国鉄ワ21000形貨車
国鉄ワ21000形貨車 | |
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基本情報 | |
車種 | 有蓋車 |
運用者 | 鉄道省 |
所有者 | 鉄道省 |
旧形式名 | ワ19700形 |
改造年 | 1928年(昭和3年)* |
改造数 | 35両 |
消滅 | 1943年(昭和18年) |
主要諸元 | |
車体色 | 黒 |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 7,625 mm |
全幅 | 2,496 mm |
全高 | 3,257 mm |
荷重 | 12 t |
実容積 | 30.5 m3 |
自重 | 6.6 t |
走り装置 | シュー式 |
軸距 | 3,658 mm |
最高速度 | 65 km/h |
備考 | *称号規程改正年 |
国鉄ワ21000形貨車(こくてつワ21000がたかしゃ)は、かつて鉄道省に在籍した12 t 積みの有蓋車である。
本形式と同様の経緯にて誕生したワ21100形についても本項目で解説する。
ワ21000形
[編集]1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりワ19700形はワ21000形に形式名変更された。旧形式であるワ19700形は越後鉄道が1918年(大正7年)に天野工場にて製作した車両である。1927年(昭和2年)10月1日に越後鉄道は買収により国有化され在籍していた有蓋車35両(ワ101 - ワ135)は鉄道省へ編入され形式はワ19700形(ワ19700 - ワ19734)と定められた。
称号規程改正から約7年後の1935年(昭和10年)2月から1937年(昭和12年)3月にかけて15両が名古屋工場、金沢工場の2箇所にてパ100形(パ100 - パ114)へ改造された。この際車番は順不同であった。
また1942年(昭和17年)12月から1943年(昭和18年)2月にかけて残り全車20両がヤ300形(二軸救援客車)へ車種変更改造され形式消滅した。この際も車番は順不同で行われた。
車体塗色は黒一色であり、寸法関係は、全長は7,625 mm、全幅は2,496 mm、全高は3,257 mm、実容積は30.5 m3、自重は6.6 t である。
ワ21100形
[編集]1928年(昭和3年)5月の車両称号規程改正によりワ19880形(ワ19880 - ワ19896)はワ21100形(ワ21100 - ワ21116)13 t 積み有蓋車に形式名変更された。旧形式であるワ19880形は1915年(大正4年)に大宮工場にて製作された車両であり落成時の形式名はシワ115形(シワ115 - シワ138)であった。翌1916年(大正5年)度に7両が改造され形式名はシワ100形(シワ100 - シワ123)へ改められ、残り17両はワ19880形と定められた。称号規程改正の際シワ100形はク50形(ク50 - ク56)へ改められた。
称号規程改正より約2年後の1930年(昭和5年)にク50形7両は改造されワ21100形(ワ21117 - ワ21123)へ編入され再度同一形式の車両となった。
車体塗色は黒一色であり、寸法関係は、全長は7,843 mm、全幅は2,635 mm、全高は3,842 mm、実容積は36.6 m3、自重は6.55 t - 8.68 t である。
戦後の1950年(昭和25年)に「第二次貨車特別廃車」の対象形式に指定され、5月20日通達「車工第376号」により告示された。(当時の在籍車数は20両であった)以降順次廃車手続きが行われたが実車と台帳記録がかみ合わず1959年(昭和34年)調査で全車廃車が確認された。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 車輛形式図 貨車上巻 鉄道省工作局 復刻 鉄道史資料保存会
- 渡辺 一策『RM LIBRARY 83 車を運ぶ貨車(上)』(初版)ネコパブリッシング、2006年。ISBN 4-7770-5172-2。
- 貨車技術発達史編纂委員会 編「日本の貨車―技術発達史―」2008年、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊