吉川経夫
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吉川 経夫(きっかわ つねお、1924年6月4日 - 2006年8月31日)は、日本の法学者。法政大学名誉教授(刑法)。京都府京都市出身。長男の純は弁護士。弟の進三は同志社大学教授。
人物
[編集]刑法学説の位置づけとしては、自由主義的でありながら、法律の権威を守ることも重視する、大場茂馬以来の後期旧派(後期古典派)の系譜に属する。
2006年8月31日、膵臓がんのため東京都内の自宅で死去。82歳没[1]。
略歴
[編集]学歴
[編集]- 京都より東京に一時転居し、東京市第三荏原尋常小学校卒業
- 府立一中入学後、在学中に再度京都に転居したため京都一中に転校
- 旧制第三高等学校卒業
- 1944年 - 再度東京に転居。東京帝国大学法学部入学、終戦後に再々度京都に転居し京都大学に転校
- 1949年 - 京都大学法学部卒業[2]
職歴
[編集]学外における役職
[編集]論文
[編集]- 「刑法学とマルクス主義」
著訳書
[編集]- 『刑法総論』(法文社、1954年)
- 『総合判例研究叢書(第5)刑法、各論(第5)(公務執行妨害罪における職務行為)』(有斐閣、1956年)
- (翻訳)『フランス刑事訴訟法典』(法務大臣官房司法法制調査部、1959年)
- (翻訳)『一九五九年フランス刑事訴訟法典』(法務大臣官房司法法制調査部、1959年)
- (翻訳)フリードリッヒ・シャフシュタイン著『ドイツ少年刑法』(法務省大臣官房司法法制調査部、1960年)
- (翻訳)『刑事基本法令改正資料第3号(フランス精神異常犯罪者法予備草案)』(法務省刑事局、1963年)
- (翻訳)マルク・アンセル著『新社会防衛論-人道主義的な刑事政策の運動』(法務省大臣官房司法法制調査部、1961年、一粒社、1968年)
- 『刑法総論』(法律文化社、1963年、3訂補訂版、1996年)
- 『刑事立法批判の論点』(法律文化社、1967年)
- (翻訳)『ドイツ刑法改正資料第8巻第3部(行刑法の改正比較法的研究)』(法務大臣官房司法法制調査部調査統計課、1968年)
- (編者)『刑事政策講義』(青林書院新社、1970年)
- 『刑法改正を考える-市民の立場からの批判』( 実業之日本社、1974年)
- (小田中聡樹との共著)『治安と人権』(法律文化社、1974年)
- 『刑法改正と人権』(法律文化社、1976年)
- (翻訳)ボアソナード著『ボアソナード答問録』(法政大学出版局、1978年)
- 『刑法改正23講-改正草案による刑法入門』(日本評論社、1979年)
- 『刑法各論』(法律文化社、1982年)
- (編著)『刑法理論史の総合的研究』(日本評論社、1994年)
- (編者)『各国警察制度の再編』(法政大学出版局、1995年)
- 『刑事法廷証言録』(法律文化社、2005年)
- 『吉川経夫著作選集、第1-5巻、補巻』(法律文化社、2000-2003年)
脚注
[編集]- ^ “吉川経夫氏死去 法政大名誉教授”. 共同通信社. 47NEWS. (2006年9月4日) 2013年12月13日閲覧。
- ^ 吉川経夫『出身県別 現代人物事典 西日本版』p380 サン・データ・システム 1980年