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中島信子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

中島 信子(なかじま のぶこ、1947年3月25日[1] - )は、日本児童文学作家。  

経歴

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長野県大町市出身。子供の頃は、父親の仕事の都合で転校を多く経験した。東洋大学短期大学部進学。大学在学中に山本和夫に師事。また学内にメルヘン研究会を設立する。卒業後は、中学生向けの学習雑誌編集者や、児童文学者協会事務局員を勤める傍ら、同人誌『トナカイ村』などに作品を投稿する。

後に創作活動に入り、1975年、「薫は少女」で第2回北川千代賞佳作を受賞し、デビュー。現代の社会を背景に、少女時代の揺れ動く心を生き生きと描いて、同世代の読者の共感を呼んだ。

2000年以降、長編の執筆から離れていたが、数年前からフードバンクの活動に関わり、その中で、子どもの貧困の現実を目の当たりにする。子どもの貧困を子どもの視点から書きたいという気持ちから、約20年ぶりに長編児童文学の新作『八月のひかり』を発表する[2]

夫は児童文学作家で詩人桜井信夫

著書

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1982年にテレビ朝日でドラマ化
  • 『いつか夜明けに』(岩崎書店) 1979年
  • 『水色のジュン』(岩崎書店) 1980年
1982年にテレビ朝日でドラマ化
  • 『ひとりぼっちの砂時計』(大日本図書) 1984年
  • 『冬を旅する少女 :美和子 - 12歳』(ポプラ社) 1984年
  • 『白い物語』(汐文社) 1985年
  • 『くいしんぼうはさびしんぼう』(草炎社) 1986年
  • 『うそん子ほん子』(草土文化) 1987年
  • 『最終ラウンドのヒーロー』(大日本図書) 1987年
  • 『おっぱいさよならね』(童心社) 1988年
  • 『つじさんちのさかなつり』(くもん出版) 1988年
  • 『おとうとにいちゃん、ゴー』(くもん出版) 1989年
  • 『また、風になろね』(PHP研究所) 1989年
  • 『すねすねケンのおまじない』(PHP研究所) 1989年
  • 『お母さん、わたしをすきですか』(ポプラ社) 1990年
  • 『はるかな国とおいむかし』(偕成社) 1991年 
  • 『おのちゃんクラスがばくはつだ』(大日本図書) 1992年
  • 『さよならは霊界から』(旺文社) 1993年
  • 『おのちゃんクラスのやさしい星』(大日本図書) 1994年
  • 『八月のひかり』(汐文社) 2019年
  • 『太郎の窓』(汐文社) 2020年11月
  • 『あしたへの翼 おばあちゃんを介護したわたしの春』(汐文社) 2022年1月

共著

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  • 『ここにいるよいつもいるよ ミーシャ・ナンナ物語』(櫻井香共著、ポプラ社) 1999年
  • 『超激暗爆笑鼎談・何だ難だ! 児童文学』(星雲社) 2000年
さねとうあきら, 長谷川知子との鼎談集
  • 『君棲む数』(桜井信夫共著、エスプレス・メディア出版) 2016年

脚注

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  1. ^ 『文藝年鑑』2014
  2. ^ 貧しい母子家庭、給食のない夏休みをどう過ごす? 中島信子さんの児童文学「八月のひかり」”. 好書好日. 朝日新聞社 (2019年8月18日). 2021年9月11日閲覧。

参考文献

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関連項目

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