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正栄汽船

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
正栄汽船株式会社
SHOEI KISEN KAISHA, LTD.
本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
799-2111
愛媛県今治市小浦町1丁目4-52
設立 1962年
業種 海運業
法人番号 9500001011722 ウィキデータを編集
事業内容 船舶貸渡業
不動産保有事業
代表者 代表取締役社長 檜垣幸人
資本金 6000万円
売上高 130億円(2017年9月期)
従業員数 41名
決算期 9月
主要株主 今治造船
外部リンク www.shoei-kisen.com ウィキデータを編集
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正栄汽船株式会社(しょうえいきせん、英語SHOEI KISEN KAISHA, LTD.)は、愛媛県今治市に本社を置く海運会社。今治造船のグループ企業である。

概要

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船舶を所有し、日本郵船商船三井など国内外の海運会社に貸し付ける船舶貸渡業(船主)を営んでいる。所有する船舶は今治造船グループで建造している。コンテナ船LNG船など様々な船舶を所有し、多いときには実に100隻もの船を保有しているとされる[1]

1962年に「正栄丸」(869総トン)を建造し、川崎汽船に用船したのが始まりである。当時、川崎汽船から用船の確約を取得し、船主に引き受けを呼びかけたが愛媛船主[2]で未知の航路であった北海道に向かう航路に投入される事から引き受ける船主が現れず、今治造船がやむを得ず正栄汽船を設立し用船を行ったという経緯がある[3]。正栄丸は「山泰丸」(船主は瀬野汽船)に続く、愛媛船主が日本一周航路へ投入した第二船であった[4]

今治造船は、その後外航船や新しい船型に進出して行く時、まず正栄汽船に建造させ、同時に愛媛の友好船主たちに同じように用船を仲介し、同型船の建造を呼びかけるというスタイルで正栄汽船を活用している[4]

沿革

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  • 1962年 - 「正栄汽船株式会社」設立。第一番船となる「正栄丸」(869総トン)を所有。
  • 1964年 - 近海船「正和丸」(2505総トン)を建造。
  • 1971年 - 遠洋船「丸亀丸」(4993総トン)を建造。
  • 1977年 - 自動車運搬船「あめりかん はいうえい」(5000台積み)を保有。
  • 1985年 - 2,000個積みコンテナ船「CALIFORNIA VENUS」を保有。
  • 2000年 - ケープサイズバラ積み船「CAPE HOPE」を保有。
  • 2001年 - 6,350個積み大型コンテナ船「MOL ADVANTAGE」を保有。
  • 2008年 - LNG船「TRINITY ARROW」を保有。
  • 2015年 - 14,000個積み大型コンテナ船「MILLAU BRIDGE」を保有。
  • 2017年 - 20,000個積み大型コンテナ船「MOL Truth」を保有[5]
  • 2018年 - LNG二元燃料焚き大型液化天然ガス運搬船「CASTILLO DE MERIDA」を保有。
  • 2021年 - 正栄汽船所有のエヴァーギヴンスエズ運河にて座礁事故を起こす[6]

事業所

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保有船舶

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  • コンテナ船
  • LNG輸送船
  • ばら積み船
  • タンカー
  • チップ輸送船等

脚注

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  1. ^ 中韓造船企業に負けじと気を吐く「野武士集団」今治造船の凄み - ダイヤモンド・オンライン(2018年9月28日)、2021年3月27日閲覧。
  2. ^ 愛媛県内の船主を総称。愛媛船主は日本の外航船の3割を保有しているとされる。近年は船主が集積していた今治市や波方町伯方町などが合併し新「今治市」が誕生した事で今治市内の船主を総称し「今治船主」とも呼ばれている。
  3. ^ 今治造船 2005, pp. 129–130.
  4. ^ a b 今治造船 2005, p. 130.
  5. ^ 商船三井・今治造船/国内初の2万TEU型完成。「海事クラスターの総合力」 - 日本海事新聞電子版(2017年10月26日)、2021年3月27日閲覧。
  6. ^ 共同通信 (2021年3月25日). “座礁船、スエズ運河の往来遮断 愛媛の正栄汽船所有、物流の要衝”. 東京新聞 TOKYO Web. 2021年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月27日閲覧。

参考文献

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  • 今治造船株式会社『船造り一筋 喜寿 檜垣俊幸』2005年。 NCID BA79341348全国書誌番号:20960954 

関連項目

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外部リンク

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