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硫酸アンモニウム鉄(II)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
硫酸アンモニウム鉄(II)
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識別情報
CAS登録番号 10045-89-3 チェック, (無水物)
7783-85-9 (六水和物)
PubChem 24863
ChemSpider 23246 チェック
EC番号 233-151-8
特性
化学式 (NH4)2Fe(SO4)2·6H2O
モル質量 284.05 g mol−1 (無水物)
392.14 g mol−1 (六水和物)
危険性
安全データシート(外部リンク) Fisher MSDS
主な危険性 刺激性 (Xi)
Rフレーズ R36/37/38
Sフレーズ S24/25
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

硫酸アンモニウム鉄(II)(りゅうさんアンモニウムてつに、ammonium iron(II) sulfate)またはモール塩(モールえん、Mohr's Salt)は化学式 (NH4)2Fe(SO4)2·6H2O で表される無機化合物である。Fe2+ と NH4+ の2種類のカチオンを含み、硫酸鉄(II)硫酸アンモニウム複塩である。研究室において頻繁に用いられる試薬である。ほかの硫酸鉄塩と同じく、水に溶けてアクア錯体英語版 [Fe(H2O)6]2+ をつくる。これは水分子が正八面体方向に鉄原子に配位した構造を持つ[1]

用途

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他の硫酸鉄(II)の塩に比べて、硫酸アンモニウム鉄(II)は鉄(III)に酸化されにくいので、分析化学において滴定によく用いられる。溶液中での鉄(II)イオンの酸化のされやすさは pH に強く依存していて、pH が高いほど酸化されやすい。モール塩の水溶液においては、アンモニウムイオンが溶液をわずかに酸性にするので、酸化プロセスが起こりにくい[1]

モール塩の名はドイツ人化学者であるカール・フリードリヒ・モールにちなんでいる。19世紀、彼は滴定に関する多くの重要な方法論を発展させた。

脚注

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  1. ^ a b グリーンウッド, ノーマン; アーンショウ, アラン (1997). Chemistry of the Elements (英語) (2nd ed.). バターワース=ハイネマン英語版. p. [要ページ番号]. ISBN 978-0-08-037941-8

参考文献

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関連項目

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ウィキメディア・コモンズには、モール塩に関するカテゴリがあります。