冬野
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冬の野原を意味する[1]日本語であり、冬の季語(三冬の季語)である[2]。分類は地理。「枯野」ほど枯れ切った感じはない[1]。
「冬野」の子季語[* 1]としては、冬の野(ふゆのの。冬野と同義)、冬の原(ふゆのはら。冬野と同義)、雪の原(ゆきのはら)、雪原(せつげん。雪の原と同義)がある[1]。
- 例句:手も出さず物荷ひ行く冬野かな ─ 小西来山 『古選』[1](江戸時代中期)
- 例句:ながながと川一筋や雪の原 ─ 野沢凡兆 『猿蓑』[1](元禄4年〈1691年〉刊行。江戸時代中期)
- 例句:土までも枯れてかなしき冬野かな ─ 高井几董 [2](江戸時代中期)
- 例句:玉川の一筋光る冬野かな ─ 内藤鳴雪 『改造文学全集』[1](江戸時代後期)
- 例句:電線の光とぎれて冬の野ヘ ─ 阿部みどり女 『笹鳴』(1947年〈昭和22年〉刊行)
- 例句:影一つだになくて雪原睡くなる ─ 野澤節子 『遠い橋』
- 例句:月光の雪原を這ふはぐれ雲 ─ 岡田日郎
- 例句:流星を連れに語らず冬の原 ─ 金尾梅の門 『古志の歌』