部屋 〜あの空でまだ君は待っている〜(2015年3月20日発売、ISBN 978-4-08-680012-9、集英社オレンジ文庫)
- どちらも、タイトル形式は踏襲されてないが、通学シリーズと内容がリンクしている。
- 5分でときめき! 超胸キュンな話(2017年12月22日発売、ISBN 978-4-08-321412-7、集英社みらい文庫)
- 集英社みらい文庫作品のアンソロジー。「通学電車~君と僕のクリスマス~」を収録している。
漫画
[編集]- 通学電車 〜君と僕の部屋〜(作画:月島珊瑚、2010年7月30日発売、ISBN 978-4-08-846549-4、マーガレットコミックス)
- 通学路 〜君と僕の部屋〜(作画:長谷瑠依、2011年12月22日発売、ISBN 978-4-08-846727-6、マーガレットコミックス)
- comic&stories 通学時間 〜君は僕の傍にいる〜 全2巻(漫画:月島珊瑚、ピンキー文庫) ※『通学時間』の書きおろし小説も併録
- 2014年7月25日発売、ISBN 978-4-08-660123-8
- 2014年9月25日発売、ISBN 978-4-08-660129-0
音声ドラマ
[編集]2013年3月22日に『「通学」シリーズ「通学風景」』、2014年3月25日に『「通学」シリーズ「通学日」』がVOMICで配信された[5]。
いずれも、みゆによるオリジナル脚本のミニドラマ。ヴォイスコミックサイトではあるが、本作は画像(コミック)はない。
キャスト(通学風景)
[編集]キャスト(通学日)
[編集]実写映画
[編集]通学シリーズ 通学電車(1作目) 通学シリーズ 通学途中(2作目) | |
---|---|
監督 | 川野浩司 |
脚本 | 武田樹里 |
原作 |
通学電車 〜君と僕の部屋〜 通学途中 〜君と僕の部屋〜 |
製作総指揮 |
小松賢志 芦川太郎 三宅容介 井上肇 余田光隆 |
出演者 |
松井愛莉・千葉雄大(通学電車) 森川葵・中川大志(通学途中) |
音楽 | SWITCH |
主題歌 | Silent Siren「hikari」(通学電車)・「キミスキスマイル」(通学途中) |
撮影 | 福本淳 |
編集 | 細野優理子 |
制作会社 | ブースタープロジェクト |
製作会社 | 「通学シリーズ」製作委員会 |
配給 | ポニーキャニオン |
公開 |
2015年11月7日(通学電車) 2015年11月21日(通学途中) |
上映時間 | 80分/80分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
2015年11月7日に『通学シリーズ 通学電車』、2015年11月21日に『通学シリーズ 通学途中』が公開。上映時間は、いずれも80分。
キャスト(通学電車)
[編集]- 森下 優名 (もりした ゆうな)
- 演 - 松井愛莉[7]。
- 北山高校2年生。少し引っ込み思案な、一見普通の女の子。
- 通学電車の中で見かける“ハル”に片思い中。
- 春川 彼方(はるかわ かなた)
- 演 - 千葉雄大[7]
- 東高2年生の男の子。まわりには“ハル”と呼ばれている。
- ある朝、突然ユウナの部屋に現れる。
- 岡崎 智明(おかざき ともあき)
- 演 - 吉沢亮[7]
- ユウナのクラスメイト。通称トモ。バスケ部の部長。
- 彼が目当てで、体育館に集まる女子がいるくらい人気がある。
- 奈々(なな)
- 演 - 阿部菜渚美[7]
- 東高1年生。雑誌のモデルをするくらいすごくかわいい女の子。気が強い。
- ハルのことが中学の頃からずっと好き。
- 水島(みずしま)
- 演 - 城戸愛莉[7]
キャスト(通学途中)
[編集]- 一条 祐紀(いちじょう ゆき)
- 演 - 森川葵[7]
- 進学校の西高に通う高校2年生。大人しくて、真面目な女の子。
- 一条病院の院長の娘。美術部。塾の前にコンビニに行くのが楽しみ。
- 羽柴 絋 (はしば こう)
- 演 - 中川大志[7]
- ユキと同じ西高の生徒。美術部。成績は常にトップ、絵を描く才能もずば抜けていて学校では目立つ存在。
- 吉沢 恭介(よしざわ きょうすけ)
- 演 - 赤楚衛二[7]
- 東高2年生。コンビニでアルバイトしている。いつも笑顔で、すごく優しい。
- 荒川 由香(あらかわ ゆか)
- 演 - 藤本泉[7]
- 恭介の彼女。小さくて、かわいいが、気が強い。メイクやおしゃれに夢中な女子高生。
- 千佳(ちか)
- 演 - 藤麻理亜[7]
スタッフ
[編集]- 原作:みゆ(「通学電車 〜君と僕の部屋〜」/「通学途中 〜君と僕の部屋〜」)
- 監督:川野浩司
- 脚本:武田樹里
- 主題歌:Silent Siren「hikari」(通学電車)/Silent Siren「キミスキスマイル」(通学途中)
- 音楽:SWITCH
- ロケ協力:茨城県立旧小川高等学校、茨城県立中央高等学校、有明教育芸術短期大学 ほか
- プロデュース:片山武志、中林千賀子
- 配給:ポニーキャニオン
- 製作:「通学シリーズ」製作委員会(日本出版販売、エブリスタ、ポニーキャニオン、TBSサービス、ブースタープロジェクト)
脚注
[編集]- ^ “集英社、2月25日に小説『怪盗ロワイヤル~盗まれた僕のお宝~』を発売-特典アイテムあり”. Social Game Info. 2020年5月26日閲覧。
- ^ “ピンキー文庫公式サイト|みゆ先生にインタビュー! 2”. ピンキー文庫. 2020年5月18日閲覧。
- ^ “ピンキー文庫公式サイト|みゆ先生にインタビュー! 5”. ピンキー文庫. 2020年5月18日閲覧。
- ^ “少女小説とケータイ小説の違い、10代の虚無感を映すケータイ小説文庫/『コバルト文庫で辿る少女小説変遷史』著者・嵯峨景子インタビュー”. WEZZY. 2020年5月18日閲覧。
- ^ “ピンキー文庫公式サイト|TOPICS”. ピンキー文庫. 2020年5月18日閲覧。
- ^ a b c d e “『通学風景』集英社ヴォイスコミックステーション-VOMIC-”. VOMIC. オリジナルの2015年1月15日時点におけるアーカイブ。 2020年5月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j “通学シリーズ 通学途中:作品情報 - 映画.com”. 映画.com. 2020年5月18日閲覧。
外部リンク
[編集]- ピンキー文庫公式サイト|TOP
- 映画『通学シリーズ 通学電車』『通学シリーズ 通学途中』公式サイト - ウェブアーカイブ(インターネットアーカイブ、2019年6月30日)