毎日芸術賞
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毎日芸術賞(まいにちげいじゅつしょう)は、毎日新聞社が主催する賞で、文学・演劇・音楽・美術・映画などの功績で人に与えられる。
1959年(昭和34年)11月8日、『毎日新聞』東京版の3万号到達(『東京日日新聞』からの通算)を記念して新設が発表された。これに伴い、それまで毎日新聞社が主催していた「毎日美術賞」「毎日音楽賞」「毎日演劇賞」の3賞(1950年 - 1959年、全10回)と「毎日写真賞」(1955年 - 1959年、全5回)が廃止された[1]。
年度受賞者を翌年の元日に発表するため、受賞年度について混乱が生じることがある。
1998年より新たに、演出家に与えられる千田是也賞が設けられた。
受賞者
[編集]- *年数は受賞年度を示す。受賞発表はその翌年である。
- 第1回(1959年度)井上靖(『敦煌』『楼蘭』など)、八代目松本幸四郎、間宮芳生、海老原喜之助
- 第2回(1960年度)丹羽文雄(『顔』など)、土門拳、中村岳陵、松浦豊明
- 第3回(1961年度)吉川英治(『私本太平記』など)、小林正樹(「人間の条件」)、八世藤間勘十郎
- 第4回(1962年度)谷崎潤一郎(『瘋癲老人日記』)、内村直也、八代目坂東三津五郎、二世西川鯉三郎、プロ・ムジカ弦楽四重奏団
- 第5回(1963年度)舟橋聖一(『ある女の遠景』)、新藤兼人(「母」)
- 第6回(1964年度)伊馬春部(「鉄砲祭前夜」)、三島由紀夫(「絹と明察」)
- 第7回(1965年度)野口冨士男(『徳田秋声伝』)、市川崑(『東京オリンピック』)
- 第8回(1966年度)三善晃、滝沢修、岡田謙三
- 第9回(1967年度)司馬遼太郎(『殉死』など)
- 第10回(1968年度)杉村春子、茂木草介、東山魁夷、岩田藤七
- 第11回(1969年度)秋元松代(『かさぶた式部考』)、平野謙(「文藝時評」)、棟方志功
- 第12回(1970年度)東野英治郎、山田洋次、宇治山哲平
- 第13回(1971年度)大岡昇平(『レイテ戦記』)、楠部彌弌、前川国男、安川加寿子、鶴沢寛治、白川義員
- 第14回(1972年度)辻邦生(『背教者ユリアヌス』)、宇野重吉
- 第15回(1973年度)桜間道雄
- 第16回(1974年度)荒正人(『漱石研究年表』)、山田五十鈴
- 第17回(1975年度)仲代達矢、倉本聰
- 第18回(1976年度)遠山一行(『ショパン』)、森繁久弥
- 第19回(1977年度)寺田透(『義堂周信・絶海中津』)、黒川紀章
- 第20回(1978年度)有吉佐和子(『和宮様御留』)、飯沢匡(「夜の笑い」)、林忠彦
- 第21回(1979年度)東敦子、篠山紀信、前進座(木下順二作『子午線の祀り』)
- 第22回(1980年度)河原崎国太郎、篠田一士(『日本の現代小説』)、若杉弘、越路吹雪
- 第23回(1981年度)森下洋子、藤原新也
- 第24回(1982年度)佐多稲子(「夏の栞」)、八代目松本幸四郎、林康子
- 第25回(1983年度)水上勉(『良寛』)、朝比奈隆、三代目市川猿之助、磯崎新
- 第26回(1984年度)吉村昭(『冷い夏、熱い夏』)、佐々木昭一郎、山本安英
- 第27回(1985年度)秋野不矩、内井昭蔵、竹西寛子(『山川登美子』)、田中信昭と東京混声合唱団、福田繁雄
- 第28回(1986年度)北村和夫、安藤忠雄、NHK交響楽団
- 第29回(1987年度)芝木好子(「雪舞い」)、深町幸男
- 第30回(1988年度)一柳慧、吉田簑助、渥美清、吉村順三、絹谷幸二、杉本博司
- 第31回(1989年度)今村昌平、木下順二
- 第32回(1990年度)武満徹、本多秋五(『志賀直哉』)、森光子
- 第33回(1991年度)高井有一(『立原正秋』)
- 第34回(1992年度)三代目中村鴈治郎(坂田藤十郎)、山田太一
- 第35回(1993年度)遠藤周作(『深い河』)、松村禎三、橋田寿賀子
- 第36回(1994年度)秋山和慶、幸田弘子、横尾忠則、土谷武
- 第37回(1995年度)今井政之、今井信子、江成常夫、ひょうご舞台芸術「GHETTO」
- 第38回(1996年度)古井由吉(『白髪の歌』)、小栗康平(「眠る男」)、黒柳徹子、馬場あき子
- 第39回(1997年度)金石範(『火山島』)、入澤康夫、坂東玉三郎、宮崎駿
- 第40回(1998年度)萩原葉子(『蕁麻の家』三部作)、森澄雄、片岡仁左衛門
- 第41回(1999年度)蜷川幸雄、岡井隆、河野多惠子(『後日の話』)、高倉健、中野北溟
- 第42回(2000年度)黒井千次(『羽根と翼』)、大島渚(「御法度」)、吉永小百合、山口勝弘、畠山直哉
- 第43回(2001年度)加藤幸子(『長江』)、麻実れい、鷹羽狩行
- 第44回(2002年度)井上ひさし(「太鼓たたいて笛吹いて」)、小澤征爾、清岡卓行
- 第45回(2003年度)高橋たか子(『きれいな人』)、桂信子(『草影』)、竹本住大夫
- 第46回(2004年度)中村稔(『私の昭和史』)、前登志夫(『鳥総立』)、観世栄夫、沼尻竜典
- 第47回(2005年度)谷川俊太郎(『シャガールと木の葉』)、三木卓(『北原白秋』)、奈良岡朋子、西村朗、李禹煥
- 第48回(2006年度)内山玲子、篠弘(『緑の斜面』)、篠原有司男、司修(『ブロンズの地中海』)、中村吉右衛門
- 第49回(2007年度)岡本眸(『午後の椅子』)、野田秀樹(『THE BEE』)、平岩弓枝(『西遊記』)、細江英公、森山良子
- 第50回(2008年度)吉増剛造(『表紙 omote-gami』)、舟越桂、永井路子(『岩倉具視 言葉の皮を剥きながら』)、尾上菊五郎、石内都
- 第51回(2009年度)鳳蘭、隈研吾、關正人、辻原登(『許されざる者』)、遠山慶子 特別賞:金子兜太
- 第52回(2010年度)秋山陽、大峯あきら(『群生海』)、村上龍(『歌うクジラ』)、森村泰昌、吉田都 特別賞:金子兜太、加山雄三
- 第53回(2011年度)石飛博光、菊畑茂久馬、津島佑子(『黄金の夢の歌』)、豊竹咲大夫、坂茂 特別賞:由紀さおり
- 第54回(2012年度)高野公彦(『河骨川』)、辰野登恵子、谷村新司、テレビマンユニオン(「開拓者たち」)、坂東三津五郎 特別賞:荒木経惟
- 第55回(2013年度)長田弘、平幹二朗、青木野枝、佐伯一麦(「還れぬ家」) 特別賞:永六輔
- 第56回(2014年度)飯守泰次郎、鍵和田秞子、隠崎隆一、船本芳雲、柳家小三治 特別賞:松浦寿輝(「明治の表象空間」)
- 第57回(2015年度)伊藤一彦、桐竹勘十郎、庄司紗矢香、菅木志雄、宮城谷昌光(『劉邦』) 特別賞:是枝裕和
- 第58回(2016年度)石井ふく子、河口龍夫、黒沢清、筒井康隆、堤剛 特別賞:坂本冬美
- 第59回(2017年度)有馬朗人、遠藤利克、高村薫、仲川恭司、山路和弘 特別賞:熊川哲也
- 第60回(2018年度)金森穣、栗木京子、内藤礼、永井愛、宮本輝 特別賞:大林宣彦
- 第61回(2019年度)宇多喜代子、逢坂剛、草笛光子、佐藤俊介、塩田千春 特別賞:今野勉
- 第62回(2020年度)青木淳、西澤徹夫、鵜山仁、鴻池朋子、高樹のぶ子、水原紫苑 特別賞:TBS系ドラマ「半沢直樹」の制作者・出演者
- 第63回(2021年度)風間杜夫、皆川博子、下谷洋子、高橋睦郎、三島喜美代 特別賞:吉野直子
- 第64回(2022年度)加藤登紀子、遠藤彰子、加藤健一、桐野夏生、永田和宏
- 第65回(2023年度)大竹しのぶ、大竹伸朗、柿本多映、北方謙三、山下洋輔
選考委員
[編集]- 第55回(2013年度)礒山雅、小田島雄志、黒井千次、篠弘、高階秀爾、平岩弓枝、伊藤芳明(毎日新聞社主筆)
- 第64回(2022年度)小田島哲志、松浦寿輝、船山信子、建畠晢
- 第65回(2023年度)片岡真実、河合祥一郎、船山信子、松浦寿輝、前田浩智(毎日新聞社主筆)