コンテンツにスキップ

菅豊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

菅 豊(すが ゆたか、1963年10月 - )は、日本の民俗学者。東京大学東洋文化研究所教授。長崎県長崎市出身。日本と中国をフィールドに、地域社会における自然資源や文化資源の利用や管理のあり方、コモンズ無形文化遺産の管理手法、伝統文化(錦鯉)のトランス・ナショナリズム、ヴァナキュラー文化などについて民俗学の方面から研究。また、日本におけるパブリック・フォークロア(公共民俗学、「新しい野の学問」)やパブリック・ヒストリーに関する理論的研究も行ってきた。

菅 豊
(すが ゆたか)
人物情報
生誕 1963年(60 - 61歳)
国籍 日本の旗 日本
出身校 筑波大学人文学類
筑波大学大学院歴史・人類学研究科
学問
研究分野 民俗学
ヴァナキュラー文化
研究機関 東京大学
学位 博士(文学)(筑波大学)
学会 The Folklore Society
日本村落研究学会
International Federation for Public History
在来家畜研究会
ヒトと動物の関係学会
生き物文化誌学会
日本文化人類学会
環境社会学会
American Folklore Society
日本民俗学会
主な受賞歴 小千谷市褒章
日本民俗学会研究奨励賞
テンプレートを表示

略歴

[編集]

1963年長崎県長崎市生まれ[1]。1982年長崎県立長崎北高等学校卒業[2]。1986年筑波大学第一学群人文学類卒業[2]。1991年筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科中退[2]。1998年「日本におけるサケ民俗の形成 民間宗教者の関与を中心として」で博士(文学)の学位を取得。国立歴史民俗博物館民俗研究部助手(1991-1996年)、北海道大学文学部助教授(1996-99年)、東京大学東洋文化研究所助教授・准教授(1999-2007年)を経て、2007年より東京大学東洋文化研究所教授、2018年より東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授(東京大学東洋文化研究所教授兼任)、2021年より東京大学東洋文化研究所教授。その他、中央民族大学民族学與社会学学院客員教授(中国)、大連外国語大学日本研究院客員教授(中国)、ハーバード燕京研究所Visiting Scholar(米国)、復旦大学芸術人類学與民間文学研究中心特約研究員(中国)、山東大学文化遺産研究院流動崗教授(中国)、山東大学主辦《民俗研究》編輯委員会編輯委員(中国) 、日本学術会議連携会員(2014-2020年)などを歴任。

受賞歴

[編集]

著作

[編集]

単著

[編集]
  • 菅豊『修験がつくる民俗史 ―鮭をめぐる儀礼と信仰』吉川弘文館、2000年 オンデマンド版 2024年、ISBN 9784642773607
  • 菅豊『川は誰のものか ―人と環境の民俗学』吉川弘文館、2006年、ISBN 9784642056052
  • 菅豊『「新しい野の学問」の時代へ ―知識生産と社会実践をつなぐために』岩波書店、2013年
  • 菅豊『河川的帰属―人與環境的民俗学』中西書局、郭海紅(訳)、2020年
  • 菅豊『鷹将軍と鶴の味噌汁―江戸の鳥の美食学』講談社、2021年

共著

[編集]
  • 湯川洋司、菅豊、福澤昭司共著『日本の民俗2 ―山と川』吉川弘文館、2008年 ISBN 9784642078696
  • 福田アジオ、菅豊、塚原伸治共著『「二〇世紀民俗学」を乗り越える ―私たちは福田アジオとの討論から何を学ぶか?』岩田書院、2012年
  • 土偶を読むを読む (2023年)

単編著

[編集]
  • 菅豊編『人と動物の日本史3 ―動物と現代社会』吉川弘文館、2009年 ISBN 9784642062770

共編著

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 日本歴史民俗叢書 修験がつくる民俗史―鮭をめぐる儀礼と信仰”. 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア. 2023年3月1日閲覧。
  2. ^ a b c 東京大学・東洋文化研究所・汎アジア研究部門:教授・菅 豊(すが ゆたか) :考古用語辞典 Archeology-Words”. abc0120.net. 2023年3月1日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]