出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![曖昧さ回避](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/5/5f/Disambig_gray.svg/25px-Disambig_gray.svg.png) |
「シチホウ」、「シッポウ」、「七宝」のその他の用法については「七宝 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
七宝(しちほう)とは、仏教において、貴重とされる七種の宝のこと。七種()の宝[1]、七珍ともいう。工芸品の「七宝」(七寶瑠璃、七宝焼)の語源と言われている。専ら工芸品の七宝をシッポウとよび、仏教の七宝をシチホウとよぶ[2](簡体字: 七宝; 繁体字: 七寶、朝鮮語: 칠보、サンスクリット語: सप्तरत्न, Saptaratna、サプタラットナ、パーリ語: सत्तरतन, Sattaratana、サッタラタナ)。
『無量寿経』においては「金、銀、瑠璃()、玻璃()、硨磲()、珊瑚()、瑪瑙()」とされ、『法華経』においては「金、銀、瑪瑙、瑠璃、硨磲、真珠、玫瑰()」とされる。
- 瑠璃は、サンスクリット語ではvaiḍūrya(バイドゥーリヤ、漢音写:吠瑠璃)、パーリ語ではveḷuriya(ヴェルーリヤ)、青色の宝玉で、アフガニスタン産ラピスラズリと推定されている。後に、青色系のガラスもさすようになった。
- 玻璃は、サンスクリット語ではsphaṭika(漢意訳:水精)、無色(白色)の水晶、後に、無色のガラスを指す。
- 硨磲は、シャコガイの殻、又は白色系のサンゴ。
- 玫瑰は、詳細は不明であるが、赤色系の宝玉とされる、理論はそれがばら輝石であることを示唆して。
- ^ 『万葉集』巻第五・904番の歌に表記が見られる。
- ^ 森秀人, "七宝文化史", 近藤出版社, pp.18-20