札幌市交通局A870形電車
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札幌市交通局A870形電車(さっぽろしこうつうきょくA870がたでんしゃ)は、札幌市交通局が1969年に導入した札幌市電の路面電車車両である。
概要
[編集]1969年(昭和44年)に、D1030形の車体と560形の電装品を組み合わせて登場した連結車である。それまでの改造連結車と同様、改造の容易な4台車方式とされた。
1969年10月にA871-A872号がD1030形D1031・D1032号の車体と560形562・563号の電装品で、11月にA873-A874号がD1030形D1033・D1034号の車体と560形564・565号の電装品を種車に 札幌交通機械で改造された。
種車のD1030形は1400 mm 幅の両開き中扉を持っていたため、片側3扉ずつとし、車体側面はほとんど改造されず、連結面となる側は運転台が撤去され、棒連結器と全断面の貫通幌で接続されていた。運賃収受はパッセンジャーフロー方式としたが、扉の幅が狭く、数が少ないため、中央車庫[1]に配置され、比較的混雑の少ない一条線と山鼻西線で運用された。
しかし、ラッシュ時以外はその大きな車体を持て余していたこと、営業早々に脱線事故を起こしたこと(交通局前 - 西線6条間の「く」の字カーブで台車のひとつが逸脱したが、乗客と車両はともに無事であった)などから、1972年(昭和47年)4月に連結車では初の全車休車となり、そのまま運用に復帰することなく1974年(昭和49年)5月に廃車となった。実働僅か2年強の短命な車両であった。
廃車後はA871号と872号が江別市の会社に譲渡されたが、現状は不明。
主要諸元(2車体分)
[編集]- 全長:24,900 mm
- 全幅:2,230 mm
- 全高:3,555mm(奇数車)、3,465mm(偶数車)
- 自重:27 t
- 定員:180名
- 出力・駆動方式:37.3 kW ×4・吊り掛け式
- 台車型式:住友金属・KS-40系