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芳香族アミン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アニリン類の例
芳香族アミン 構造式 CAS番号
アニリン 62-53-3
o-トルイジン 95-53-4
2,4,6-トリメチルアニリン 88-05-1
アニシジン 90-04-0
3-(トリフルオロメチル)アニリン 98-16-8

芳香族アミン(ほうこうぞくアミン、aromatic amine)は、芳香族化合物アミン(-NH2、-NH-、またはその他窒素基)が置換した化合物、特にベンゼン環の水素と置換した化合物である。最もシンプルな芳香族アミンはアニリンである。

芳香族アミンはプロトン化したとき、その非芳香族性アナログよりもpKaが低くなる。これは窒素基の孤立電子対が芳香環に非局在化するためである。

発がん性

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還元分解により生成され発がん性が指摘される「特定芳香族アミン」は1992年にエコテックス規格100において禁止され、1994年にドイツで法規制されたのに続き、EU、中国、韓国でも法規制されている[1]

2015年12月、芳香族アミンのうち、発がん性が指摘される液体のオルト―トルイジンを含む5種類を原料として扱っている福井県の染料工場で従業員5人が膀胱がんを相次いで発症していることがわかり、調査が進められている[2]

参考文献

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脚注

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  1. ^ 特定芳香族アミン一般財団法人ニッセンケン
  2. ^ 染料工場で5人膀胱がん、化学物質原因か 厚労省日本経済新聞、2015/12/19

関連項目

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