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全唐詩逸

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全唐詩逸』(ぜんとうしいつ)は、康熙帝の勅撰漢詩集『全唐詩』編さんの際に、すでに中国では失われていたために遺漏した唐詩を、日本江戸時代漢詩人儒学者市河寛斎が、日本の諸書に残っていたものから拾い上げ、まとめて出版した全3冊の詩集。文化1年(1804年)に刊行[1]

皇帝の権威で編集され、唐代のすべての漢詩を集めたとされる詩集に遺漏があり、それを日本の学者が補ったということから、当時の中国の学者や文人を驚嘆させ、清でも出版されて評判となった[2][1]

復刻版は『日本詩話叢書 第6巻』(鳳出版、1972年)に所収。

脚注

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参考文献

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  • 蘆洲池田四郎次郎 編『全唐詩逸鳳出版〈日本詩話叢書 第6巻〉、1972年、487-562頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12502346/1/248 
  • 小川環樹 編『唐代の詩人 その伝記』大修館書店、1976年。 唐詩人62名の伝記原典訳
  • 村上哲見『漢詩の名句・名吟』講談社現代新書、1990年。ISBN 4061490265 
  • 村上哲見『漢詩と日本人』講談社選書メチエ、1994年。 

関連項目

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