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渡辺栄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
渡辺栄
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 新潟県北蒲原郡本田村
(現・新発田市
生年月日 (1933-11-16) 1933年11月16日(91歳)
騎手情報
所属団体 日本中央競馬会
所属厩舎 武田文吾(1951年 - 引退)
初免許年 1956年
騎手引退日 1976年
重賞勝利 2勝
通算勝利 1942戦129勝
調教師情報
初免許年 1976年(1978年開業)
調教師引退日 2004年(定年)
重賞勝利 29勝
G1級勝利 4勝
通算勝利 4719戦498勝
経歴
所属 栗東トレーニングセンター
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渡辺 栄(わたなべ さかえ、1933年11月16日 - )は、日本中央競馬会 (JRA) に所属した騎手調教師。調教師時代に2001年度JRA年度代表馬ジャングルポケット桜花賞優勝馬シャダイソフィア朝日杯3歳ステークス優勝馬フジキセキなどを管理した。1989年度JRA賞最高勝率調教師、1991年度同最多勝利調教師および優秀技術調教師新潟県出身。

戸籍上の表記は旧字体が含まれた渡邊 榮だが、JRAでは旧字体等での登録が認められていない為、新字体に修正して登録している。

経歴

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1933年、新潟県北蒲原郡本田村(現・新発田市)に農家の五男として生まれる。幼少期から農耕馬に親しんで育ち、神事の競馬などにも出場していた。中学校卒業後、公営草津競馬場で見習い騎手となり、近畿から中部地方各地の競馬場で活動した。

1951年7月、国営競馬(のちの日本中央競馬会)で騎手になることを志し、出張先の京都長岡競馬場から脱走。そのまま京都競馬場に赴き、飛び込みで武田文吾厩舎に入門、騎手見習いとなった。1956年に中央競馬の騎手免許を取得、以後調教助手と兼任しながら、1976年まで騎手として活動を続けた。中央競馬での通算成績は1942戦129勝・うち重賞2勝(1964年タマツバキ記念・ハチミドリ、1967年アラブ大賞典・オペレツタ)。

調教師時代

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騎手引退後すぐに調教師免許を取得。1978年に独立し、滋賀県栗東トレーニングセンターに自身の厩舎を開業した。1980年にアスコットロイヤルで中京記念を制し重賞初勝利を挙げる。1983年には武田から紹介を受けていた吉田善哉の所有馬・シャダイソフィア桜花賞に優勝し、八大競走初制覇を果たした。同馬を預かる際、吉田が「100万ドルの馬を預ける」と豪語したという。

1985年に栗東トレーニングセンター坂路コースが設置されると、坂路設置推進派であった戸山為夫らにならい、これをいち早く調教に取り入れた。年間10勝前後で推移を続けていた成績は、1988年の22勝を皮切りに急速に上向き、翌1989年には全国7位となる年間31勝、勝率では2割4厘を記録し、当年の最高勝率調教師となる。1991年には年間44勝で全国1位となり、最多勝利調教師と優秀技術調教師を獲得した。1994年には管理馬フジキセキが朝日杯3歳ステークスに優勝。吉田善哉が輸入し、以後50頭近くのGI優勝馬を輩出するサンデーサイレンスの産駒として、これが最初のGI制覇ともなった。

1990年代半ばを境に成績上位からは遠ざかったが、安定して年間20勝以上の成績を維持した。2000年にはジャングルポケットで札幌3歳ステークスを制し、調教師としては史上初となるJRA全10競馬場重賞勝利を達成。同馬は翌2001年に東京優駿(日本ダービー)を制し、ダービートレーナーとなる。さらに同馬は同年のジャパンカップも制し、当年の年度代表馬となった。

2004年2月に定年により調教師を引退。当時現役であったスイープトウショウなどの管理馬は、同じ武田門下である鶴留明雄厩舎等に分散して引き継がれた。

成績

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※調教師としての成績のみ記載する。

通算成績 1着 2着 3着 4着以下 出走回数 勝率 連対率
平地 489 414 420 3,323 4,646 .105 .194
障害 9 8 6 50 73 .123 .233
498 422 426 3,373 4,719 .106 .195
  • 初出走 1978年3月5日ツキノベル(3着)
  • 初勝利 1978年7月2日ポットイーグル

受賞

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おもな管理馬

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太字はGI級競走

脚注

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参考文献

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  • 木村幸治『調教師物語』(洋泉社、1997年)ISBN 4896912926
  • 競馬ブック』1999年10月3日号(株式会社ケイバブック、1999年)「芦谷有香の厩舎探訪記-渡辺栄厩舎編」
  • 優駿』2001年6月号(日本中央競馬会、2001年)「杉本清の競馬談義 - ゲスト・渡辺栄調教師」

関連項目

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  • 角田晃一(厩舎所属騎手。デビューから渡辺の引退まで厩舎所属で活動を続けた)