吉田加南子
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吉田 加南子(よしだ かなこ、1948年11月2日 - )は、日本の詩人、フランス文学者、翻訳家。 学習院大学名誉教授[1]。
『定本 闇ー見ること闇が光となるまで』(1993年)で高見順賞を受賞。無駄な言葉の一切を削り、抑制の利いた端的な言葉で表現する。作品に詩集『さかな』(2008年)、随筆集『言葉の向こうから』(2000年)などがある。
来歴
[編集]東京生まれ。学習院大学文学部仏文科卒。東京大学大学院およびパリ第三大学にて学ぶ。 1994年、詩集『定本 闇』で高見順賞受賞。父は詩人で『ガダルカナル戦記』の著者・吉田嘉七(1918 - 1997)[2]。
著書
[編集]- 『闇』(思潮社) 1992
- 『定本 闇 見ること闇が光となるまで』(思潮社) 1993
- 『詩のトポス 不透明から愛へ』(思潮社) 1993
- 『波』(思潮社) 1995
- 『波波波』(思潮社) 1996
- 『吉田加南子詩集』(思潮社、現代詩文庫) 1997
- 『言葉の向こうから』(みすず書房) 2000
- 『幸福論』(思潮社) 2005
- 『定本闇 対訳版』(森紀与子,ティエリ・マレ共訳、思潮社) 2000
- 『フランス詩のひととき 読んで聞く詞華集』(白水社) 2008[3]
共編著
[編集]翻訳
[編集]- 『死の病い・アガタ』(マルグリット・デュラス、小林康夫共訳、朝日出版社、ポストモダン叢書2) 1984
- 『三銃士』(アレクサンドル・デュマ、ポプラ社文庫) 1985
- 『デュブーシェ詩集 1950 - 1979』(アンドレ・デュブーシェ、思潮社) 1988
- 『サラ・ベルナール 運命を誘惑するひとみ』(フランソワーズ・サガン、河出書房新社) 1989
- 『クララ・シューマン 光にみちた調べ』(カトリーヌ・レプロン、河出書房新社) 1990
- 『祝祭』(ソニア・リキエル、青土社) 1991
- 『音楽のレッスン』(パスカル・キニャール、河出書房新社) 1993
- 『青の物語』(マルグリット・ユルスナール、白水社) 1994、新編2001
- 『エクリ』(ジャコメッティ、矢内原伊作・宇佐見英治共訳、みすず書房) 1994、新版2017ほか
- 『アンジェロの朝』(ルキノ・ヴィスコンティ、PARCO出版) 1995
- 『ベケットとヴァン・ヴェルデ』(シャルル・ジュリエ、鈴木理江子共訳、みすず書房) 1996
- 『クレオールの民話』(パトリック・シャモワゾー、青土社) 1999
- 『ジャコメッティ あるアプローチのために』(ジャック・デュパン、現代思潮新社) 1999
- 『フロイト伝』(カトリーヌ・クレマン、青土社) 2007
- 『愛のフランス詩集 作品に書きたい言葉』(編訳、天来書院) 2007
- 『二〇〇〇年』(パブロ・ネルーダ、竹久野生・版画、未知谷) 2010
脚注・出典
[編集]- ^ 吉田加南子教授最終講義 学習院大学
- ^ 「現代詩手帖」2002年11月号
- ^ 石川清子, 「吉田加南子, 2008, 『フランス詩のひととき 読んで聞く詞華集』, 東京, 白水社, p.170」『Revue japonaise de didactique du français』 2009年 4巻 2号 p.222-224, 日本フランス語教育学会, doi:10.24495/rjdf.4.2_222