出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
提婆(だいば)は、将棋の駒の一つ。本将棋にはなく、摩訶大大将棋・泰将棋・大局将棋に存在する。
成ると教王。
相手の提婆(教王)を取った駒は、その場で駒を入れ替えて教王に成る[1]。
元の駒
|
動き
|
成駒
|
動き
|
提婆(だいば)
|
|
斜め前、左、右斜め後ろに1マス動ける[2]。
|
教王(きょうおう)
|
\ |
|
|
|
| |
|
|
|
/
|
|
◆ |
|
|
◆ |
|
|
◆ |
|
|
|
□ |
|
□ |
|
□ |
|
|
|
|
|
■ |
■ |
■ |
|
|
|
― |
◆ |
□ |
■ |
教 王 |
■ |
□ |
◆ |
―
|
|
|
|
■ |
■ |
■ |
|
|
|
|
|
□ |
|
□ |
|
□ |
|
|
|
◆ |
|
|
◆ |
|
|
◆ |
|
/ |
|
|
|
| |
|
|
|
\
|
|
全方向に何マスでも動ける。飛び越えては行けない。また、狛犬の動きも出来る[3]。
|
成ると教王。
元の駒
|
動き
|
成駒
|
動き
|
提婆(だいば)
|
|
右斜め前以外の方向に1マス動ける。
|
教王(きょうおう)
|
\ |
■ |
│ |
■ |
/
|
|
3 |
3 |
3 |
|
─ |
3 |
教 王 |
3 |
─
|
|
3 |
3 |
3 |
|
/ |
|
│ |
|
\
|
|
全方向に駒を3個まで飛び越えて何マスでも動ける。
|
- ^ なお、これについては無明(法性)と共に『象棋六種之図式』の摩訶大大将棋の動きの特筆部分で明言されている((国書刊行会1915)p.202)が、「玉将相当の駒(玉将・自在天王・太子・王子)が提婆(教王)・無明(法性)を取った場合」はどうするのか(玉将相当の駒が他にない場合、本文通りに教王・法性と入れ替えると玉将相当の駒が盤上から無くなる。)については説明がない。
- ^ 『諸象戯図式』ではこの動きだが、『象戯図式』では斜め前、左、左斜め後ろに1マス動ける。『象棋六種之図式』(「雑藝叢書」による)の摩訶大大将棋では縦横、左斜め前、左斜め後ろに1マス動ける、泰将棋では縦、右、斜め前、左斜め後ろ(左横と右斜め後ろ以外)に1マス動けるとしている。
- ^ 『象戯図式』や『諸象戯図式』では、「狛犬と奔王をあわせた動き」と説明されている。