新版大岡政談
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『新版大岡政談』(しんぱんおおおかせいだん)は林不忘の小説。またそれを原作とした映画作品。
概要
[編集]1927年10月(昭和2年)から『東京日日新聞』(現在の毎日新聞)に掲載された林不忘の連載小説。邑井貞吉の講談『大岡政談』を元にして小説化したもの。『新版大岡政談・鈴川源十郎の巻』(後に『丹下左膳』と改題)、『新版大岡政談・魔像篇』などがある。
『新版大岡政談・鈴川源十郎の巻』は、マキノ・プロダクション、東亜キネマ、日活の3社がそれぞれ映画化し、とりわけ伊藤大輔監督・大河内傳次郎主演による日活作品が大ヒットし、原作では脇役だった隻眼隻手の怪剣士・丹下左膳を主役として大いに人気を博して時代劇の定番となった。このため原作の『鈴川源十郎の巻』の方が『丹下左膳』と改題されたほどである。『魔像篇』は、元は1930年の映画『続大岡政談 摩像篇第一』のために書き下ろされたものであり[1]、その後も『魔像』などのタイトルでたびたび映画化されており、こちらも時代劇の定番となっている。
書誌情報
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映画
[編集]- 鈴川源十郎の巻
- 『新版大岡政談』(前篇・中篇)(1928年、マキノ)監督:二川文太郎、出演:嵐長三郎(嵐寛寿郎)(主演)
- 『新版大岡政談』(前篇・中篇・後篇)(1928年、東亜)監督:広瀬五郎、出演:団徳麿(主演)
- 『新版大岡政談』(第一篇・第二篇・解決編)(1928年、日活)監督:伊藤大輔・出演:大河内傳次郎(主演)
※以降の映画化はすべて表題が「丹下左膳」となっている。
→詳細は「丹下左膳 § 映画」を参照
- 魔像篇
- 『続大岡政談』(摩像篇第一・魔像解決篇)(1930年、日活)監督:伊藤大輔、出演:大河内傳次郎(主演)、伏見直江、梅村蓉子 ※1928年の「新版大岡政談」続編。
- 『魔像』(1936年、阪東妻三郎プロダクション)監督:石上純、出演:阪東妻三郎(主演)、歌川八重子
- 『大岡政談 魔像』(1938年、日活)監督:稲垣浩、出演:阪東妻三郎(主演)※阪東2度目の映画化。
- 『続魔像 茨右近』(1939年、日活)監督:稲垣浩、出演:阪東妻三郎(主演)
- 『魔像』(1952年、松竹)監督:大曾根辰夫、出演:阪東妻三郎(主演)、山田五十鈴、津島恵子 ※板東3度目の映画化。
- 『魔像』(1956年、東映)監督:深田金之助、出演:大友柳太朗(主演)、高千穂ひづる、月形龍之介
- 『大岡政談 魔像篇』(1960年、東映)監督:河野寿一、出演:市川右太衛門(主演)、若山富三郎、月形龍之介
テレビドラマ
[編集]『魔像・十七の首』(1969年、朝日放送)
板東妻三郎が三度にわたり映画主演した『魔像』のリメイクドラマ。板東の長男・田村高廣の主演でリメイクされた。また次男・田村正和も出演している。
→詳細は「魔像・十七の首」を参照
漫画
[編集]- 『魔像』(作画:神田たけ志)
脚注
[編集]- ^ “続大岡政談 摩像篇第一”. 日活. 2024年10月9日閲覧。
外部リンク
[編集]- 林 不忘:作家別作品リスト - 青空文庫
- 『丹下左膳 01 乾雲坤竜の巻』:新字新仮名 - 青空文庫 - 『新版大岡政談・鈴川源十郎の巻』
- 『魔像 新版大岡政談』:新字新仮名 - 青空文庫