コンテンツにスキップ

梅田川 (愛知県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
梅田川
イオン豊橋南店立体駐車場より(2016年平成28年)11月)
水系 二級水系 梅田川
種別 二級河川
延長 14.4[1] km
流域面積 89[1] km2
水源 豊橋市雲谷町
河口・合流先 三河湾豊橋市
流域 愛知県静岡県
テンプレートを表示
豊橋鉄道渥美線の車内より下流を望む。2017年平成29年)1月撮影。

梅田川(うめだがわ)は、愛知県東部の東三河地方を流れる河川二級水系の本流である[2]

概要

[編集]

愛知県豊橋市雲谷町東部の普門寺付近を源流として南に流れ、静岡県湖西市に入り境川が合流すると西に流れを変える[1][2][3]。再び愛知県豊橋市に入り精進川落合川坪口川浜田川西ノ川などが合流し、河口近くで内張川と合流した後に豊橋市船渡町三河湾へと注ぐ[1][2][3][4]。源流付近では「半尻川」と呼ばれるが、県境をまたいで湖西市梅田付近から「梅田川」と改称される[1][2][3]。流路延長は約14.4キロメートル、流域面積は約89平方キロメートル[1][3]

流域内人口は2019年(令和元年)時点で約11万人[3]。流域の土地利用状況は2009年(平成21年)時点で原野が約半分の51%を占め、市街地(26%)、水田(14%)、山地(7%)と続く[3]。流域の工業地化、宅地化によって一時水質汚濁が悪化していたが、廃水規制による水質の浄化や、花と緑の水辺づくり事業による環境の保全・育成が図られている[2]。なお、河口近くの植田橋のやや上流側には芦原が広がっている[2]

梅田川流域の地形は源流近くの北東部に弓張山地、梅田川沿いに低地が見られる程度の起伏状況である[3]。流域内のほとんどが台地であり、右岸側が高師原台地、左岸側が天伯原台地と呼ばれる[3]。地質は台地が未固結や半固結のを主とする洪積層が広く分布し、梅田川および支流沿いは5ミリメートルほどの砂泥礫互層の沖積層となっている[3]

落合川が合流する付近を「二川」と呼ぶが、これは「梅田川と落合川の二川が合流する地点」が地名の由来であり、江戸時代には東海道の33番目の宿場である「二川宿」が整備されていた[2][3]

主な支流

[編集]

二級河川と準用河川を下流側から順に記載する[1][3][5][6]

河川 よみ 次数 種別 管理者 主な経過地 河川延長
(km)
備考
梅田川
半尻川
うめだがわ
はんじりがわ
本川 二級河川 愛知県
静岡県
豊橋市、湖西市 14.4
山崎川 やまざきがわ 1次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
内張川 うちばりがわ 1次支川 二級河川 愛知県 豊橋市 4.1
水無川 みずなしがわ 2次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
西ノ川 にしのかわ 1次支川 二級河川
準用河川
愛知県
豊橋市
豊橋市 4.3
浜田川 はまだがわ 1次支川 二級河川 愛知県 豊橋市 3.7
八田平川 やたひらがわ 1次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
坪口川 つぼぐちがわ 1次支川 二級河川 愛知県 豊橋市 1.7
権茂川 ごんもがわ 1次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
火打坂川 ひうちざかがわ 1次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
沢渡川 さわたりがわ 1次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
新橋川 しんばしがわ 1次支川 準用河川 豊橋市 豊橋市
落合川 おちあいがわ 1次支川 二級河川 愛知県 豊橋市 4.4
精進川 しょうじんがわ 1次支川 二級河川
準用河川
愛知県
豊橋市
豊橋市 1.7
境川 さかいがわ 1次支川 二級河川 愛知県
静岡県
豊橋市、湖西市 4.7
大沢川 おおさわがわ 2次支川 準用河川 湖西市 湖西市

流域の自治体

[編集]
静岡県
湖西市
愛知県
豊橋市

流域に存在する施設等

[編集]

主な橋梁

[編集]
節内の全座標を示した地図 - OSM
節内の全座標を出力 - KML
名称 道路名称 座標
秋葉橋 静岡県道334号・愛知県道401号太田中原線 北緯34度43分52秒 東経137度28分56.3秒 / 北緯34.73111度 東経137.482306度 / 34.73111; 137.482306 (県道334号太田中原線))
梅田橋 愛知県道・静岡県道3号豊橋湖西線:新所街道 北緯34度43分29.5秒 東経137度29分0.4秒 / 北緯34.724861度 東経137.483444度 / 34.724861; 137.483444 (梅田橋(県道3号豊橋湖西線))
JR東海道本線 北緯34度43分24.4秒 東経137度28分59.8秒 / 北緯34.723444度 東経137.483278度 / 34.723444; 137.483278 ((東海道本線))
飛越橋 愛知県道402号中原東細谷線 北緯34度43分22.5秒 東経137度28分34.3秒 / 北緯34.722917度 東経137.476194度 / 34.722917; 137.476194 (飛越橋(県道402号中原東細谷線))
筋違橋 東海道 北緯34度43分18.1秒 東経137度27分30.4秒 / 北緯34.721694度 東経137.458444度 / 34.721694; 137.458444 (筋違橋(旧東海道))
東海道新幹線 北緯34度43分17.1秒 東経137度27分22.4秒 / 北緯34.721417度 東経137.456222度 / 34.721417; 137.456222 ((東海道新幹線))
沢渡橋 愛知県道404号小松原二川停車場線 北緯34度43分24.4秒 東経137度26分38.4秒 / 北緯34.723444度 東経137.444000度 / 34.723444; 137.444000 (沢渡橋(県道404号小松原二川停車場線))
梅田橋 国道1号 北緯34度43分30.7秒 東経137度25分49.3秒 / 北緯34.725194度 東経137.430361度 / 34.725194; 137.430361 (梅田橋(国道1号))
豊橋市大岩町[2]1941年昭和16年)頃に架橋され、1981年(昭和56年)3月に下り車線を長さ70m・幅10.9mに改築、翌年9月に上り車線を長さ70m・幅13mに増築し、上下計4車線とした[2]
高田橋 愛知県道406号東七根藤並線 北緯34度43分12.8秒 東経137度25分6.5秒 / 北緯34.720222度 東経137.418472度 / 34.720222; 137.418472 (高田橋(県道406号東七根藤並線))
御廐橋 愛知県道405号小松原小池線:小松原街道 北緯34度42分55.4秒 東経137度24分22.7秒 / 北緯34.715389度 東経137.406306度 / 34.715389; 137.406306 (御廐橋(県道405号小松原小池線))
野依橋 愛知県道407号伊古部南栄線:野依街道 北緯34度42分45.1秒 東経137度23分11.4秒 / 北緯34.712528度 東経137.386500度 / 34.712528; 137.386500 (野依橋(県道407号伊古部南栄線))
豊橋鉄道渥美線 北緯34度42分57秒 東経137度22分41.8秒 / 北緯34.71583度 東経137.378278度 / 34.71583; 137.378278 ((豊橋鉄道渥美線))
植田橋 国道259号:田原街道 北緯34度43分1秒 東経137度21分57.5秒 / 北緯34.71694度 東経137.365972度 / 34.71694; 137.365972 (植田橋(国道259号))
豊橋市磯辺下地町植田町を結ぶ[7]。従来「植田の渡し」が両地を結んでいたが、1880年明治13年)8月に当橋が架橋されたことにより廃止[7]。その後、1910年(明治43年)4月・1955年(昭和30年)6月・1988年(昭和63年)3月と3度改築され、現在は長さ108m・幅10.3mとなっている[7]
国道23号豊橋バイパス 北緯34度43分21.5秒 東経137度21分15.3秒 / 北緯34.722639度 東経137.354250度 / 34.722639; 137.354250 ((国道23号豊橋バイパス))
大崎橋 愛知県道2号豊橋渥美線:大崎街道 北緯34度43分29.3秒 東経137度21分7.7秒 / 北緯34.724806度 東経137.352139度 / 34.724806; 137.352139 (大崎橋(県道2号豊橋渥美線))

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g しずおか河川ナビゲーション. “梅田川水系 川の紹介”. 2023年7月19日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 豊橋百科事典編集委員会 編 2006, p. 90.
  3. ^ a b c d e f g h i j k 愛知県・静岡県. “二級河川梅田川水系河川整備計画” (PDF). 2023年7月19日閲覧。
  4. ^ 名称不明/梅田川 [2300120001 梅田川水系 地図 | 国土数値情報河川データセット]”. ROIS-DS Center for Open Data in the Humanities. 2024年8月26日閲覧。
  5. ^ 国土交通省中部地方整備局. “河川コード台帳(河川コード表編)” (PDF). 2023年6月20日閲覧。
  6. ^ 国土交通省中部地方整備局. “河川コード台帳(河川模式図編)” (PDF). 2023年6月20日閲覧。
  7. ^ a b c 豊橋百科事典編集委員会 編 2006, p. 82.

参考文献

[編集]
  • 中日新聞社開発局 編『愛知百科事典』中日新聞社、1977年10月。 
  • 豊橋市厚生部公害課 編『梅田川水質汚濁負荷量調査報告書』豊橋市厚生部公害課、1993年3月。 
  • 豊橋百科事典編集委員会 編『豊橋百科事典』豊橋市文化市民部文化課、2006年12月。 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]
  • ウィキメディア・コモンズには、梅田川 (愛知県)に関するカテゴリがあります。